作・演出=ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:堤真一、小泉今日子、松尾スズキ、秋山菜津子、犬山イヌコ、田中哲司、明星真由美、貫地谷しほり、池田鉄洋、今奈良孝行、篠塚祥司、山崎一
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美術:中越司 音楽:伊藤ヨタロウ 照明:原田保 衣装:前田文子 音響:水越佳一 映像:上田大樹 ヘアメイク:川村陽子 演出助手:石丸さち子 舞台監督:明石伸一 技術監督:堀内真人 宣伝写真:永石勝 宣伝美術:トリプル・オー 企画・製作:Bunkamura
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2006年2月5日(日)〜28日(火)/Bunkamuraシアターコクーン
WEB「Bunkamura」:http://www.bunkamura.co.jp/
NYLON100℃のケラリーノ・サンドロヴィッチさんが、2004年の「カメレオンズ・リップ」以来2回目となるシアターコクーンへの登場。今回はケラさんの今年唯一の書き下ろし作品であるとともに、非常に豪華なキャストであることも話題な公演です。どんな作品か楽しみに観に行きました。
超人気公演ということで、立ち見券(3000円)も発売され、完売しています。ということで、僕は中二階の立ち見で観劇してきました。なのに上演時間は3時間30分の大作ということで、めちゃくちゃ疲れました・・・。でも僕の立ち位置からは見切れもほとんど無かったですし、お得でしたね。
さて、肝心の内容なのですが・・・とにかく一般受けしない作品であることは確かなようで、こりゃ賛否両論されている意味が分かりました。こんな豪華キャスト&シアターコクーンで、ある意味冒険というか実験のようなことをしてしまうケラさんは凄いですね。なんだかとても刺激的な公演でした。
でも立ち見という少し過酷な状況での観劇でも、ひきつけられる力をもった作品だったと思います。それが“面白い”という表現に直結するかどうかは分からないのですが、僕は食い入るように舞台を観続けました。とにかく観たことは後悔していませんし、むしろ観れてよかったと思っています。でも、もし僕がS席の9000円で観たとしたら・・・また感想は変わってくるのかもしれません。
今回の舞台には、まったく別々の二つの世界が存在します。一つはねずみ講をやっている会社を舞台にした現代の世界、二つ目は収容所を舞台にした近未来の世界。そんな二つの世界が交互に、時には入り混じりながら展開していくのです。そして革命喜劇(レジスタンス・コメディ)ということで、笑いも沢山散りばめられていました。長い上演時間ですが、意外とあっという間でしたね。
★下記ネタばれしています。
《あらすじ》
【現代】場所は日本と思われる。自殺志願者の電話相談サービスを行いながら、実はねずみ講をやっている会社。そんな会社を舞台に繰り広げられる、人間模様や出来事の数々・・・。
【近未来】土星人との戦争に勝利したようだが、多くの被害を被った国。舞台はそんな国にある謎の収容所。革命家であるゼリグ(堤真一)は、この施設に収容されることになったのだが・・・。
本編が開始される前に、明星さんと池田さんが登場し、前説のような物がありました。ユルい笑いを含みながら語られた内容は、“物語にとって重要な台詞や、大事だったり見所だったりするシーンが欠如していたりします”というもの。まさにここで語られたとおりの舞台だったように思います。
謎が多く、いわゆる難解という言葉がふさわしいでしょうか。二つの世界の物語がつながるのでは?集約するのでは?そんな期待のようなものもありましたが、なんだか理不尽というか不条理な結末というか・・・。やっぱり好みは激しく分かれそう。不満という訳じゃないんですが、僕にとっては理解不能な作品だったな〜。ですから、解釈は多々にわたると思います。色んな可能性などが考えられるお話だと思うので、想像力が広がりますね。その辺を考えつつ、家路につきました。
舞台美術は回り舞台を中心とした、ダイナミックなものでした。舞台の両脇には階段があり、舞台上部にはキャットウォークが設置されています。回り舞台は3つのステージに分けられていました。
いろいろな仕掛けなどが登場して、楽しかったです。中でもラストシーンは圧巻の一言でした。お話は近未来の収容所で、爆発らしきことが起こる展開になります。すると屋台崩しのようになったり、舞台の頭上から石などの瓦礫が落ちてきたりするんです。大掛かりな仕掛けで興奮しました。
ケラさんの作品で使われる映像は大好きなのですが、今回もいつものようにクオリティの高いものを見せていただきました。オープニングの映像も劇世界にいざなってくれるようで、効果的だと思います。インクが落ちるように、黒い染みが舞台全体に映写されて暗転するシーンも面白かった。
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