出演:滝上裕二、川根有子、中村哲人、山口晶由、田仲晶、たかくら未奈、河合伸之、大田正裕、上海菜都子、高橋カオリ、染谷恵子、水橋千佳子、宮下千恵、西村剣、安藤純(J-beans)、小林広実(J-beans)、宮下真(Captain Chimpanzee)、日向宏之(吉江企画)
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作・演出:竹重洋平 美術:佐藤朋有子 照明:古宮俊昭 音響:宮崎裕之(ステージハットリザウルス) 宣伝美術:村上律子 Web製作:小笠原元太 小道具:高津映画装飾 舞台監督:山田和彦 企画・制作:弾丸MAMAER事務局、片岡永子(制作部)、アキラグローバルビジョン(株)
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06年11月8日(水)〜12日(日)/シアターVアカサカ/http://dangan-mamaer.gogo.tc/
竹重洋平さんが作・演出を手がけられる“弾丸MAMAER”。僕が拝見するのはこれで10本目になりますね。近年ではシアターサンモールに進出したり、CSフジテレビの「インプロ!」という番組でも見事優勝したり、勢い良く活動中の劇団です。そんな最新公演を千秋楽に拝見してきました。

《あらすじ−WEB「弾丸MAMAER」より引用させていただきました−》
新興明治と激動昭和の狭間、華やかな文化が花咲いた、小さな時代。かつて脚光を浴びた美人画家・蕗屋伯太郎は、婦人運動に傾倒する内縁の妻・松江と不仲にあり、静子という顔も知らぬ人妻との文通に身をを焦がしていた。そして自分が描けなくなった本当の理由、隠された性癖とその苦悩を、恋慕する静子にだけ打ち明けては甘美な世界に陶酔する日々であった。しかしある時、モデル・百合乃の出現により、松江の「本性」を告げられた伯太郎は、被害妄想に支配されるとやがて殺意を抱きはじめていく。乱舞する自由恋愛と理想主義が描く、大きな誤解と悲しき狂気の構図「見れない男」と「言えない女」が彩る、大正サスペンス浪漫ー
まず弾丸MAMERのジャンルは“シチュエーションコメディ”でしょうか。舞台には少し豪華でレトロなリビングがリアリティ豊かに造りこまれており、ほとんどワンシチュエーションで、大正時代を舞台にした怒涛のお芝居が展開されていきました。笑えて泣けるの二拍子が揃っていて、最後まで肩の力を抜いて、でもじっくりと楽しめた2時間15分弱の作品でした。僕が観た限りでは若い方が中心の客層ですが、弾丸MAMAERのはきっと老若男女ともに楽しめるであろう作風ではないでしょうか。今回は少しお堅くて重めだった前回公演の「からっぽう」とは一転して全体的に明るめで、男と女の可笑しな駆け引きをみながら、そこにサスペンスの色合いも重なってきて、最後にはしっかり泣き所も用意してありました。見応え十分です。
といことで僕は最後まで面白く拝見できたのですが、例えば役者さん同士のコミュニケーションや演出などのタイミングなど、もっともっと洗練されていいのではないかな、と思う部分が多々あったのも事実でした。こういう部分はきっと公演を重ねていけば、徐々に良くなっていくのでしょう。あとは実際もっと笑えるはずのお芝居だと思うのですが、上手く笑いになっていない箇所が多いような気がしました。これはちょっとしたタイミングや、お客さんによっても大きく変わってきますからね。もしかしたら僕の拝見した回の反応が、少々薄かったのかもしれません。そういう意味では少し残念だったかも。でもやっぱり“シチュエーションコメディの壁は高い”、ということを思い知らされました。
★下記のレポートには、ネタばれが含まれております。どうぞご注意ください。
日本画家である蕗屋伯太郎が本当に描きたかった絵は“責め絵”でした。ということは・・・俗に言うSMですよね。大きな垂れ幕に責め絵が描かれていたり、実際にそういった描写が出てきたりしました。あっけらかんとして笑えたシーンもありましたが、弾丸MAMAERでこんなドキドキを味わえるなんて、ちょっと意外な発見でした。官能的というよりも、猥雑さがとても良く出ていたと思います。
伯太郎が愛してやまない文通相手の静子が妻の松江である、ということが発覚したあたりから、どんどん面白くなって惹きこまれていきました。特に伯太郎と松江が空想シーンで手紙を読みあうところは、可笑しなラブシーンになっていて余計に笑えましたね。そして物語は終盤にさしかかり、てっきり殺されたはずの松江が実は生きていて、最後はハッピーエンドで締めくくられていました。ちょっと個人的には物足りない気もしないではないですが、安心して観ていられたのは確かですね。
演出的な面では登場人物の回想や独白、時空間を飛び越える場面など、演劇だからこそ出来る演出が様々な形で挿入されていて効果的でした。こういう刺激的な演出があることで、長時間の公演でも飽きることがないんだと思います。でも例えば照明の色使いなどが少し極端だったり、あからさま過ぎる気もしないではなかったです。これが弾丸MAMAERの個性なのかもしれないですが、きっとまた洗練の余地がまだあるように思えましたし、これからの公演が楽しみになりました。
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