「遊園地再生事業団#16 本公演『ニュータウン入口』」
出演:斎藤庸介、佐藤拓道、鎮西猛、鄭亜美、時田光洋、南波典子、二反田幸平、橋本和歌子、三科喜代、山縣太一、杉浦千鶴子、上村聡、田中夢、若松武史 ¥4,200〜¥4,500

作・演出:宮沢章夫 舞台監督:海老沢栄 照明:齋藤茂雄 音響:半田充(MMS) 美術:大泉七奈子 衣裳:岩倉めぐみ 映像:岸建太郎 今野裕一郎 井上真喜 舞台監督助手:鈴木拓 照明オペ:横原由祐 衣裳助手:三枝理恵 演出助手:大地泰仁 白井勇太 宣伝美術:斉藤いづみ 宣伝写真:有賀傑 WEB制作:有馬称 制作:永井有子 製作:遊園地再生事業団・ウクレレ

07年9月21日(金)〜30日(日)/シアタートラム/http://www.u-ench.com/
宮沢章夫さんが作・演出を手掛ける「遊園地再生事業団」による、リーディング公演やプレビュー公演を経ての本公演に足を運びました。ちなみに僕は
現在発売中の文芸誌「パピルス」での記事で、本公演についてを取り上げさせて頂いています。上演時間は休憩なしの2時間20分弱でした。

宮沢章夫さんの小説に触れても思うことですが、ひとつひとつの言葉や描写が横に広いというよりも縦に広く、深遠と続く奥行きのある空気感がとても好きです。あの台詞にもう一度触れてみたい、という感覚を観劇中随所で持っていたので、帰りがけには戯曲(上演台本)を購入して帰りました。800円ぐらいだったかな。
戯曲を購入した理由は他にもあって、それは更にこの作品を思考したり味わいたいという、強い興味が自分のなかに抱かれたからだと思います。劇中では印象に残る台詞や場面が多々あったものの、総じてよく分からない難解な作品だと思いました。
でも、面白かったです。とても。わからないことを面白いという感覚にまで高めるのは、非常に高度なテクニックが成立しているからでしょう。文学的にも演劇的にも広がりが感じられる内容で、僕自身が作品に歩み寄っても全貌を掴み取ることはできず、観客に対して様々なアプローチを仕掛けている気がします。きっと観客それぞれが自分の解釈を持っているのではないかな、と。
額縁のように設置された白い鉄骨を背にして、分譲地のミニチュアを模したような舞台美術。舞台を度々覆う巨大スクリーンには、舞台上のビデオカメラによって撮影される映像が、生中継で映写されます。このような映像効果が多々盛り込まれますが、総じて興味深い仕上がりでした。
一つの作品をリーディング公演、プレビュー公演と段階的に発表して練り上げる、新たな舞台創作の試みで注目を集めている遊園地再生事業団の新作。
私はいかにして心配するのをやめニュータウンを愛し土地の購入を決めたか。
−−−−−劇場公式WEB、劇団公式WEBより