「遊園地再生事業団プロデュース『モーターサイクル・ドン・キホーテ』」
作・演出:宮沢章夫 出演:小田豊、下総源太郎、高橋礼恵、岩崎正寛、鈴木将一朗、田中夢
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美術・衣装:林巻子 企画:スティーブン・グリーンブラット 制作プロデュース:内野義 『Cardenio』をグリーンブラッドと共同執筆:チャールズ・ミー 翻訳・ドラマターグ:エグリントンみか
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06年5月23日(火)〜29日(月)/赤レンガ倉庫1号館3Fホール/http://www.uench.com/
宮沢章夫さんが作・演出を手がけている「遊園地再生事業団」。今回は「カルデーニオ・プロジェクト」の一貫として、プロデュースされている公演でした(詳細は下記)。僕は宮沢さんが作・演出を手がけるので、観に行くことを決意。ちなみに学生割引(3800円)を利用して観劇をしてきました。

横浜にある“赤レンガ倉庫”が今回の会場です。有名なので名前だけはよく聞いていたのですが、実際に行くのは今回が初めてでした。すっごく素敵でお洒落な建物なんですねー!周辺のロケーションも素晴らしくて、やっぱりデート・スポットって感じでした。そしてこの写真は終演後に赤レンガ倉庫を撮影してみたものです。残念なことに上手く撮影できませんでしたが。
あのシェイクスピアが執筆したと言われている幻の戯曲『カルデーニオ』。書かれたという記録だけが残されていて、実物の戯曲は残っていないようです。肝心の内容は“愛と裏切りと嫉妬と怒りと和解の物語”だそうで、かの有名な「ドン・キホーテ」の登場人物たちに纏わるお話だとか。今回の公演は「カルデーニオ」を各国の演劇で翻案していく、というプロジェクトの一貫で行われました。
《あらすじ》
横浜は鶴見に位置するバイク修理店。そこには初老の店主(小田豊)と歳の離れた後妻(高橋礼恵)、そして先妻の高校生になる娘(田中夢)が住んでいる。舞台はそのバイク修理店の店舗で、店には従業員の男(下総源太郎)や客の若者(鈴木将一朗)がやって来るのだった。しかし徐々に現実(バイク修理店での日常)と妄想(「カルデーニオ」の世界)とが重なり合ってくるのだが・・・。
非常に興味深いうえに面白い脚本だと思いましたし、グッと惹き込まれる演出も数多く点在していました。そんな感想とは裏腹に上演中は、全体的に少し退屈してしまったようです。個人的にちょっと寝不足だったのも、大きく感想に左右しているかもしれません。う〜ん、なんだか残念ですねぇ。でも終演後には余韻が残りましたし、“面白い作品を観劇した”という確かな手応えがありました。
★下記のレポートは、ネタバレしております。ご注意ください。
舞台美術(林巻子)は少し抽象的なイメージで、バイク修理店の店頭が建て込まれていました。バイクが何台か置かれていたり、応接室のようなセットがあったり・・・。赤レンガ倉庫ホールの壁面をそのまま使用していたり、出入り口でシャッターのように降りてくるスクリーンもカッコよかったです。照明や映像なども効果的に舞台を演出していましたし、どれも渋くて素敵なものだと思いました。
いっけん淡々としつつも刺激のある会話劇で、上演時間は2時間ぐらいだったかな・・・。現実と妄想が重なりながら展開し、しだいに妄想の出来事は現実にも影響を及ぼしていきます。店主は従業員の男を共に、バイクに乗って三年半も旅に出ました。それはまるでドン・キホーテとサンチョ・パンサのよう。そして迎えたエンディングも、一件落着でスッキリ終わるものではなかったのも、なんだかストンと腑に落ちた気がしました。更に「カルデーニオ」という戯曲にも興味が沸きましたね。
役者さんは上手な方が揃っていて、皆さん印象に残っています。特に高橋礼恵さんは凛とした存在感が素敵でしたし、きれいで演技が上手な方だと思いました。また別の作品で拝見したいです。
★上記のレポートは、ネタバレしております。ご注意ください。