作:永井愛(二兎社) 演出:黒岩亮
出演:高畑淳子、山本龍二、横堀悦夫、津田真澄、小林さやか、土屋美穂子、
藤夏子、井上夏葉、手塚秀彰、石母田史朗、小豆畑雅一、森塚敏
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装置:柴田秀子 照明:中川隆一 音響:井上正弘 舞台監督:安藤太一 製作:紫雲幸一
衣裳:三大寺志保美 宣伝美術:早田二郎・中山千絵 制作協力:山中寿子(スタッフユニオン)
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2005年11月15日(火)〜20日(日) /下北沢・本多劇場
WEB「青年座」:http://www.seinenza.com/
二兎社の永井愛さんが2003年に青年座に書き下ろし、演出は黒岩亮さんが担当された
「パートタイマー・秋子」が待望の再演です。僕は2003年の初演を拝見していて、とても
面白かったので再演を楽しみにしていました。場内は座布団席が出るほどの盛況ぶり。
《あらすじ》
とある町の小さなスーパーマーケット「フレッシュかねだ」の従業員控え室が舞台。
成城に家を構え、中堅企業の部長婦人として恵まれた生活をしてきた樋野秋子(高畑
淳子)。しかし夫の会社が倒産。生活が苦しくなり、パートに出ることに。そして今日この
「フレッシュかねだ」にやって来たのだった。しかしこのスーパーでは様々な陰謀や策略
が渦巻き、信じられない実態を目にする。秋子の壮絶な生活が幕を開けたのだが・・・。
いや〜、やっぱり超面白いっ!!楽しく爆笑しつつも、グッと胸に来るものがあったり、
考えさせられたり、学んだり・・・・・・。初演に引き続き二度目の観劇なので、お話の
筋などは知っているものの、まったく飽きることなくワクワクしながら観劇できました。
老若男女を問わず、多くの方に声を大にしてお勧めできる傑作だと思います。
客席は年齢層が高かったです。ちょっとチラシなどがダサい?感じなので、抵抗の
ある人もいるかも知れませんが、若い人でもきっと楽しめるんじゃないかな・・・。
風刺があったり、社会派な喜劇作品です。でも個人一人一人に、老若男女を問わず
直結するであろう問題が盛り沢山なんです。決して他人事ではなく、観ていて僕は
何度も頭をひねりました。そして人間の可笑しさや恐ろしさが浮かび上がってくる
永井さんの作劇術にも感動したり、とても充実した時間を過ごすことができました。
★下記ネタばれしています。
扱っている題材はとてもシビアだと思いました。裏切ったり、いじめたり・・・な人間の
恐ろしく汚いところ満載。そして古くなった肉のラベルの貼替をしたりする食肉偽装
など。でも決して暗く重くなることなく、ユーモアに富んでいました。でも笑いながらも
背筋がゾッとしたり、風刺や皮肉が沢山ちりばめられているんです。さすが永井さん。
そんな中、替え歌した“フレッシュかねだのテーマソング”や“試食パフォーマンスの
歌”は率直に笑えて楽しかったです。初演同様、場内は爆笑の渦でした。
少しアンハッピー・エンドなラストシーンが印象的です。観客一人一人に問い
かけつつ、きっとこれからまた何かが始まっていくのを予感させるラストでした。
そして、秋子と貫井(山本龍二)の言葉一つ一つも素晴らしかったです。
黒岩亮さんの演出はスタンダードというか、分かりやすくて良いのではないでしょうか。
同じく永井作品「見よ、飛行機の高く飛べるを」の時も良かったし、相性が良いのかな。
役者さんは皆さん達者で上手な方ばかりです。特に主役の高畑淳子さんは素敵だと
思いました。じっくり台詞を聞かせるところもあれば、コメディエンヌとして笑わしてくれ
たり・・・。山本龍二さんも渋くて、とても良かったと思いました。
美術はとてもリアルなスーパーの控え室が作られていました。僕は前方の席
だったので色々と見ていたのですが、小道具などもとても凝っていました。
★上記ネタばれしています。