「パパ・タラフマラ『HEART of GOLD−百年の孤独−』」
作・演出・構成:小池博史
出演:小川摩利子、松島誠、白井さち子、関口満紀枝、あらた真生、
池野拓哉、熊谷知彦、Silvestre Guedes、Emilie Sugai、
James Nunes de Oliveira、Chun Chow Lee、今井 朋彦(文学座)
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2005年12月7日(水)〜12月11日(日)/三軒茶屋・世田谷パブリックシアター
公式サイト:http://www.pappa-tara.com
パフォーマンス集団『パパ・タラフマラ』。今回は25年の集大成的な公演で、
「百年の孤独」をついに舞台化とのこと。文学座の今井朋彦さんが出演されたり
個性的かつ注目の公演だと思います。東京公演の初日を拝見してきました。
ガルシア・マルケスが書いた世界的ベストセラーとなった長編小説「百年の孤独」。
ノーベル文学賞の受賞作品です。大筋は、ブエンディーア一族がマコンド村を創設
してから百年で消滅するまでの奇想天外な事件や波乱に満ちた歴史が書かれる。
基本はコンテンポラリーダンスを中心に展開していきます。でも台詞や歌、そして
ラップなんかもある、盛りだくさんな内容でした。パフォーマンスというジャンルに
入る作品だと思います。パパ・タラフマラ独特の表現方法が存在していました。
おぉ〜と息を呑んだり、可笑しかったり、感動したり、感心したり・・・。沢山の刺激
を受けました。さすが一族の百年史を書いたものだったので、濃厚で骨太な作品だ
ったと思います。退屈した場面もありましたが、最後まで楽しく面白く拝見しました。
山口での公演を終えての東京公演ということもあってか、とても完成度が高いです。
色んなものが混在している感じがするのだけれど、どこか神秘的でドラマティック。
猥雑なんだけど、それが滑稽だったり美しかったりしました。とても魅力的です。
ただ正直なところストーリーはほとんど分かりませんでした。ストーリーを知って
いれば楽しめたのではないかと思うところが沢山あって、そのあたりが残念です。
個人的にはパンフレットなどにストーリーを書いてもらえると、とってもありがたい
んですが・・・(家計図はありましたが、それだけではよく分かりませんでした)。
ということで、おおまかなストーリーを把握して観たほうが良いかもしれません。
僕は全体的よりも、断片的なシーン一つ一つを楽しむような感じで拝見しました。
★下記ネタばれしています。
舞台美術は素舞台に近く、舞台後方に壁とスロープが広がっている極めてシン
プルなものでした。衣装は男女ともにカラフルなものが多かったので、それを着た
役者さん(パフォーマー?)やオブジェがよく映えていました。あと完成度の高い
映像が多用されていて、なおかつ効果的に利用されていて面白かったです。
照明は美しく舞台を演出していて、良かったと思いました。音楽は第一幕と第二幕
とでは別の方が担当しているようなのですが、どちらも作品の世界にピッタリです。
オープングは鳥肌が立ちました。ゆっくりと暗転し、スクリーンをはさんだ向こう側に
いるドクターアオの姿が浮かび上がるんです。このスクリーンを使った演出はどれも
良かったです。あと後半で、大雨のシーンでも使われていました。雨音とラップが響く
中、スクリーンの向こう側にいるバイクに乗った男と女が浮かび上がります。スクリー
ンには雨の映像が流れ、まさに雨が降る中バイクが走っているように見せるのです。
光のオブジェが凄かったです。電球で装飾された棺桶、電球で装飾された人形
が登場しました。本当に光を放っている、面白くて美しいオブジェでした。今回の
作品では、こういった小道具やオブジェなどがとても良かったです。ラストに登場
したアリの動くオブジェも印象的でした。真っ白くて巨大で凄い存在感です。
なんだか一つのアート、現代美術の作品を見たような気分になりました。
作、演出、出演、振付、音楽、美術、衣装、照明、映像・・・・・・すべての分野が
しっかりと欠けることなく「HEART of GOLD−百年の孤独−」という世界、作品を
作り上げているんですね。だからどれもが印象に残り、とても充実感がありました。
あと印象に残ったのは宣伝美術やホームページでしょうか。チラシは大きく迫力が
あり、なおかつセンスの良い個性的なもので目を奪われました。ホームページや公
開をしている予告編動画は完成度がかなり高かったですし、ブログなども充実して
いて、とても公演を観に行きたくなりました(それで実際に観に行ってしまいました)。
パパ・タラフマラのホームページではCMや舞台写真が色々ありましたので、
ご興味ある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
★上記ネタばれしています。