「BATIK『コンテンポラリー・ダンス≪ペンダントイヴ≫』」
構成・演出・振付:黒田育世 出演:植木美奈子、大江麻美子、梶本はるか、清家悠圭、田中美沙子、土井唯起子、西田弥生、松室美香、矢嶋久美子、黒田育世 ≪終演後トークイベント有≫
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舞台監督:寅川英司+鴉屋 照明:森島都絵 音響:山田恭子 衣装:田中洋介 音楽:松本じろ、スカンク 宣伝美術:小川原剛 制作:ハイウッド 主催:BATIK 提携:世田谷パブリックシアター 助成:セゾン文化財団、独立行政法人日本芸術文化振興会 協賛:トヨタ創造空間プロジェクト、キリンビール株式会社 全席指定:3,500円〜2,500円(学生割引、世田谷区民割引など)
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2007年3月29日(木)〜31日(土)/世田谷パブリックシアター/http://batik.jp/
今年2月の
『遊*ASOBU』ですっかり魅せられてしまった、黒田育世さん率いるコンテンポラリーダンス・カンパニー「BATIK」の新作公演。05年には朝日舞台芸術賞、キリンダンスサポートを受賞。海外でも積極的に活躍している女性だけのカンパニーで、今作は3年ぶりとなる新作でした。

≪作品紹介−WEB「こりっち!舞台芸術」より引用させて戴きました−≫
原っぱへの道すがら極上の傷運びましょう 嫌いになるまで転がりましょう 今夜私と踊りましょう 罪は深くてダンスは数珠なり そこの子 根こそぎ持ってきてちょうだい 女性ダンサーたちが髪を振り乱し、激しく身体を躍動させる ――そんな強烈なダンス作品で、02年の結成以来、多くの観客の心を掴み続けているBATIKが、3年ぶりの新作で世田谷パブリックシアターに登場。Noismへ振付作品を提供し、近藤良平と共演するなど活躍の場を広げている主宰・黒田育世の進化にも注目です。
僕が観劇前に懐いていた予想以上を遥かに超え、とてつもなく凄まじい内容の作品に仕上がっていました。ずっと泣き叫びながら体を痙攣させ、広い舞台を子供のように全力疾走し、壁に体を打ち付ける自虐的な行為の数々・・・。上演時間の1時間30分弱の間中、10人の女性ダンサーが踊り狂う、過激で壮大で斬新な世界が展開していきました。そういう表現から何かしら伝わるものあれば良いのですが、僕は舞台で起きる状況を受け止めるので精一杯で、何かを感じたり思考する余裕がなかった気がします。だから率直に見苦しい感覚を覚えてしまい、観ているのは少しだけ苦痛に感じる場面もありました。そういう感覚も含めて「面白い!」と思えれば良いのですが、今日の観劇ではそういうふうに思える場面が少なかった気がします。でも観れてホントに良い経験になりました。また新しい表現の世界を垣間見た気がして、視野が少し広がった気がしたからです。ある意味非常にショッキングな作品に触れることによって、大いなる刺激を受けたのは確かな事実でした。
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無邪気な子供が遊びまわるように笑い声をあげ、長い髪を一心不乱に振り乱し、体を痙攣させ、泣き叫び、何かを叫んだり、時には呟いたり・・・。ダンサーもかなりハードな動きをしますし、観るほうも体力を要すると思います。あまりにも激しさを増すステージに、僕はただただ圧倒されました。きっと賛否両論でいろいろな意見がある思いますが、絶対に一度は観ておくべきカンパニーの1つだと思います。全体的には「子供の名前を呼ぶ」という動作が、今作のキーポイントになっている気がしました。そしてこれは個人的な感覚ですが、BATIKはすごくエロティックだと思います。BATIKならではの女性像を感じさせるというか、露骨だったり間接的だったり、とにかく確信をついているというか。音楽は松本じろさんとスカンクさんのオリジナルで、僕は2階席だったので気づかなかったのですが、どうやら生演奏なさっていたようですね。10人出演されていたダンサーのなかでは、やはりお目当ての黒田育世さんが一番好きでした。1つ1つの動きにすごく魅せられ、シビれました。
世田谷パブリックシアターの前5列を潰すことにより、円を描く大きな張り出し舞台が建て込まれていました。真っ黒の床が舞台全面に広がっていて、舞台後方に金色にも見える茶色の低い壁が建てられています。舞台美術はほとんど無いに等しい状態で、素舞台と思っていただければ分かりやすいでしょう。ダンサーの皆さんはカラフルな色とりどりのワンピース、そして半袖Tシャッツ&半ズボンという夏のようないでたち。でも実は衣装についてはリバーシブルになっていて、途中舞台上で衣装替えが行われました。さて、特筆すべきはラストシーンでしょうか。徐々に静けさに満ちていったので「これで終わり??」と思っていると、なんと舞台後方の黒幕がバサッと落ちました。すると舞台後方の壁の上で踊り狂うダンサーが浮かび上がり、それと同時に緑色の紙吹雪がバッサバッサと振り落ちてきます。これは・・・圧巻の一言でした。高鳴る雑踏と音楽の中、これでもか!と振り落ちる緑の紙吹雪、そして一心不乱に踊り続けるダンサー。今までの場面の応酬はこのためにあったのかな!?と思ってしまうような、ショッキングな作品にとどめを指すような演出でした。
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