作・演出:長塚圭史
山本亨、橋本じゅん、水野美紀、峯村リエ、山内圭哉、猫背椿、市川しんぺー、真木よう子、吉本菜穂子、富岡晃一郎、川原正嗣、前田悟、横山一敏、大林勝、中山祐一朗、伊達暁、長塚圭史
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美術:加藤ちか 照明:佐藤啓 音響:加藤温(サウンドバスターズ)、山本能久(SEシステム)、大木裕介(サウンドバスターズ)、藤森直樹(サウンドバスターズ) 衣裳:三大寺志保美 ヘアメイク:河村陽子(DaB) 映像:上田大樹(iNSTANT WiFE) 殺陣指導:田尻茂一、川原正嗣、前田悟(アクションクラブ) 演出助手:菅野将機 舞台監督:福澤諭志+至福団 宣伝美術:CoaGraphics Web:山川裕康、新藤健、佐々木康志 広報:吉田由紀子 票券:西村悦代 稽古場進行:辻未央 製作助手:岡麻生子、山岡まゆみ、大野志穂子 制作:伊藤達哉
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2006年2月10日(金)〜2月19日(日)/世田谷パブリックシアター
WEB「阿佐ヶ谷スパイダース」:http://asagayaspiders.net/
長塚圭史さんが作・演出・主宰を手がける人気劇団「阿佐ヶ谷スパイダース」。今回の新作本公演『桜飛沫』で、ついに世田谷パブリックシアターに進出とのことです。豪華な顔ぶれのキャストですし、長塚さんの作品だし期待が高まりました。追加公演があったり、前売券も完売しています。
本作は、長塚さんが2003年以来となる時代劇に挑戦とのこと。一幕は「蟒蛇如(うわばみのごとく)」、二幕は「桜飛沫(さくらしぶき)」というふうに二幕で構成された作品です。一幕も二幕もちゃんと共通していたりしているわけですが、オムニバスというかほぼ二本立てと考えていいような作品の作りでした。ということで、しめて3時間20分(20分の休憩を含む)の大作に仕上がっています。
全体的にエンターテイメント色が強い作品だと思いました。でも残酷な描写があったり、今回でいえばエッチだったりな、刺激が強い長塚さんらしい要素が入ってくるところは健在でした。ただガツンと胸に響いたり、全体のまとまりには欠けるような気がしましたね・・・。でも僕は最後まで面白く観劇することができたので、良かったかな。とにかく長塚さんの作品は見逃せないと再認識です。
★下記ネタばれしています。
《第一幕『蟒蛇如(うわばみのごとく)』あらすじ−劇団サイトより引用−》
沼ばかりの貧しい村。村を仕切る郷地壱之佑(市川しんぺー)とその兄弟。郷地兄弟は村を貧しさから救うため三人っ子政策を打ち出して、それ以上の子供を作れば重罪とした。流れで医者のようなことをしている徳市(橋本じゅん)は、この村の助産婦のタネ(水野美紀)と共に村人たちに避妊の知識を広げながら生活していた。そこへ賞金稼ぎの新兵衛(伊達暁)が現れる。新兵衛は剣士としての徳市を探し訊ねて、ある悪人の首を取りにいかないかと誘い込むのだが、遠い昔に剣を置いた徳市はきっぱりと断るのだった。そんな折、四人目の子供が出来てしまった村人が徳市とタネの元に相談に来る。また同じ頃、村に女郎崩れの身重の女ヤマコ(猫背椿)も運び込まれて。
第一幕では徳一を中心にすえているというか重点的に描かれています。笑いは随所にありましたが、どこか重く暗めな印象を受けます。そしてエッチな要素が強かったのも、少し印象的かな。
うっそうと木や草などがしげり、沼や水溜りのようなものがある美術でした。人が沼らしきところに沈んでいったり、仕掛けがいろいろとありましたね。なかでも1幕のラストで、舞台奥にある草むらか林のところを、物語のキーポイントである巨大な白蛇が通っていく場面では鳥肌が立ちました。
《第二幕『桜飛沫(さくらしぶき)』あらすじ−劇団サイトより引用−》
かつては賑わった宿場町。今ではすっかり寂れてしまっている。お尋ね者の佐久間(山本亨)が身を隠すには打って付けの場所であった。この町に嫌気がさしていた若い娘マルセ(真木よう子)は余所者の佐久間に興味を抱き、自分の宿場に招き入れる。そこにはマルセの姉である頭の弱いグズ(峯村リエ)と、その夫である岡っ引きの蛭間(中山祐一朗)が住んでいた。佐久間が吐き気をもよおすほど、日々ドメスティック・バイオレンスの限りを尽くす蛭間は、町の元締め市川左京(山内圭哉)のイヌだった。その左京が流れ侍の佐久間の首に多額の賞金が掛かっていることを知り、ぬめぬめと動き出す。そんな中、佐久間はグズの不思議な人柄に興味を抱き始めて・・・。
この第二幕では徳一の敵である佐久間を中心にすえているというか重点的に描かれ、最後には二人の決闘シーンが待っているのです。一幕とは物語の舞台が違いますので、装置も一転していましたね。一幕のどこか陰々とした雰囲気から、少し色彩が鮮やかな世界に切り替わりました。寂れた宿場町のセットが組まれ、大きな桜の木が目をきますね。桜は美しく、でも狂気を感じました。
特にラストシーンが特に印象的でした。徳一と佐久間の決闘がいざ始まろうとした瞬間に、いっきに桜の花びらがちり、まさに桜飛沫となって舞台を埋め尽くします。美しく、カッコよく、圧巻でした〜。仕掛けにも役者さんにも力があって、だからカッコいいと感じるのだと思います。
★上記ネタばれしています。