隣の家から夏の終わりにやってきたランチュウ・・・
隣のSさんに強引に持っていかれたランチュウは姿かたちも愛らしかった。
オイラの最も気に入っていたランチュウの身代わりにやってきたこのランチュウの名前は「与太郎」。
エサを入れると他のランチュウはすばやく対応して浮き上がってくるのに・・・与太郎はいつも水槽の底ばかり見つめている。
頭が重すぎるのか・・・腹が大きすぎるのか・・・上を向くのが苦手のようだ。
ものすごいメタボ・・・
ようやくエサに気づいて急速浮上・・・でもあわてているのかエサをうまくキャッチできない。
空振りばかりしている間に他のランチュウにエサを奪われてしまっている。
「まったく・・・」といいながら与太郎の廻りにえさを入れるが気づく様子もなく水底に頭を下げ尻尾は水面のほうに向けて懸命に泳いでいる。
まるで落語に出てくる与太郎みたいだ。
そう思って与太郎を眺めていると泳ぐ姿の懸命さががなんだか哀れだ。
与太郎の様子がおかしくなったのは昨年の年末・・・横を向いて泳いでいる。
水温6度・・・寒さで弱ったのか・・・それとも空腹なのか・・・
水温20度の病室に隔離した。
今は元気で泳いでいるが相変わらずの与太郎ぶり・・・
オイラになんと言われようが・・・ひたすらノロノロと大きな腹を抱えて泳ぐ姿に感動すら覚える。
手のかかる子どもほどかわいいというが・・・
だんだん与太郎がかわいくなってきた。
早く春になって水温が上がるのを「与太郎」は待っているようだ。

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