12月18日にミカドオオアリのコロニー採集を試み、竹林に出かけました。
採集結果は、ミカドオオアリの初期コロニーが1、ムネアカオオアリコロニーが7でした。
今回調査した竹林の様子は、ここ何日も降雨がなかったせいでしょうか
けっこう乾燥していました。
竹の落葉が堆積した地面にも枯竹にも湿り気がないのです。
乾燥に弱いとされている蟻たちですが、そんな乾燥状態でも生存するためには
何かしらの保湿材が必要と思われます。
枯竹の場合、それが竹の削りカスであることは、今回の調査でほぼ間違いないものと思われます。
コロニーがあったすべての枯竹で同じ状態でした。
枯竹表面はカラカラに乾燥しているにもかかわらず、中の削りカスは濡れています。
出入口は上を向いていましたので、そこから入る水分が染込んでいるのでしょう。
今回採集した4年物と推測されるW250のコロニーの例ですと
枯竹の節間は22cmほどで、そのうちの約1/3が削りカスでした。
残りの空間に幼虫とワーカーがギッシリいたわけです。
枯竹に営巣しているコロニーは、地面と接している(地面に横たわっている)竹に限られ見つかり
今まで空中にあるものからは採集できていません。
次に、ちょうど時期なので、越冬の話題ですが
朽木内は、ムネアカのコロニーを、先々週、先週と測ってみたところ氷点下でした。
巣をあばいて蟻を確認した瞬間に非接触温度計で蟻のいる部分を計測しました。
これは越冬部屋そのものの温度というより、越冬中の蟻の温度といっていいかもしれません。
1つのコロニーにつき3回計測し、その平均値を報告しました。
枯竹の場合、朽木よりも肉厚の薄い筒状の構造ですので、外界の気温による温度変化が大きいと考えられます。
厳冬期の枯竹内部温度が気になりますね。
今回調査した竹林は、アカマツを主体とした雑木林に隣接しています。
今まで竹林より採集したミカドとムネアカコロニーについての共通事項として
すべてのコロニーが竹林縁部にて採集できています。
今回も、オフ会(採集会)のときに採集したムネアカもミカドも竹林縁部にいました。
竹林内には樹液の出ている木もありませんし、およそ餌があると考えにくいです。
このことから、隣接した雑木林が主たる採餌場になっているのではないでしょうか。
しかし、まだこの辺は観察不足ですので確たる自信はありません。
もっと広大な竹林での採集なら、この辺のことも分かってくると思います。
竹に営巣する場合、一番の利点は自然にできた空間でしょう。
一つの穴を開ければ、穴掘りしなくてもほど良い空間があります。
今回竹を割ってみて感じたのですが、繊維部分にではなく空洞を利用していました。
ムネアカもミカドもです。
ミカドの初期コロニーが空洞部分にて営巣していたのですから、繊維部分を利用するのではなく
空洞部分を利用していると思われます。
繊維部分を好んでいるわけではなさそうです。
繊維部分に他の昆虫が掘った穴があって「そこにもいる」と言った方がいいでしょう。
キツツキ類などは枯竹をつつきませんので、外敵が少ないのも利点かもしれません。