作:中島かずき 演出:いのうえひでのり 主催・製作:松竹 出演:市川染五郎、阿部サダヲ、秋山菜津子、真木よう子、高田聖子、粟根まこと、小須田康人、田山涼成、古田新太、逆木圭一郎、河野まさと、山本カナコ、礒野慎吾、吉田メタル、中谷さとみ、保坂エマ、村木仁、川原正嗣、前田悟、横山一敏、藤家剛、武田浩二、佐治康志、富永研司、矢部敬三、加藤学、川島弘之、愛田芽久、安藤由紀、生尾佳子、池永悦美、岡久美香、戸田朱美、NAMI、松下美穂、優花えり
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美術:堀尾幸男 照明:原田保 衣裳:小峰リリー ヘア&メイク:高橋功亘 振付:川崎悦子、松本錦升 アクション・殺陣指導:田尻茂一、川原正嗣、前田悟 アクション監督:川原正嗣 音楽:岡崎司 音響:井上哲司 音効:末谷あずさ、大木裕介 小道具・甲冑製作:高橋岳蔵 特殊効果:南義明 歌唱監督:右近健一 演出助手:山崎総司 舞台監督:芳谷研 宣伝美術:河野真一 制作:真藤美一(松竹)、柴原智子(ヴィレッヂ) 制作協力:劇団☆新感線・ヴィレッヂ
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2007年1月2日(火)〜27日(土)/新橋演舞場/http://www.shochiku.co.jp/
松竹株式会社と劇団☆新感線の最新公演「朧の森に棲む鬼」を観てまいりました。歌舞伎役者の市川染五郎さんを主演に迎えられ、脚本は中島かずきさんが執筆し、演出はいのうえひでのりさんが手がけられます。前売り券もほぼ完売の人気公演で、とても楽しみに劇場へ足を運びました。

≪あらすじ−公式サイトより引用させていただきました−≫
森が囁くとき、滅びが始まる。野良犬のようにギラギラとした目の男が、シャレコウベを踏みつけ歩いていく。そこは累々たる屍に埋まる深い森。「王の座を欲しくないか、おまえの命と引き替えに」突然現れた森の魔物《オボロ》の声が、その男の運命を変えた。……「おもしれえ」。男の武器は、魔物にもらった「オボロの剣」。そしてありとあらゆる嘘を生み出す、赤い舌。放たれる無数の言葉は果たして正か邪か、善か悪か。そして告げる想いは、愛か、それとも憎しみか。嘘で染まった真っ赤な舌が、裏切りと憎悪の無間地獄を作り出し、そして「オボロの剣」が、緑の森に赤い血を降らしていく―――。『血よ。オボロの森を真っ赤な嘘に染め上げろ!それが俺の、生きる証だ―――。』
上演時間は30分間の休憩を含む、3時間30分弱という長丁場。長いっ!と開演前からおののいていたのは事実ですが、実際に開演してみれば、そんなことを微塵も感じさせない舞台でした。最後まで飽きることがほとんどなく進行し、畳み掛けるような仕掛けの応酬に圧倒されます。チケット代は12,600円から3,500円までという高値ですが、この舞台ならこの値段で心底納得というものですね。だって特筆ものの美術や照明、衣装などの華やかな舞台に立つのは、とっても豪華で多彩なキャストの皆さんですから。そしてサービス精神も旺盛なので、見応えも十分にあります。娯楽的要素がふんだんに盛り込まれたエンターテイメント大作で、深いことは何も考えずにとにかく最後まで楽しませていただきました。新年早々に相応しいスカッと痛快なお芝居に出会えました。
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中島かずきさんのオリジナル脚本ですが、どうやらシェイクスピアの「マクベス」や「リチャード三世」を下敷きにしているようですね。模したと思われる要素がいくつかありました。全体を見るとストーリーの展開としては悲劇的なのですが、なにより主人公が完全なる悪役なのです。もう人は殺すし裏切るし、痛快なほどに悪に徹します。それが魅惑的だし面白かった。落ち武者だった主人公・ライ(市川染五郎)が森の中で魔女に出会い翻弄され、どんどん悪の道を突き進んでいくのはカッコよさも感じます。だけど笑いの要素も散りばめられていて、バランスがとても良かったですね。
衣装や照明などはとても豪華に設えてあり、なにしろ凝っていたりするので、観る者を魅了してくれました。劇団☆新感線で新橋演舞場ですからね、やっぱりスゴイです。そしてなにより舞台美術の仕掛けは特筆ものです。オープニングから惜しげもなく舞台に雨を降らしていましたし、どんどんセットチェンジして変化するのも観ていて楽しかった。ラストシーンではなんと舞台に滝が出現するという豪華ぶりです。こういう仕掛けには舌を巻きますし、ワクワクドキドキと胸が高鳴りました。
役者さんは上手な方々が勢ぞろいしていたように思いました。とにかく何といっても主役を演じた、市川染五郎さんがカッコいい!!悪の道をひたすら進んでいく姿が魅惑的なんですよね。そしてライの弟分を演じた阿部サダヲさんは、やっぱり芸達者な方だということを実感しました。出てくるたびに“今度は何をしてくれるのだろう?”、という期待が自分の中でこみ上げてきましたから。そしてプレビュー公演を経ての公演でしたから、全体的なクオリティも非常に高いと思えた公演でした。
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