「日本プロレス史 248 マツダ、吉村、王座転落!」
日本プロレス史
昭和41年6月27日夜、名古屋市金山体育館に7千人の大観衆を集め、ヒロ・マツダ、吉村道明の王者コンビに、エディ・グラハム、キラー・カール・コックスが挑むアジアタッグ選手権試合61分3本勝負が行われた。キラー・カール・コックスは殺人鬼の異名をとるブレーン・バスターの名手であり、5月20日の町田大会では吉村道明がブレーン・バスターの犠牲となり失神に追い込まれ、6月1日の釧路大会ではジャイアント馬場もブレーン・バスターの餌食になって破れていた。
試合開始からマツダとグラハムが火花を散らし激しいグランドでの攻防を展開する。だがグラハムのタッチを受け登場したコックスは、いきなりタッチ用のロープを拳に巻きつけてマツダの額にパンチの雨を降らせた。負けじとマツダもチョップで応戦したが、冷静なマツダは深追いを避け吉村とリレー。吉村はドロップキックでコックスを吹っ飛ばすと、コックスもグラハムとタッチ!飛び出したグラハムにもドロップキック!そしてマツダにタッチ!マツダも裸足のドロップキックの連打!そのまま、モンキーフリップから鮮やかに半回転エビ固めで17分27秒に1本目を先取する。
2本目、勢いをかって飛び出したマツダだったがドロップキックの自爆からグラハムが得意技4の字固めでマツダを捕らえた。ロープに近かったマツダはブレークに救われるが、4の字攻撃で足が言うことをきかない。グラハムは1本目の仕返しとばかりにモンキー・フリップからエビ固め!マツダは丸め込まれ8分36秒に1本を返されてしまった。
3本目、いよいよコックスが悪の本領を発揮する。隠し持った凶器でマツダをメッタ打ち!マツダのピンチに飛び出した吉村も凶器の洗礼!あっという間に吉村の額が切れ鮮血が噴き出してくる。そして噛みつく殺人鬼コックス!つられてグラハムまで凶暴化して吉村にストンピングの乱打!そしてコックスがエルボー・ドロップ!グラハムがマツダを場外に叩き出して、コックスが3分38秒に悠々と吉村を体固め。日本組は、まさかの惨敗を喫してしまう。第16代目のニュー・チャンピオンとなったコックス、グラハムに場内から激しいブーイングが起こるとリングに椅子が投げ込まれ始め、あわや大きな暴動事件となるほどだった。

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