出演:古山憲太郎、津村知与支、小椋毅、西條義将、高田聖子(新感線)、古川悦史(文学座)
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作・演出:蓬莱竜太 美術:伊達一成 音響:藤平美保子 照明:松本由美(東京舞台照明) 宣伝美術&衣装:小原敏博(アカエボシ) 制作:神野和美 制作協力:オフィスPSC、重留定治、広川由季、Habanera 松尾由紀 発売日:2007/3/18 全席指定:2,800円〜3,500円
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07年4月18日(水)〜30日(月)/シアタートップス/http://www.modernswimmers.com/
今や売れっ子で新進気鋭の脚本家である、蓬莱竜太さんが主宰されている「モダンスイマーズ」。今回は劇団☆新感線の高田聖子さんと、文学座の古川悦史さんをゲストに向かえての新作書下ろし!新宿のTHEATER/TOPSを会場に、約2週間にわたる長期での公演が幕を開けました。

過去数回拝見した蓬莱竜太さんやモダンスイマーズの作品は、起承転結があって比較的分かりやすい構成で、笑いと涙がつまったオーソドックスな作品という印象を受けていました。面白かったり感動したりもするのですが、あまり個人的な好みではないというのが正直なところで、公演があっても少し距離をおいていました。それでも気になって劇場に足を運んだ、今回の公演「回転する夜」。結果的に観に行って良かったと思える、とても面白く良質な作品だったように思います。いつものように骨太で硬質な人間ドラマをしっかりと軸に置きつつも、非常に冒険的なことを実行に移しており、なおかつそれが成功している巧妙さが存在していると感じました。作品自体の内容はまさに公演タイトルである、「回転する夜」というのに凝縮されている気がします。モダンスイマーズが好き!という方も、ちょっと苦手意識を持った僕のような方も、きっと楽しめる内容ではないでしょうか。上演時間は疾走感と爽快感溢れる、1時間30分弱にまとまっています。チケットもまだ入手可能なようですので、もしもお時間があってご興味があれば・・・!
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窓、本棚、ベット、テーブル、机・・・どこにでもありそうな、フローリングの床がしかれた洋室が作られていました。具象性が強く作り込まれた空間というわけではなく、適度に抽象度が盛り込まれていて、どこか簡易な印象を受ける舞台美術(伊達一成)でした。今回の作品は主に2つの時間枠を、行ったり来たりしながら進行します。シンプルに暗転や明転を繰り返すことで、場面転換しました。風邪で寝込んでいる早山ノボル(津村知与支)は、まるで典型的なニート体質のような人物設定。挫折などを恐れて前に踏み出さなかったり、人と上手く関係性を築けないというか。そんなノボルが風邪で寝込んでいる現在と、彼のターニングポイントとなった昔の一夜とかが、交互に展開していく内容でした。彼は「あの時こうすれば良かった。あいつが悪かったんだ。」などとその出来事を思い悩み、次々と1つの出来事に対しての、さまざまな見方が提示されていきます。でも何度も繰り返しても上手く事は進まず、回を重ねるごとに、深い事の真相までもが浮かび上がります。
観ていてすごく心が締め付けられて、非常に苦しい思いに駆られながらの観劇でした。ウジウジと情けなく感じるノボルの姿に苛立ちを覚えながらも、少なからず感情移入して重ねてしまう自分の姿もあったからだと思います。しかし最後には微かな希望を上手く示すことで、余韻のある結末に仕上がっていました。そして主人公的な役割であるノボルを中心に展開する内容ですが、兄・サダオ(古川悦史)やその妻・千穂(高田聖子)のエピソードなども、無理なく凝縮されていることにも非常に感銘を受けました。蓬莱さんの実力や力量を、強く実感させられる作品だったと思います。全体的に比較的軽いお話ではないのですが、実力と共にユーモアや可笑しさをもった役者さんたちなので、安心して楽しく拝見することが出来ました。しっかりと立派な「エンターテイメント」だと思うのです。今後の蓬莱竜太さんやモダンスイマーズの活動を、ぜひ追いかけてみたいと感じました。
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