作・演出:ほさかよう
出演:有川マコト(絶対王様)、後藤飛鳥(五反田団)、山本卓(Afro13)、日栄洋祐(bird's-eye view)、篠崎たかし(POOL-5)、渡辺裕樹(MCR)、中村早千水(bird's-eye view)、小宮山実花(サードステージ)、中谷千絵(天然工房)、浅野智、石澤美和(SQUASH)、佐藤良幸
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舞台監督:小野八着(Jet Stream) 舞台美術:福田暢秀(F.A.T studio) 音響効果:天野高志(OFFICE my on) 照明:正村さなみ(RISE) 宣伝美術:岩根ナイル(mixed) スチール:守谷美峰(mixed) 制作:G-up
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2006年1月26日(木〜29日(日)/シアターVアカサカ
WEB「空想組曲」:http://www.k-kumikyoku.com/
G-UPプロデュースや、現在活動をお休みしている“劇団こってり”で活躍されているほさかようさん。そんなほさかさんが、新たに立ち上げられたユニットが『空想組曲』です。今回「白い部屋の嘘つきチェリー」は、その記念すべき旗揚げ公演とのこと。とても楽しみに劇場に向かいました。
《あらすじ》
舞台は郊外にある病院。彼女が入院したのでお見舞いに来た一樹(山本卓)。しかし彼女はその病院にはいなくて、見ず知らずの入院患者・有馬春夫(有川マコト)となぜか友達になることになってしまう。有馬がこの病院に入院してきたのは約一年前のこと。偏屈で嘘が大嫌いな有馬は、いちやく病院内の嫌われ者に。しかし入院患者の少女・サクラ(後藤飛鳥)だけは有馬になついていく。最初は嫌がり冷たく接していた有馬も、徐々にサクラに心を開いていったのだが・・・・・・。
物語は過去と現在という二つの時間が交錯しながら展開します。一樹が病院に訪れて有馬と友達になった「現在」と、有馬がこの病院に入院してきた約一年前の「過去」。交錯するにつれ、徐々に謎に包まれていた真相が解き明かされていくというわけです。ただ設定は少しありがちというか、ベタな気がしましたね。でもそんな設定の事などを払拭させるように展開していく物語に力強さを感じましたし、上手な構成や伏線、効果的な演出で終始飽きることなく観劇することができました。
ということで面白かったのですが、これが完成形ではなくて、まだ発展の可能性を秘めていると感じがしました。洗練の余地がまだいろいろとあると思います。次回の作品が非常に楽しみですね。
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病院内には暗黙のルールようなものがありました。その暗黙のルールとは、実は入院患者達は皆死が近い病に罹っているので、亡くなった患者がいても「退院した」という風に言い合うのです。しかし嘘が大嫌いな有馬は、そうやって慰めあう患者達に辛い事実をわざと突き詰めてしまいます。
そのうちサクラと関わっていくうちに心ひらき、変わっていく有馬。そして二人は本当の友達になったのです。しかしキレイごとのような良いお話で終わる事はありませんでした。サクラは医者・陣内(浅野智)に猥褻な悪戯をされたせいで、亡くなってしまうというショッキングな展開になります。
病院という生と死が隣り合わせの場所での、嘘と本当が交錯するような舞台でしたが、最後には少しだけ希望のようなものが胸に残りました。
タイトルどおり“白”一色に染まった、舞台美術が素敵でした。病院の待合室が抽象的に作られています。丸みをおびた凹凸で埋め尽くされた壁がシンメトリー(たぶん)に配置され、上手には電話と観葉植物。少し下手よりには病院の待合室によくあるような椅子が置いてあります。そしてセットの中央奥の壁は開閉する仕組みになっており、開くと病室やナースステーションになったりする空間が現れます。キャットウォークも使われていて、舞台を効果的に使っていたと思います。
僕はほさかさんが演出された作品を過去2回観劇しましたが、今回が一番良かったと思いました。場面転換の演出や、白いセットに桜吹雪が振ってくるラストシーンが印象的です。でも音楽が鳴る回数が少し多いように感じましたし、感動の場面には感動を増幅させるような音楽がかかるパターンがちょっと多めだったことに、少し違和感を懐きました。
役者さんは有川マコト(絶対王様)さんと後藤飛鳥(五反田団)さんが印象的です。ただ皆さんまだ若干硬かったような気がしました。2日目ですし、回を重ねるごとに良くなって行くのでは。
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