作:エウリピデス 翻訳:山形治江 演出:蜷川幸雄 出演:藤原竜也、中嶋朋子、北村有起哉、吉田鋼太郎、香寿たつき、横田栄司、田村真、前川遙子、寺泉憲、瑳川哲朗、市川夏江、江幡洋子、井上夏葉、羽子田洋子、難波真奈美、今井あずさ、栗田愛巳、松坂早苗、江間みずき、さじえりな、植木彩子、成澤希見子、額田麻椰、村田京子、茂手木桜子、横田透、兼子和大
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美術:中越司 照明:原田保 衣裳:小峰リリー 音響:井上正弘 ヘアメイク:佐藤裕子 音楽:池上知嘉子 振付:広崎うらん 演出助手:井上尊晶、石丸さち子、大場雅子、藤田俊太郎 舞台監督:芳谷研 宣伝美術:アタマトテ・インターナショナル アートディレクション:榎本了壱 デザイン:小倉利光 編集進行:岡田亜矢子 企画制作:ホリプロ エグゼクティブ・プロデューサー:堀威夫 チーフ・プロデューサー:金森美彌子 プロデューサー:小川知子 営業統括:内海雅史 制作統括:栗田哲 営業:古屋芳幸 票券:片岡由佳 制作:池邉里枝 ※大阪、名古屋公演もあり
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9月6日〜2006年10月1日/Bunkamuraシアターコクーン/http://www.horipro.co.jp/ticket/
藤原竜也さんが主演を務めるギリシア悲劇「オレステス」を観に行ってまいりました。演出を手がけるのは蜷川幸雄さんです。もちろん前売は完売状態だったのですが、立ち見券までが発売される人気ぶり。お安めの立ち見券(3,500円)をゲットして、いざシアターコクーンへと向かいました。

《簡易なあらすじ−公演チラシより引用しました−》
父アガメムトンを殺した実の母親クリュタイムネストラを殺し、仇討ちを果たしたオレステスは、姉エレクトラの看病もむなしく、正気と錯乱を繰り返して衰弱していった。町ではアルゴス人たちが母殺しの姉弟の処刑方法を投票で決めようとしている。ヘレネの巻き起こしたトロイア戦争から帰国したメネラオスに助けを求めるが、居合わせた祖父のテュンダレオスにもののしられ、二人は悲嘆にくれる。死刑が確定したという知らせを聞き、怒りと絶望の果てにエレクトラは、恐ろしい計画を思いつく。今や唯一の味方、母殺しにも手を貸してくれた親友ピュラデスとともにオレステスは計画を実行に移すが・・・。
あまりギリシア悲劇を見る機会がないので、最後まで興味深く拝見しました。役者さんたち(特に中嶋朋子さんと藤原竜也さん)の激しく熱い演技には、圧倒の一言といったところ。そして蜷川さんらしい演出が舞台中に炸裂します。いつもながら物凄い大仕掛けがいくつも挿入されました。どんどんと進行される舞台展開に、いったいどうなるんだろう・・・!?と必死に観続けました。しかし上演時間はなんと休憩なしの2時間20分!!でも途中で睡魔が襲ってきてしまって・・・。僕はへたりこんでちょっと寝ちゃいました。それほど演じるほうも観るほうも体力を要するお芝居ということでしょう、きっと(笑)。体力を温存して観に行かれることをオススメいたします。
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舞台上には天井から床までグレーの壁が半円形上に立ち並び、とても閉塞的で重厚な雰囲気を感じさせています。そして開演した本作ですが、幕開けからまず驚いた仕掛けは“水”でした。上演中に何度も何度もザーザーと、水が大雨のように降り続けます。短時間に降る雨の演出を拝見したことはあるのですが、これほど何度もたえず降る演出は初めてだったので非常に驚きました。
ストーリーはちょっとご都合主義というか、ギリシア悲劇は神様が何でも解決してくれるの!?って思ってしまいました。だってそもそもオレステスは神であるアポロンに命じられて、母殺しを犯して死刑判決を受けました。しかし最後にはまたアポロンのおかげで命拾いして、アルゴス国の王にまで上り詰めてしまうんですから。ものすごい激動の展開ですよね(笑)。途中までは死ぬか生きるかの展開に疲れてウトウトしていたのですが、叔父メネラオスへの復讐を決意してからは面白かったです。ちょっと舞台に勢いが増した雰囲気になり、気分新たに舞台を観ることが出来ました。
ラストでいきなりの大団円に戸惑っていたところ、またしても大きな仕掛けが起こりました。2階席から黒マスクの男たちが、客席に向かって紙を大量にまきはじめたのです。そこには国旗の絵と国歌が日本語で書かれていました。まかれていたのはイスラエル国、アメリカ合衆国、レバノン共和国、パレスチナ自治区の4種類。客席に振り落ちる紙の演出と同時に劇場内には、国歌やヘリコプターなどの騒音、銃声などが響き渡りました。古典であるギリシア悲劇と現代とを照らし合わせる、大胆な演出だったと思います。真っ赤な照明につつまれ、それはそれは圧倒的な空間でした。
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