作:ベルナール・マリ=コルテス 演出・美術:佐藤信 翻訳・監修:佐伯隆幸 出演:斉藤晴彦
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照明:斎藤茂男 音響:島猛 映像:吉本直聞 衣装:今村あずさ 舞台監督:北村雅則 演出助手:坂口瑞穂、南俊一 写真:青木司 宣伝美術:タグチケイコ 制作:宗重博之、米田慎吾、斎藤俊明 芸術監督:桐谷夏子 《ベルナール=マリ・コルテス/2作品交互上演》
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4月19日(水)〜5月14日(日)/theatreiwato/http://www.ne.jp/asahi/kurotent/tokyo/
1980年代のヨーロッパで活躍した劇作家である、ベルナール・マリ=コルテス。そんなコルテス作品「西埠頭」と「森の直前の夜」を、老舗の劇団“黒テント”が交互に上演していく公演です。さて僕は先日の「西埠頭」に続きまして、斉藤晴彦さんの一人芝居「森の直前の夜」を観に行ってきました。
★黒テント『ベルナール=マリ・コルテス/2作品交互上演「西埠頭」』観劇レポート
★今作の演出家・佐藤信さんの個人サイト『鴎座』(今作の舞台写真あり)
《作品紹介−WEB「黒テント」より引用−》
降りしきる雨の中
見えぬ相手に向かって ひたすら語りかける男
2001年のリーディング(世田谷パブリックシアター)で
圧倒的好評を得た斎藤晴彦による驚異の言葉の奔流が
本格上演として いま よみがえる
さてさて一人芝居ということで、登場するのは斎藤晴彦さんただ一人。上演時間の確か1時間半弱の間は出ずっぱりで、ひたすら見えない相手に向かって話しかけ続けます。ですから形式としてはモノローグなんだけど、ダイアローグのような設定で展開していくんですね。やはりコルテス作品ということで、難しくて、刺激的で、興味深いです。演出や雰囲気については、「西埠頭」に近いというか似ていると思いました。レポートを見ていただければ、その空気感を感じ取っていただけるかもしれません。手ごわそうな戯曲を上手く体現させている演出や、斎藤晴彦さんの演技が見所かも。
雨が降りしきる中、見えない相手に向かって語り続ける男。そんな男の語ることは、社会的な問題から個人的な事柄まで幅広く富んでいます。その言葉の数々は留まることを知らず、洪水のようになって観客のもとにやってきます。しかしその内容は難解極まりなく、必死に理解しようと試みました。でも僕は最後まで分からずじまいだったのですが、これはこれで良いんだと思います。なぜなら「西埠頭」でも今回の「森の直前の夜」でも、心に良い意味で大きくひっかかるものが残ったからです。洗練された刺激的な空間で行われる、非常に見応えのある一人芝居だったと思いました。
だけど・・・残念ながらウトウトと、睡魔に襲われてしまいました。面白かったですけどねー、やっぱり睡魔には勝てず。でもグッと惹き込まれたり、魅せられたりする瞬間は確かに存在していました。
★下記のレポートは、ネタバレしております。ご注意ください。
分からずじまいとは言うものの、終演後は色々と今作に対して考えにふけっていました。こういった考えたり感じたりする、余韻を深く残しているのは良かったですね。社会的な風刺のようなものが描かれているのかな・・・と推測をしてみたり、特に孤独感を強く感じずにはいられませんでした。以前「ロベルト・ズッコ」を観たときに、図書館からコルテスの戯曲集を借りて目を通したことがあります。もう一度借りてみて、「西埠頭」や「森の直前の夜」の戯曲も読んでみようかと思いました。
「西埠頭」に引き続き今作でも、美術や照明や映像などのスタッフワークの良さが目立っていました。色んな要素がバランス良く、調和されている印象をもちます。舞台がたった一人だけでも埋まっていたのは、もちろん斉藤さんの存在感はもとより、スタッフワークの力も大きいと思いました。
舞台美術(佐藤信)については、「西埠頭」と同じ形式で舞台を使用していました。しかし素舞台だった「西埠頭」に対して、今回は舞台の周りに無数の空き瓶が並べられているんです。その瓶の多さには圧倒されましたね。照明(斎藤茂男)は渋さも感じるのですがカッコよく、今回も色つきの蛍光灯を使用した間接照明が印象的でした。映像(吉本直聞)は、セピア色の雨が降っている様子が流れ続けます。映写機が左右に移動して、映写する位置が変わるのが面白いと思いました。
★上記のレポートは、ネタバレしております。ご注意ください。