作・演出:竹重洋平
出演:河合伸之、中村哲人、滝上裕二、川根有子、山口晶由、上海菜都子、朝倉丈雄(エンジ企画)、安藤純(有限会社J-beans)、たかくら未奈、田仲晶、高橋カオリ、椿克之、岡本麻以子、齊藤光司(天然工房)、大田正裕、水橋千佳子、染谷恵子、並木哲也、加藤善丈
---------------------------------------------
美術:佐藤朋有子 照明:潟宴Cトスタッフ 音響:宮崎裕之(ステージハットリザウルス) 宣伝美術:CHION●. GD:飯田啓貴 WEB制作:小笠原元太 大道具:夢工房 小道具:高津映画装飾 舞台監督:山田和彦 舞台写真:横山由美子 取材協力:ラピュタ阿佐ヶ谷 企画・制作:弾丸MAMAER事務局、古谷真弓、片岡永子、アキラグローバルビジョン梶@後援:ニッポン放送
---------------------------------------------
2006年3月8日(水)〜12日(日)/シアターサンモール/http://dangan-mamaer.gogo.tc/
竹重洋平さんが作・演出をなさっている「弾丸MAMAER」の新作公演です。昨年はシアタートラムに進出し、そして今回の「シネマな凡人」ではシアターサンモールに進出されました。凄いですね。次回公演も同じくサンモールでの公演ということで、今後の活躍が期待される劇団の一つです。
《あらすじ》
舞台は地方のとある街。大手のシネコンに押されて経営に苦しむ現在でも、邦画を上映し続けている『野良犬劇場』。そんな映画館に脚本家志望の中年男が現れる。彼は数十年ぶりに映画の脚本を執筆しようとしており、脚本の舞台にしたのが、この幼少のころから慣れ親しんだ「野良犬劇場」だったのだ。そんな映画館を取材していたその時、彼の旧友二人が映画館を訪れる。かつては一緒に映画界に乗り込もうとした仲だったが、方向性の違いで決別したというのだが・・・・・・。
さてさて今回の作品は、映画館のロビーを舞台に繰り広げられる、群像劇のようなシチュエーション・コメディです。2時間弱の上演時間でしたが、暗転がなく、ノンストップで駆け抜けていきました。でも今回の作品は過去の濃密な作品とは違い、軽快な感じで、一味違った印象をもちましたね。
当日配布されたパンフレットを読んでみると、作・演出の竹重さんが的確な紹介をしていました。
「“何か大した事が起きなければならない”という今までの自分の創作概念をぶち壊し、“何も大した事が起きない”というストーリー性を企ててみた。(当日パンフの挨拶文より引用)」
なるほど!まさに竹重さんの書かれた文章の通りだったように思います。大した事件などは起きず、映画館で繰り広げられる人間模様、そして旧友の和解などが面白おかしく描かれていきます。
だけどいったい何を伝えようとしているのか、大事なところが散漫になっているような気がしました。いつもの作品のようにストレートに胸に響いて、印象に残ったりする部分が少なかったように思います。別にメッセージがなきゃダメっ!とかそういう訳じゃないんですが・・・。やっぱり僕は何かを感じさせたり、気づかせてくれたりするのが、弾丸MAMAERの魅力の一つだと思っているので。
やっぱり全体的にすごく惜しいなぁ〜、と思わずにはいられませんでしたね。脚本や演出や役者さんにつても、もっともっと可能性があるのではないでしょうか。そして“シチュエーション・コメディ”というジャンルの難しさなどについても、改めて感じました。次回公演(2006年7月にシアターサンモールにて)で、更にレベルアップした弾丸MAMAERの作品を観れることに期待したいです。
★下記ネタばれしています。
舞台美術は、古びた映画館「野良犬劇場」のロビーが建て込まれていました。売店などの細かな所まで、リアルに作られています。サンモールの舞台が、ちゃんと埋まっていて良かったですね。
役者さんについては、皆さん覇気がありました。でも正直なところ、もしかして稽古不足なのでは?と感じてしまったんです。しかし稽古期間は2ヶ月ぐらいあったそうですし、僕の観劇した日は公演3日目ということだったので、きっとコンディションが悪かったのではないでしょうか。
個人的なツボは、弾丸MAMAERの常連である川根有子さん。あの怪演とパワーに終始圧倒されっぱなし。登場されるたびに次の期待を与えてくださって、今回も楽しませていただきました。
★上記ネタばれしています。