「THEATRE1010『ベルナルダ・アルバの家』」
出演:小川眞由美、山本道子、竹田恵子、富沢亜古、寺内よりえ、中川雅子、かんのひとみ、入江純、占部房子、鬼頭典子、匠遊、宍倉暁子、小川曜子、木村愛子、下里翔子、ほか
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作:フェデリコ・ガルシア・ロルカ 訳:田尻陽一 演出:高瀬久男 美術:朝倉 摂 照明:沢田祐二 音楽:川崎絵都夫 音響:齋藤美佐男 衣装:前田文子 舞台監督:北条 孝 プロデューサー:ヲザキ浩実、小林敏彦 製作:THEATRE1010 後援:在日スペイン大使館
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2006年2月17日(金)〜2006年2月26日(日)/THEATRE1010
WEB「THEATRE1010」:http://www.t1010.jp/
スペインの劇作家であるフェデリコ・ガルシア・ロルカ。そんな彼の遺作『ベルナルダ・アルバの家』が今回、THEATRE1010が提唱しているというシリーズ《新古典の再発見》の第2弾として公演されます。文学座の高瀬久男さんが演出され、北千住のTHEATRE1010が製作されていました。
《あらすじ−WEB「THEATRE1010」より引用−》
夫の死により女当主となったベルナルダは、女王のように振る舞って使用人に恐れられる一方、 夫の喪に服すために娘たちを外界から隔絶し、男性との関わりを一切禁じている。 ベルナルダの五人の娘たちは自由を求めながらも、母親の絶対的な支配から逃れることが出来ないでいた。そんな中、父親の遺産を一人だけ受け継いだ長女アングスティアスの結婚話が持ち上がる。しかしながらアングスティアスの婚約者ペペと、末妹アデーラが恋仲であることが発覚する。 若く溌剌としたアデーラは、母や姉たちの怒りや妬みにも全く動じず、自由な恋愛へと突き進んでいく。怒りが頂点に達したベルナルダは、ペペ殺害を命じる。恋人が母によって殺されたと耳にしたアデーラは、自らの命を絶つ。しかし実はベルナルダによって下された殺害命令は、財産目当ての男から引き離し、最愛の娘の純潔を守るための口実に過ぎなかったのだ。 若さゆえ愛に殉じたアデーラの死を悲しむ女たちの嘆きの中、物語は幕を閉じる。
誇りが高い銘家の女主人であるベルナルダ、そして彼女に支配されながらも自由を求めている五人の娘たちの姿を描いた、スペインのアンダルシアを舞台にした悲劇作品でした。嫉妬や愛憎などがつみかさなり、そしてついには悲痛な最後を迎えてしまいます。この作品で特徴的だったのは、25人という結構な大所帯の登場人物が、全員女性だったことでしょうか。この物語のキーポイントになっている“男性”が登場してこないというのは、舞台に良い効果を生んでいると思いました。
さてそんなわけで、全体的に重く暗めな雰囲気に満ちた作品だったように思います。ピーンとした緊張感のある雰囲気が劇場を覆っていて、笑いもゼロでした。正直なところ、観劇前はどんな作品かよく分からなかったこともあり、楽しめるか若干不安だったんです。でも実際に観劇してみたら、思っていたよりもずっと面白かったです。淡々とした展開や会話が続いたりして、あぁ寝ちゃうかも・・・・・と思った矢先に、ビビット来る演出や展開が待ち受けていたりして、結果的には最後まで一睡もせずに観ることが出来ました。ちなみに上演時間は休憩なしの約2時間だったと思います。
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戯曲では、濃密な会話から浮かび上がってくる人間模様などが興味深かったです。上演時間が2時間以内におさまっていたのも、緊張感を保つお芝居では丁度良い時間だったと思いました。演出は全体的にどちらかというと抽象的な印象を受けます。ときおりイメージシーンのようなものもはさまれ、バランスよく刺激的な要素も入り混じり、想像力が広がるような感じでしょうか。
舞台美術(朝倉摂さん)は抽象的なものでした。上手にほぼ円形の回り舞台があり、少し崩れかけたような石の壁が設置されています。そしてその回り舞台を取り囲むように傾斜のある道のようなものが作られていました。そんな道のようなセットの舞台頭上には、セットと対照的に作られた重厚な板が吊るされています。ほとんどベルナルダの屋敷内を中心に展開する舞台だったので、たとえ一つのシチュエーションでも、色んな変化が生まれる美術で刺激的だったと思いました。
衣装(前田文子さん)はほとんど黒一色でした。黒意外の衣装だと、アデーラの緑のドレス(だったか)と真っ白いパジャマぐらいだったでしょうか。かなり統一感がある印象を受けましたが、少々つまらなかったです。黒を貴重にするのは良いのですが、もっとバリエーションが欲しいというか…。
役者さんは女性ばかりで25人も出演されていましたが、「喪服の女たち」とよばれるアンサンブルというかコロスが多いをしめています。ただ舞台に登場したのは数回で、少々疑問も残りました。主役のベルナルダを演じた小川眞由美さんは、どっしりとした雰囲気や微動だにしないような貫禄があって良かったです。でもなんだか最初から最後まで一本調子に思えたのが、気になりました。
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