出演:大川潤子、榊原毅、舟川晶子、中村岳人、橋口久男、岡野暢
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原作:武田泰淳 演出:関美能留 照明:佐野一敏 音響操作:立崎真紀子 制作:久我晴子 宣伝美術:川向智紘 全席指定席 一般:3,000円 学生:2,500円(当日500円増し)
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2007年1月18日(木)〜21日(日)/ザ・スズナリ/http://homepage2.nifty.com/sanjokai/
関美能留さんが演出を手がけられている劇団「三条会」。千葉県を拠点に活動されているそうです。僕は何度も公演を見逃してきて、今回がようやく初見となりました。しかも今回の『ひかりごけ』は再演を重ねている三条会の代表作とのことですので、とても楽しみに劇場へ足を運びました。

三条会は独特の世界観を持った集団らしい。そんな噂はネットのレビューなどでかねがね聞いていました。観劇を内心ドキドキしていたのですが、開演してとっても驚きました。“三条会”という一つのジャンルが成立しているような、独特で大胆で何物にも変え難い舞台が存在していたからです。きっとお好みは分かれてしまいそうなのですが、一見の価値は絶対ある舞台だと思いました。上演時間は1時間弱と若干短いものの、非常に濃密な時間であることに変わりはありません。
武田泰淳が1954年に発表した小説「ひかりごけ」は、1944年に発覚した死体損壊事件をモチーフにした作品です。太平洋戦争中の日本で船が遭難してしまい、船員たちは食物のない島に漂着しました。彼らは飢え死にした人の死体を口にして飢えをしのぎ、最後にはたった一人で船長が本土へと生還を果たします。そして船長は食人事件として裁判にかけられるのでした。この実際にあった事件は小説の名にちなみ、「ひかりごけ事件」として呼ばれているそうです。
お気づきのとおり原作をスタンダートに演出する作品ではありませんでした。かなり大胆なアレンジが施されていると思われます。なので僕は三条会の世界観を体感することで終始してしまい、演出意図や原作の深いところまではよく分かりませんでした。これはちょっと残念でしたね。でも「ひかりごけ」という原作との出会いは衝撃的でしたし、その迫りくる凄まじさはしっかりと受け止めることが出来ました。ですから原作をちゃんとご存知の方は、更に今作を楽しめるのではないでしょうか。
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今作のチラシ裏面にはこんなことが書いてありました。「日本一見てもらいたい授業です」。劇場に入場してその意味が分かりました。ザ・スズナリの木で作られた舞台の上には、7つの学校机が並べられています。そこに坊主頭で学ランを着た男性が4人、ドレスのような服装と教師の服装をした2名の女性が現れました。そこから怒涛で濃密な1時間が始まります。最初は「ひかりごけ」を抽象的に表現したりユーモアを交えながら、教室で作文を朗読するように作品は動き出しました。
役者さんたちは皆さん演技が上手というか、とにかく力が漲っているように感じます。声を張って力むようにしっかりと台詞を喋り、そこに独特の所作が加わってくるのです。その様子はとにかく圧倒の一言。そして演出意図は分からないけれど、面白い!と思えた演出はいろいろありました。人肉を食らう場面をハンバーガーを食べることで表現したり、音楽も大胆かつ多彩で堂々と主張しているように感じます。クラシックから歌謡曲まで幅広いジャンルの曲が流れて印象に残りました。
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