脚本・演出:鈴木聡
出演:おかやまはじめ、木村靖司、福本伸一、弘中麻紀、岩橋道子、大草理乙子、熊川隆一、宇納侑玖、岩本淳、武藤直樹、中野順一朗、ジュリ(客演)、三鴨絵里子
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舞台美術:キヤマ晃ニ 照明:佐藤公穂 音響:島猛(ステージオフィス) 衣裳:木村猛志(衣匠也) 大道具:夢工房 小道具:高津映画装飾、酒井詠理佳 演出助手:則岡正昭 舞台監督助手:藤林美樹 舞台監督:村岡晋、山本修司 制作:早川晃子 企画・製作:ラッパ屋
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2006年1月12日(木)〜2月5日(日)・THEATER/TOPS
WEB「ラッパ屋」:http://homepage3.nifty.com/rappaya/
鈴木聡さんが作・演出をなさる劇団“ラッパ屋”。今回の「あしたのニュース」は2年ぶりの公演とのこと。ずっとラッパ屋は観たかったのですが、なかなか公演がなくて今回が初見となりました。
《あらすじ》
舞台は茨城県取手市にある豆腐屋。ローカル新聞社の通用口が隣にあるため、新聞社の記者たちがよくやって来る。店主(夫)とその妻は子供も自立して、今では安定した生活をおくっていた。しかしある時妻は、離婚覚悟で「市が取り組んでいるエコプロジェクトに参加したい」と言い出した。ついに妻はエコ・プロジェクトに参加することになり、なんとリーダーにまで上り詰めてしまう。妻に振り向いて欲しいと思う店主。そんな中、特ダネを探している記者と店主がやった事とは・・・・・・?
いわゆるウェルメイドなお芝居で、ウィットな会話が飛び交います。テンポが良く、でも時にじっくりと・・・非常に心地よく進んでいく約2時間です。笑って、考えて、涙腺がゆるむ素敵な作品でした。
優しく暖かい眼差しが全編にそそがれているように感じます。しかし鋭い視点が光るところもあり、胸にグッと来ました。シビアな問題などもありましたが、僕は人間の弱さや可笑しさが丁寧に描かれていた所が印象的です。観客一人一人に、考えさせてくれる余地をもった作品なのでは・・・。
やっぱり良いお芝居を観ると幸せな気分になりますね。そして良い余韻に浸りながら、帰宅しました。こういうお芝居、とても素晴らしいと思います。きっと幅広い年齢層に楽しめる作品なんじゃないでしょうか。当日券もあるとの事ですし、僕の強くお勧めしたい一作です。2月5日まで上演中。
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エコ・プロジェクトの真相は市の自然を守るのが目的ではなく、大企業の工場建設地に選んでもらうための策略で、結局根底にあるのはお金だったりします。妻はエコ・プロジェクトの本来の目的を忘れ、商売やグループの派閥に走っていたり・・・。そんな中、妻に振り向いてもらいたい店主と特ダネを探していた記者は、共に嘘をついて捏造記事を書いてしまいます。登場人物たちは皆、本当のことを見失います。見ていて悲しくなりましたが、こういう事って結構身近にある気がしました。
みんな笑顔で終わるハッピーエンドのようなラストではありませんでしたが、見終わった後は爽快な気分でした。きっとそれは上質な作品を観劇できたという喜びもありますが、やっぱり劇から希望のようなものを感じられたからだと思いました。目の前にあるのは絶望などではなく、「あしたのニュース」というタイトルのとおり、明日が待っている。これだけでも希望のように僕は感じました。
ラストシーンがカッコよかったです。明るい音楽が高らかに響く中、登場人物が無言のまま入場しては立ち去っていきます。何も語らない、店主(父)と娘(新聞記者)の姿も印象的です。
作りこまれた舞台美術でした。舞台となるのは豆腐屋の売り場ではない、談話室というか溜まり場のような場所。ガラス戸の玄関があり、通りを挟んだ向こうに見えるのは新聞社の通用口。非常に年期を感じさせる、古い建物という印象を受けます。芸が細かくて、リアリティのある空間でした。
演出も非常にセンスが良いと思いました。開演前はジャズが流れていて気持ちが高ぶりましたし、上演中に使われる曲も素敵なものばかり。劇に効果的に導入されていて、良かったと思いました。全体的にお洒落ですよね。なんだろう・・・「大人のお芝居」って感じがしました。
役者さんは皆さん上手だし、味わいのある方ばかりで素敵だと思いました。笑いも自然にはこんでくれていました。だけど台詞をよく噛んでいたりしたのが、非常に残念でしたね。
余談ですが、チラシが凄く素敵ですよね。素朴で品があって・・・。僕は劇団に予約したら、オリジナルチケットでした。それがまた可愛くて、本のしおりにしたいな〜、なんて思っちゃいました。
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