雑木林の林縁部にまばらにあった枯竹に営巣しているアリを見かけた。
さて、何というアリか同定してみましょう。

フタフシアリ亜科で触角こん棒部が不明瞭なので、そこから見ていく。
腹柄節下部に突起がないのでクシケアリ属ではない。
アシナガアリ属かナガアリ属ということだが
腹柄節丘部が高く、触角柄節が長いのでアシナガアリ属だ(赤丸青矢印)

前伸腹節刺が尖っていて(赤丸)、写真にはないが大あご基縁に鋸歯がない。
前胸背板の肩部が角ばっている(青丸)

正面からみて頭部後縁が偏平になっている(青丸)
体長は3〜5mmほど。
データベース(DB)の検索キーでこれらの特徴を辿ると
ヤマトアシナガアリ(Aphaenogaster japonica)に該当する。
太陽光の下で写した写真が1枚目と2枚目の写真。
3枚目はフラッシュ撮影で写したものだ。
このアリは見ての通り2色になっている。
DBにはヤマトアシナガの体色は暗褐色から褐色の1色性と記述されている。
個体差があるのだろうか。

さて、コロニー採集してきたので、肝心の女王を見てみましょう。
ヤマトアシナガの女王は、多少の色の差はあっても通常は暗褐色なのだが
この女王はご覧の通り赤褐色だ。
ハヤシナガアリの女王だってこんなに赤くない。
赤い女王だから赤っぽいワーカーなんだろうけど
これも個体差の範囲なんだろうか。
先日採集したトビイロシワアリの赤い女王もそうだが
まれにこういう個体がいるのだ・・ということにしておく。