2012/2/8

朝顔/レミオロメン(2003)
レミオロメン、活動休止だそうです。
ここ数年は凡庸な楽曲も目についていたし、
正直、休止もいいのかな、という感じで
わりと冷静に受け止められました。
本作はそんな彼らのデビュー作。
日常の風景を鮮明に映し出す
藤巻のソングライティング・センスは
この時点でほぼ完成の域にあります。
3ピースによるサウンドは
素朴な歌世界とは対照的に
タフで肉感的なロック。
だけどこの後、彼らはあえて
キーボードを入れたりするなど、
3ピースによるバンド・サウンドを越えて
より多彩でダイナミックな「みんなの歌」を目指しました。
そして、それは『3月9日』や『粉雪』のヒットで
見事に実を結ぶことになります。
それでも、本作の路線でいっていたとしたら…、
という想像もやはり魅力的。
それぐらい、愛すべき名作なのです。
お気に入り曲ADH
2012/2/5

Take Care/Drake(2011)
2010年「Thank Me Later」でデビューし
既に新人離れした風格を漂わせているドレイク、
この2ndでも錚々たるゲスト陣と真っ向から組み合い、
何れの楽曲も上質なケミストリーを生み出しています。
今回もドレイクの甘いヴォーカルが冴え渡りますが、
それだけでなく彼のもつアーティスティックな側面も
さらに強く押し出している、理想的な2作目と言っていいでしょう。
Jamie xxなども関わっているだけあって
空間を活かした静謐なサウンドは
ダブステップやチルウェイブあたりとの新和性も高く、
案外インディーロック・ファンにこそ馴染みの深い音かも。
あまりにも芳醇で美しいこの音楽は、
Hip-HopというよりもR&Bとして聴いたほうがしっくりきそうです。
お気に入り曲BDH
2012/2/2

De-loused In The Comatorium/Mars Volta(2003)
at the drive-in(以下ATDI)が再結成するらしい。
STONE ROSESといい、嬉しいニュースが続きます。
本作はATDI解散後、オマーとセドリックを中心に
結成されたMARS VOLTAの1st。
当時はかなりプログレな方向にぶっ飛んだ印象だったけど、
その後の化け物じみた進化を目撃した今
あらためて本作を聴くと、
カオティックではあるけど
ATDIに通じるメロディーとキャッチーさが感じられ、
意外と聴きやすい。
3月には新作をリリース予定だけど、
それがMARS VOLTAとしては最後の作品になることを
ほのめかしています。
複雑な心境です。
お気に入り曲AEI
2012/1/29

RETRONIX/Mop of Head(2011)
インスト・ロック・バンド、Mop of Headの1stアルバム。
音楽からいえばダンス・ミュージックと紹介したいところだけど、
バンドという形式でやってるし、
ライブでは同期系機材やループ素材を一切使用しないというし、
やはりジャンル分けをするなら
インスト・ロックということになるでしょう。
インスト・ロックというとなにやら敷居の高そうな、
ポスト・ロック臭がプンプンしてしまいますが、
本作は全くそんなことはなく、
超キャッチーなメロディーでひたすら踊り明かせる、
気持ちのいい1枚です。
ほぼ全ての楽曲が、曲の後半に向けて
徐々に盛り上がっていく構成になっていて(特に
ACあたりの天井知らずのカタルシスは最高)、
そういう意味でも非常に入っていきやすい。
人力のグルーヴで体現されるライヴ・パフォーマンスは
凄まじいテンションらしく、
個人的にいま最もライブを観たい日本人アーティスト。
お気に入り曲ACI
2012/1/25
誕生日です。
30歳です。
吉井和哉が30歳になったとき、
あるひとからの手紙に
「愛と狂気の30代へようこそ」と書かれていていたそうな。
で、実際に振り返ってみると
たしかに愛と狂気の30代だったとか。
その後には「ポップな40代」が待ってるはずなので、
30代はのたうちまわってみようと思います

The Beatles(White Album)/The Beatles(1968)
誕生日ソングって世の中にたくさんあるけど、
ぱっ思い浮かぶのはやはりビートルズの『Birhtday』。
誕生日なんだから盛り上がろうぜ!
ってことがひたすら歌われる曲。
誕生日はこれぐらいハイに過ごしたいものです。
本作は『Birthday』も収録の68年作。
通称「ホワイト・アルバム」。
2枚組というボリュームで
それ以前の作品と比較すると
アルバム全体としてのまとまりは
薄くなっている感がありますが、
だからといって悪い作品になるわけもなく、
メンバーそれぞれの趣向が色濃く出ていて、
しかもそのメンバーってのが揃いも揃って天才なわけで。
バラエティーに富みまくりの名曲集です。
お気に入り曲disc1CFdisc2E
2012/1/22
昨日、仕事帰りに
『サラの鍵』という映画を観ました。
ユダヤ人の強制連行を受け
弟を押入れの中に鍵をかけて隠した姉が、
収容所から逃げ出して弟を助けに行く物語。
最後に救いはあるものの哀しい映画で、
終わったあとは他のお客さんも
チーンとなってました。
もっと映画観にいきたいものです。

Cults/Cults(2011)
カルツといえば、「キャプテン翼」のドイツチームの選手で、
普段はつまようじをくわえているけど
本気モードになるとつまようじを捨てるという、
あのカルツ君を思い出しますが、
もちろん本作とは無関係です。
こちらのカルツは、NYを拠点とする男女デュオ。
60年代ポップスを彷彿とさせる甘いメロディーに
サイケなローファイという、
近年のトレンドのいいところどりみたいな感じが
おしゃれ層に受けているのだろうと思っていたけど、
アルバムを通して聴くと、意外と熱も帯びてたり。
さらに細分化、複雑化が進んだ
2011年のインディー・ポップ・シーンにおいて、
最もシンプルに楽しませてくれた1枚。
お気に入り曲@AG
2012/1/17

WONDER WHEEL/サイプレス上野とロベルト吉野(2009)
社会への憤りとか、家族や恋人への愛とか、俺様がいかに凄いかとか、
最近のHip-Hopはいろんなテーマが表現されていて
それはそれでいいことだと思うけど、
日本のHip-Hopって、そもそもそんなに
小難しくて高尚なものだったっけ?という気持ちも少々。
そんな中、このサイプレス上野とロベルト吉野、
略してサ上とロ吉は、Hip-Hopを純粋に楽しませてくれます。
本作は、そんな彼らの2nd。
コンセプトは特になし。ということで、
とにかく楽しい(時々かっこいい)トラックを詰め込んだ
秀逸なエンターテイメント作品。
ただそれだけのことが、たまらなく素晴らしい。
3月には、フルアルバムとしては本作以来となる新作をリリース予定。
SPECIAL OTHERSや、元ミドリの後藤まりこも参加するらしく、
ロック・ファンの注目も浴びそう。
今年もサ上とロ吉から目が離せません。
お気に入り曲BJM
2012/1/14

Helplessness Blues/Fleet Foxes(2011)
そのあまりに美しいメロディーでインディー・ファンから
熱烈な支持を受けた前作から3年、待望の2ndです。
今作でも美しいコーラスワークを聴かせてくれますが、
それ以上に、前作よりさらに研ぎ澄まされた
音の重なりが耳を引きつけます。
シンプルな楽器と素朴な歌声。
だからこそ際立つアンサンブルの上質さに、
聴きながら思わず中期ビートルズ
を思い起こしました(最大級の誉め言葉)。
こんなにも高潔な音世界を、
フォークやトラッドといった使い古された表現で、
さらに同時代性を伴いつつ鳴らすことができるという、
そのことからして感動的。
お気に入り曲EGI
2012/1/10

Underworld 1992-2002/Underworld(2003)
クラブ・ミュージック・シーンの大御所アンダーワールドが、
ロンドンオリンピック開会式の
音楽監督をすることになったそうです。
今回のオリンピックは開会式が
一番の楽しみになってしまうかも…。
本作は、そんな彼らの初期10年間の作品をまとめたベスト盤。
彼らがシーンの頂点に辿り着くまでに
生み出した名曲の数々に加え、
アルバム未収録曲も多数収録されたファン垂涎のアイテム。
先日、さらにその後の10年間を追加した「1992-2012」が
リリースされ、それが本作と収録曲がかなり被っているため
本作の価値はかなり下がりましたが、
いや、当時このベストはやはり凄かった。
お気に入り曲disc1Cdisc2@A
2012/1/6

Torches/Foster The People(2011)
LA出身の3人組バンドFoster The Peopleのデビュー作。
MGMTを引き合いに出されることが多く、
最初は全然違うよっ!と思ってましたが、
チープでキラッキラのシンセ・サウンドと
細部に遊び心を感じさせるあたり、
たしかに最初にMGMTを聴いたときもこんな印象だったかも。
最初MGMTと全然違うと思った理由は、
おそらく異常なほどのキャッチーさ。
思わず身体が踊りだしてしまうようなキラーチューンが、
これでもかというぐらい連発されます。
メンバーがイケメンなことといい、
売れるべくして売れたという感じ。
能天気なやつらかと思いきや、歌詞の方は
ダークだったり、それでいて勇気づけられるものだったり。
心地よく無邪気に踊らされて、
でもなんか胸にこみ上げてくるものがあるような、
こういうバンドはいつの時代も必要です。
お気に入り曲ABE
2012/1/3
明けました。
年末年始はカレーばっかり食べてました
今年もよろしくお願いします。

Hurricane Bar/Mando Diao(2004)
2000年代初頭のロックンロール・リヴァイヴァルを経験した人であれば
誰しも愛さずにはいられないマンドゥ・ディアオ。
自分にとっても未だに特別な存在であり続けています。
本作はそんなマンドゥの2nd。
マンドゥって、ラフなロックンロール・アルバムと
クリーンなメロディー重視のアルバムを
交互に出す傾向があります。たまたまだろうけど。
荒々しいロックンロールを鳴らした前作に対して
やや落ち着いたサウンドプロダクトがなされた本作、
こういう洗練された路線に行っちゃうの?と
不安になったファンには不評だったけど、
今になって考えれば、彼らにとってみれば
自分たちの一側面を紹介しただけだったんでしょう。
戦略としては失敗だったかもしれないけど、
素直に作品として聴けば、やはり掛け値なしに素晴らしい1枚。
来週には、キャリア初のベスト・アルバムをリリースします。
お気に入り曲ADJ
2011/12/31

大発見/東京事変(2011)
前作『スポーツ』は東京事変の作品の中で
個人的に1番好きなアルバムで、
瞬発力に溢れた肉体的かつロックな作品でした。
続くこの『大発見』では、その瞬発力でもって
様々な音楽的な挑戦を試みていて、
引き続きロックな作品ではあるのだけど、
一筋縄ではいかない事変らしい「濃さ」が甦っています。
多彩なアレンジに富んだ(なのになぜかポップな)楽曲群は、
アルバムタイトル通り、リスナーにとって
数々の新しい東京事変を発見させるだろうし、
もしかしたら、制作中は事変のメンバーにとっても
大発見の連続だったのではないでしょうか。
これだけ好き放題に音で遊んでおいて、
全く既視感を感じさせないフレッシュな音楽になるのって、
きっと楽しいだろうと思います。
2月には、本作のツアーDVDと、初のライブベストをリリース。
お気に入り曲BGJ
2011/12/29

Cabo Verde/Cesaria Evora(1997)
12月17日、セザリア・エヴォラが逝去しました。享年70歳。
西アフリカ沖の大西洋に浮かぶ島国カーボベルデの歌手であり、
カーボベルデの音楽「モルナ」を世界に知らしめました。
カーボベルデは、1970年代まで長い間ポルトガルの植民地であり、
かつてはアフリカ奴隷の中継地にもなっていて、
現在も決して裕福とはいえません。
そんな島国の名前をタイトルに冠した本作、
悲哀に満ち、切なく、郷愁を感じさせますが、
それら全てをセザリアの歌が
優しく包んでくれます。
アフリカのみならず、世界的にみても偉大な歌手でした。
お気に入り曲ABC
2011/12/25
東京ドームに
B'zのライヴに行ってきました。
期待どおり、
『いつかのメリークリスマス』
やってくれた

C'mon/B'z(2011)
B'zの長い歴史をすごく大まかに振り返ってみると、
デビュー〜10年目までは、
歌謡曲+ハードロックというB'zスタイルを確立した時期でした。
その後、20年目までは、
より現代的なヘヴィロックへ大きく舵をとり、
ときには彼らの最大の武器であるメロディーを犠牲にしてでも、
サウンドの強度を重視した曲作りを展開しました。
そして、20周年を越えてリリースされた前作『MAGIC』から、
歌謡曲+ハードロックという黄金律に
再び立ち返った印象があります。
『MAGIC』がライブ感に溢れた、
どちらかといと「ハードロック」要素が強めな作品だったのに対し、
続く本作『C'mon』は、より聴かせる曲が多く、
「歌謡曲」要素のほうを前面に出した作風。
この10年間ですっかり鍛え上げられたサウンドに
B'z本来の王道メロディーが乗っかるわけだから、
それはもう悪くなるわけがなく。
特に震災後に歌詞を書いたという表題曲は、
そんな彼らの今のモードが
真摯なメッセージとともに表現された名曲。
お気に入り曲@AH
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