出演:久保井研(劇団唐組)、マメ山田、瀬口タエコ、飯田一期、山田一彰、山田伊久磨、五十嵐操 前売:3300円 当日:3500円 割引:2月23日(金)、2月28日(水)は昼ギャザあり!!
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作・演出:タニノクロウ 舞台監督:矢島健 美術:田中敏恵 照明:今西理恵 音響:中村嘉宏(atSound)、阿部将之 宣伝美術:柘植真弓 メイク:井上悠 WEB:佐田丘仁子 写真撮影:田中亜紀 舞台補佐:玉置潤一郎、山口有紀子 制作統括:樺澤良 制作:島田桃依、河口麻衣 プロデューサー:野平久志 企画製作:PUZZWORKS、劇団制作社 下北沢演劇祭参加作品
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2007年2月22日(木)〜3月4日(日)/下北沢駅前劇場/http://www.niwagekidan.org/
タニノクロウさんが作・演出を手がけられる、「庭劇団ペニノ」による待望の新作公演です。ペニノはNHKの芸術劇場で紹介されたり、今非常に注目されている劇団の1つですよね。僕は昨年の
「ダークマスター」、
「アンダーグラウンド」に続いて3回目の観劇でした。下北沢演劇祭参加作品です。

昨年こまばアゴラ劇場で上演された「ダークマスター」で強烈な印象を残した、マメ山田さんと久保井研(劇団唐組)さんのコンビが駅前劇場に復活!ということで期待が高まります。チラシの宣伝文によれば“介護とは何か?”、“痴呆とは何か?”がテーマだという今作。いつも庭劇団ペニノを拝見すると、ペニノでしか観られないオリジナリティあふれる作品に出会え、なおかつその面白さと完成度の高さに圧倒されてきました。そしてまた今作でも・・・然り!!僕はチケット確保が遅れて最前列の桟敷席になってしまいましたが、それでもお尻や腰の痛さに負けないで、最後まで集中して観れたのは作品の面白さがあってこそだと思いました。
ちょっとコアで独創的な世界が立ちがありますので、好き嫌いはハッキリ分かれるかもしれません。でも僕は小劇場の面白さを改めて実感したような気持ちになって、いささか興奮状態で劇場を後にしました。これを見逃すなんて勿体無い!今度の日曜日3月4日まで、下北沢の駅前劇場で上演中です。東京公演終了後は今年の7月上旬に、大阪でも公演が予定されているとのこと!ぜひご興味ある方は足を運んでみてください。きっと観て損はないでしょう。僕はまるで部屋を覗き見しているかのように、じっと舞台を食い入るように見つめました。驚いて、笑って、可笑しくて、そして最後にはいろんな意味で感動さえしましたね。とにかく小劇場演劇でここまで完成度の高い作品には、滅多にお目にかかれない気がしました。濃密かつ濃厚な、休憩なしの2時間弱でした。
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開演前は幕によって遮断されていた舞台が開演して姿を現したとき、そのあまりのリアリティに圧倒されてしまいました。舞台となる海辺にある木造アパートの2部屋が、丁寧に生活感溢れる形で建て込まれています。下手には漁師で45歳の独身男性・タケさん(久保井研)が住む部屋で、上手にはヘルパー・多喜子(五十嵐操)に介護されている老女・キク(マメ山田)が住んでいる部屋。そんな隣同士である2つの部屋で巻き起こる何気ない風景が、ペニノだからこそ出来るリアリティを持って展開されます。しかしそんな風景は徐々に可笑しく変化が生まれ、崩れ始める様子が最後まで虎視眈々と描かれました。ひとつひとつの台詞運びをはじめとして、全体がすごく巧妙に練り上げられています。平和を装う風景をダークにグロテスクに、時に悪意的に描くのがカッコいい。
キクはほぼ寝たきりかつ衰弱しているようで、更に痴呆が進んでいるように思われます。そんな彼女を介護する多喜子は陰気だが、毎日毎日しっかりとキクの面倒をみている。タケさんの部屋には漁師仲間(飯田一期、山田伊久磨)が日々訪れたりして、いつもいつも賑やかな様子です。そして多喜子とタケさんには思わぬ接点が出来たりして、それぞれ様々な人間模様が展開されていくのでした。「ダークマスター」では洋食屋を舞台に大掛かりな屋台崩しが、「アンダーグラウンド」では外科手術の模様をジャズの生演奏にのせて。今まで観たペニノ作品は大胆な要素が比較的強かったですが、今回は一変してどこにでもありそうな、会話劇を装っていたのが印象に残りました。
前作「アンダーグラウンド」は台詞がほとんどなかったのに比べ、今作はストーリーはしっかりあって台詞もたくさんありました。でも僕は断片的に感じるところがあったぐらいで、明確にはまだこの作品をちゃんと理解できていないかもしれません。でもこれで良いんだと思います。きっと観客それぞれが、いろんな解釈を持つことが出来る作品ではないでしょうか。役者さんはひとりひとりが舞台上で登場人物としてと生きており、なおかつ素晴らしいパフォーマンスを見せてくださっていました。やはり今作を見る上でのお目当ての1つだった、マメ山田さんと久保井研(劇団唐組)さんのコンビは最強ですね!そして多喜子役の五十嵐操さんからは、さりげない大人の色気を感じましたし、極僅かな登場シーンでも強烈な存在感を残していた、管理人役の瀬口タエコさんが印象的でした。
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