<萱草の咲く海>
7月に、ロシアのサハリン島へ旅した。いまだに、その時の記憶が生々しく心の中を流れている。旅の間に、多くの写真を撮影した。撮影枚数は、3千枚くらいになる。
2010年1月初頭に「サハリン島-詩人への旅」と題した写真展を行うことになり、現在、作品を選び、製作中である。
「サハリン島」という写真展のタイトルは、1890年にサハリンを訪れたチェーホフの同名の紀行文によっている。
サブタイトル「詩人への旅」の詩人とは、サハリン(旧-樺太)で少年時代を過ごした小熊秀雄を意識している。サハリンへの旅は、小熊秀雄という詩人の存在なくしてはありえなかった。
写真展開催に関しては、私の心の中には、小熊秀雄とチエーホフという二人への文学者へ賛歌はもちろん、今回サハリンへ同行して頂いた3人への感謝、日本が統治していた樺太時代への郷愁、ロシアという国への憧憬がある。
会場は、2005年に「森の声、海の声」と題した写真展を行い、その後、毎年、書画展などを毎年行わせて頂いている旭川の「北の森」である。このギャラリーの女性オーナーには、今回のサハリン行きに関してはもちろん、他にも常日頃、私の活動に関して暖かい支援を頂いている。
伊東静雄の詩にこのような一節がある。
「魂とは楽器のようなものだ
人間の胸の中に秘められた魂という楽器は
ひとりでに歌うのではなく
外部から訪れたものが鳴らす」
私という人間の魂が、サハリンを訪れ,あの島の光景の中で響き生まれた旋律的な映像・・・。そのような映像に満ちた写真展になればよいと願っている。
<エカテリーナ>

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