作:マーティン・マクドナー/訳:目黒条
演出:長塚圭史/出演 高橋克実・山崎 一・中山祐一朗・近藤芳正・他
2004/11/6(土)-11/23(火・祝)/PARCO劇場
「ピローマン」公演詳細サイト:
http://www.parco-play.com/web/page/information/pillowman/
英国作家、マーティン・マクドナー氏の作品を人気劇団「阿佐ヶ谷スパイダース」の
長塚圭史氏が演出する話題の作品です。以前のマクドナー作品の評判などを
聞いていたり友人がマクドナーファンだったりして、とて楽しみにしていました。
あ〜、何だか面白いって言う感覚じゃないんです。衝撃を受けたという感じなんですよね…。
こういう芝居観れて良かったです。まずマクドナー氏の脚本に魅せられました。
悲惨で救いようのない話ですが、だからこそ人間の怖さや
優しさが浮き彫りになっていて、素直に感動してしまいました。
長塚氏の演出も良くてマクドナー氏と長塚氏は、相性が良いのかなと
思ったりしました。終演後、心の中に残るものは舞台の内容とは
かけ離れ、とても切なくでも後味が良かったです。
俳優さんも皆さん、良かったです。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐下記、ネタバレします‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
あらすじ。ある国の売れない作家、カトゥリアン。
カトゥリアンは、哀れな子供がさらにひどい目にあう童話ばかり
書いていたが、カトゥリアンの周辺では書いた童話と
そっくりの殺人事件がおきていた。カトゥリアンは、警察に
連れて行かれ2人の刑事に取調べされる。
そして、頭に障害のあるカトゥリアンの兄も加え、秘密が明かとなっていく…。
カトゥリアンが何故、悲惨な童話ばかり書くようになったのか、
何故、兄は脳に障害をおったのか、刑事2人の関係などが
ほとんど登場人物が4人という事で、凄く緻密に濃くかかれるわけです。
なので、出演者はとても高度な演技を要求されると思いますが、
出演者全員がとても良いと僕は思いました。
まず高橋克実さんに感動しました。渋くて、役にぴったりでしたし
声が聞きやすかったです。山崎一さんは、頭に障害のある役でしたが
凄い難しい役ですがみごとに演じきっていました。
3時間半という長時間の上演時間が苦にならないのは
脚本、演出、出演者、スタッフが良いからなじゃないかな。
とは、ゆうものの正直、一幕は辛かったです。
笑いも少なくて、「ここは笑って良いのかな?」という所もいくつかありました。
二幕からは、笑いも多くなってきたんですが中途半端な気がして
僕はあんまり笑えなかったんですが。
ラストは、どんでん返しでもあるのかなと思ったりもしていたの
ですが、ああゆう終わり方も好きです。
できるだけ静かにゆっくりと終わりますが、あのラストじゃなきゃ
終演後のあのジワジワとくる後味は、なかったと思います。
今もなお、カトゥリアンの事を考えています(苦笑)。
ちなみに美術(島次郎氏)ですが、3時間半の間ほとんどが
取調室と留置所でシンプルな美術何ですが、もう一工夫あっても
良かったんじゃないかな、と思いました。
2幕の冒頭、カトゥリアンが自分で書いた童話を語っている
ところの美術は、とても面白かったです。
ちなみに客入れ・客だしの音楽がポップで素敵でした。
マクドナー氏の作品は、是非また取り上げて欲しいです。