【出演】辰巳智秋、西山聡、諌山幸治、若狭勝也(KAKUTA)、中川智明、山本了(同居人)、山田佑美(無機王)、こいけけいこ(リュカ.)、本間剛 全席指定:2,400円〜3,000円

【脚本・演出】ブラジリィー・アン・山田【照明】シバタユキエ 【音響】島貫聡 【舞台監督】主侍知恵(HOZO) 【舞台美術】仁平祐也(HOZO) 【衣装】中西瑞美 【宣伝美術】川本裕之 【宣伝写真】名鹿祥史 【演出助手】岡崎貴弘(アンティークス)、伊藤雅典(劇団ガンダム) 【票券管理】スギヤマヨウ(QuarterNote) 【制作】恒川稔英、池田智哉(feblabo)、ブラジル事務局

2007年7月18日(水)〜22日(日)/中野ザ・ポケット/http://www.medianetjapan.com/10/drama_art/brazil/
ブラジリィー・アン・山田さんが作・演出を手がけられている、劇団「ブラジル」の新作公演です。今まで見逃しに見逃しを重ねて来ましたが、ようやく初めて拝見できました。嬉しいです。
平日マチネだったので、前売・当日共に2,400円でした。上演時間は1時間50分強です。

寂れた郊外の街に佇む居酒屋。夜な夜な美人女将を目当てに、自動車工場の激しい仕事を追えた労働者が集まってくる。それぞれが事情を抱えているのだが・・・。
具象的に細部まで作りこんだ居酒屋のセット(仁平祐也)が組まれていました。猛暑さや豪雨などの場面では照明(シバタユキエ)や音響(島貫聡)を駆使し、なによりも役者さんの存在で不思議なリアリティが生まれていました。
「哀しいからばかばかしい、ブラジルの世界」寂れた街の居酒屋に、ちあきなおみの『喝采』が流れる。この街に似つかわしくない美しい女将が、客のくだらない話に笑みを浮かべ相づちを打つ。過去に傷を持つ男たちはバカ笑いし、わずかな金で酔い、過去を忘れる。でも、朝が来れば、自然と思い出す。それまでの猶予。ここは、未来のない、行方不明の今。だからこそ、天国。
−−−−−WEB「こりっち!」より
登場人物の実にひとりひとりが生々しかった、という印象を強く持ちました。それぞれがバックボーンを背負って生きており、今作での刺激が強い事件を通しながら、人間の可笑しさや悲しさが切実に、でも面白く感じられました。これがブラジルの醍醐味、オリジナリティなのでしょうか。
喜怒哀楽に収まらない混在した感情を直に見届けることができ、役者さん全体のアンサブルも非常に高められた良い仕上がりだと思います。そして怒涛の展開に惹きこまれて魅入っていると、突然終幕は訪れました。カッコ良いです。こんな幕切れのあっけなさにも惚れました。