出演:石住昭彦、上杉陽一、吉見一豊、冠野智美 チケット:4200円〜3500円(各種割引あり)
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作:マーティン・マクドナー 翻訳:芦沢みどり 演出:森新太郎 美術:伊藤雅子 照明:佐々木真喜子 音響:藤田赤目 衣裳:Koco 舞台監督:田中伸幸 演出助手:林紗由香 宣伝美術:坂本志保 イラストレーション:キムスネイク 制作:桃井よし子、川部景子 06年8月21日前売開始
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2006年10月5日(木)〜18日(水)/浅草・ステージ円/http://www.en21.co.jp/
日本でも非常に注目されている劇作家である、マーティン・マクドナーのリーナン三部作「ロンサム・ウェスト」。今回はそんな戯曲を森新太郎さんが演出を手がけられます。僕がマクドナー作品に触れるのはこれで3回目ですが、演劇集団円の公演を拝見するのは今回が初めてになりました。

《あらすじ−WEB「演劇集団円」より引用させていただきました−》
リーナンに住む兄弟(石住昭彦、吉見一豊)が、父親の葬儀を終えて神父と共に戻った場面から、この作品は始まる。普段から決して仲の良い二人ではないが、こんな日にもお互いを罵倒し、なじり合う。この地に派遣された神父(上杉陽一)は、父親の死にも平然としている兄弟をはじめこの地の人々の生活になじめず何かというと酒を手にするようになり、今ではすっかりアル中気味。しかし、なんとか、せめてこの兄弟だけでも救えないものかと思い巡らせる。兄弟と神父の会話に登場するリーナン住民のとんでもない所業、密造酒を売り歩く娘(冠野智美)の淡い恋もあるが、まっとうな神経では生きていけない気違いじみたこの地に絶望した神父の下した結論は・・・。
十分に期待して伺ったのですが・・・、すっごく面白かった!!久しぶりに上質なストレートプレイを、しかも小劇場で出会た喜びにじっくり浸ることが出来ました。秀作といっても過言ではないマクドナーの脚本を、非常に生かしきったと言うべき演出がまず見どころです。そして役者さんやスタッフワークについても、どれもプロフェッショナルな仕事をされているのが非常に魅力的でした。なんか最近は面白い作品によく出会えてる気がしますね。やっぱり芸術の秋だからでしょうか(笑)。公演は既に終了してしまいましたが、ぜひ皆さんにオススメしたい上質な作品だったと思いました。ちなみに上演時間は10分間の休憩を含む、2時間30分という少々の長丁場になっています。最初は長いっ!と思っていたものの、とても丁度良い見応えのある作品でした。
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リーナンに住んでいる兄弟の自宅が、この「ロンサム・ウェスト」の主な舞台です。お互いを罵倒したり喧嘩するシーンがいっぱいで、不愉快でショッキングな言動が多発していきました。スプラッターがバリバリ挿入された「ウィートーマス」よりはぜんぜん平気でしたが、地味にハードな内容に仕上がっていますよね。が、しかし!上演中はグッと胸に熱いものがこみ上げてくるのに、なぜか劇場内は笑いでいっぱいに包まれてくるのです。これはとても不思議な感覚なんですよね。これこそマクドナー作品の特徴であり、醍醐味じゃないでしょうか。そんな醍醐味をちゃんと味わえました。
印象に残ったのは神父と密造酒を売る娘との、二人っきりで対面する湖のシーン。互いにすれ違う二人の対話はとても愛しく美しいもので、しみじみ感動しながら拝見していました。あとは兄弟の壮絶な喧嘩シーンなども見どころだったかも知れません。ただ神父が兄弟へあてた遺言を読むシーンがあるのですが、このシーンだけはちょっと引っ掛かってしまいました。テーブルの上に置いた椅子に座って朗読するのですが、もうすこし演出される余地があるのではないかな・・・と思いました。
主に兄弟の自宅のリビングダイニングが創りこまれ、具象性と抽象性が入り混じっている舞台美術(伊藤雅子さん)でした。照明(佐々木真喜子さん)も美術との相性が良く、家の中や湖などの空間に上手く変化していきます。そして音響と選曲(どちらも藤田赤目さん)も、効果的に舞台を演出していました。そのほか演出のセンスが非常に良かったため、魅せられる場面が数多くありました。例えば湖でのシーンでは水溜りが出現したり、渋くて演出の狙いが非常にカッコいいと思います。
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