「tpt『皆に伝えよ!ソイレント・グリーンは人肉だと』」
作・演出:ルネ・ポレシュ 出演:木内みどり、中川安奈、池田有希子、長谷川博己
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訳:本田雅也 日本語台本:木内宏昌 美術:ヤニーナ・アウディック 照明:笠原俊幸 音響:熊野大輔 美術助手:松岡泉 衣装スーパーバイザー:原まさみ ヘア&メイクアップ:鎌田直樹 舞台監督:増田裕幸 平成17年度文化庁・芸術創造活動重点支援事業 主催・製作:TPT(Theater Project Tokyo) 共同主催:東京ドイツ文化センター
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2006年3月29日(水)〜4月16日(日)/ベニサン・ピット/http://www.tpt.co.jp/
森下のベニサン・ピットまで、tpt(Theater Project Tokyo)『皆に伝えよ!ソイレント・グリーンは人肉だと』を観に行ってきました。ドイツ・フォルクスビューネ劇場「プラーター」芸術監督のルネ・ポレシュさんが来日されて、作・演出を手がけています。僕は学生割引(\3150)を利用しての観劇。
ドイツの現代演劇ということで刺激的な舞台なのかな・・・?と予想して観に行ったら、その予想を上回る刺激に溢れた、観劇というよりも体験をしてしまいました。とにかく奇抜で斬新なので、好みがはっきりと分かれること間違いなしかも。とりあえず一般的に言う“演劇”ではありません。だけど僕は非常に面白い作品だと思えました。ベニサン・ピットという密な空間で、きっとドイツ演劇の最前線に触れることが出来るのではないでしょうか。とても貴重な体験ができると思います。
どうやらSF映画「ソイレント・グリーン」、映画「ブギーナイツ」がモチーフになっているようですね。ちなみにパンフレット(\1000)には戯曲や解説などが掲載されていて、作品に対する理解が深まりました。パンフには映画のあらすじも掲載されているので、開演前にチェックしておくのも良いかも。
でも僕はきっと対象年齢外だよなー(苦笑)。台詞に放送禁止用語が満載で、これなら観に来るのを自粛してたかも。でも観に来てしまったのは仕方ないので、とりあえず楽しむことにしました。
★下記のレポートはネタばれしています。
客席内に入場できるのは開演の五分前でした。客席はL字型で配置されており、いろんなものが混在している怪しいけどポップな空間。色とりどりのネオン、鹿のいる庭、小屋、そして大きなスクリーン・・・。劇場全体がまるでコンテンポラリー・アートみたい。そして青いビニールシートで覆われた、客席からは死角になる場所があり、そこにはリビングのようなセットが組まれています。
そんな観客からは死角になるセットで、本作品の大部分は進行します。そこでの模様はビデオカメラを通じて、舞台の大きなスクリーンに映写され、観客はそれを見ることになります。僕は宮沢章夫さんの作品(遊園地再生事業団+ニブロール『トーキョー/不在/ハムレット』)を連想しました。
出演者は女優三人、男優一人の合計四人。しかしこの作品は物語というものがないに等しく、なので登場人物の人間関係もありません。台詞は性的な放送禁止用語に溢れていて、語られるのは意見というか主張というか・・・言説のようなもの。役者さんたちはほぼワイヤレス・マイクを使って、囁くように喋るか、怒鳴ったり叫んだりしながら、とめどなく台詞を語っていきます。そして爆竹、カラオケ、紙吹雪、ローラースケート、客いじり・・・などのバラエティに富んだ仕掛けが満載でした。
いわゆる難解で分かりにくい作品だったと思います。なのに胸にグッと迫ってくるものがあって、今まで体験したことのないような不思議な感覚でした。とにかく色んなことを突きつけられた気がして、上演中から終演後の今まで、未だに考えをめぐらせているのです。僕の解釈はまとまりに欠けているので書くのは控えますが、なんとなく社会や資本主義だとか、人間の存在価値、そして愛などが描かれてる気がしました。描かれているというか、ただただ陳列にそこに存在している感じ。
役者さんは一般的に言う演劇での、演技や存在の仕方じゃない気がします。非常に開放的かつ自由な形で舞台に存在していて、ビデオカメラマンとプロンプターさえもそこに溶け込んでいました。僕の席は最前方だったせいか客いじりが行われて、確か「“I LOVE YOUと叫んで下さい」と言われたので仕方なく言ってみたり(笑)、緑色の紙吹雪(ソイレント・グリーン)を手渡されたりしました。
★上記のレポートはネタばれしています。