2017/3/1

2017年2月の読書  

2月の読書メーター読んだ本の数:15読んだページ数:3496ナイス数:687賢女ひきいる魔法の旅は (児童書)賢女ひきいる魔法の旅は (児童書)感想ダイアナ・ウィン・ジョーンズの未完の遺作を、末の妹アーシュラが仕上げた作品ということで、恐る恐る読んでみたのだが、ページをめくるとそこには楽しく懐かしい世界が広がっていた。読了日:02月03日 著者:ダイアナ・ウィン ジョーンズ,アーシュラ ジョーンズ



タブッキをめぐる九つの断章 (境界の文学)タブッキをめぐる九つの断章 (境界の文学)感想カルヴィーノ、エーコ、タブッキをはじめとするイタリア近現代文学の翻訳者としてお馴染みの和田忠彦さんが、タブッキについて書かれたものをまとめた本を出されたと聞いて慌てて購入。タブッキファンの私には訳者解説や雑誌の特集などで既に目にしている文章も多かったが、未読だった1998年2月号の『すばる』に掲載されたというタブッキと著者の対談が非常に興味深かったし、これだけまとめてあれこれ読むと和田さんのタブッキへの熱い想いに改めて胸を打たれずにはいられなかった。
読了日:02月06日 著者:和田 忠彦



本を読むひと (Shinchosha CREST BOOKS)本を読むひと (Shinchosha CREST BOOKS)感想パリ郊外の荒れ地に住み着いたジプシーの大家族と、毎週彼らのもとを訪れるようになった図書館員の女性の織りなす物語。原題は Grace et Denuement  直訳すると「恩寵と貧困」という意味だというこの作品は、発表後20年経った今でも読み継がれているフランスのロングセラーなのだという。とても良い本だと思いはするが、正直、この邦題はちょっとずるいと思う。そういう本だと心構えができていないところで読むにはかなりしんどい。“貧困の連鎖”などあれこれと考え込まずにはいられない本だった。読了日:02月07日 著者:アリス・フェルネ



運のいい日 (創元推理文庫)運のいい日 (創元推理文庫)感想『さよならシリアル・キラー』シリーズの前日譚。つきあい始めたばかりのジャズとコリーや、ハウイーのあれこれ、ジャズの父ビリーの逮捕劇など、気になる話が本編とくらべるとずっとおだやかに語られています。結論は、やっぱり、ハウイーが最高!ということで!読了日:02月09日 著者:バリー・ライガ



神仙の告白 僕僕先生: 旅路の果てに神仙の告白 僕僕先生: 旅路の果てに感想姿形はかわいいが実は仙人の僕僕先生と先生を慕う王弁の珍道中も少々引っ張りすぎたよう。新刊が出たと聞いても正直心躍ることもない。僕僕が王弁を連れ歩いてきたわけが、少しずつ明かされるも、誰の主張が正しくて誰が“正義”の側に立つのかそもそも“正義”とはなんなのか。私利私欲にまみれ争いを繰り返す人間達に存在意義はあるのか。深淵な問いのようではあるが問いかける神仙たちの方もまた様々な欲にまみれているようで、なんだかなんだかなんだよねえ。それでも次が最終巻というからにはやはり最後まで見届けなければなるまい。 読了日:02月12日 著者:仁木 英之



ベオグラード日誌 (りぶるどるしおる)ベオグラード日誌 (りぶるどるしおる)感想『そこから青い闇がささやき』に続き、詩人であり翻訳家でもある山崎佳代子さんの本を手にした。本書は2001年から2012年までの歳月を日記形式で綴った随筆で、第66回読売文学賞(随筆・紀行賞)作品でもあるという。1990年代のユーゴスラビア紛争で、ボスニア・ヘルツェゴビナやコソボから逃れてきたセルビア人たちの支援活動にたずさわった経験から、難民の話題も多い。詩人が育む言葉は、たとえそれが“詩からはみ出た言葉”であってもやはり、選び抜かれた言葉であり、読む者の心に余韻を残す言葉でもあった。読了日:02月13日 著者:山崎 佳代子



東京まで、セルビア東京まで、セルビア感想3つの連作短篇と1つの中編。執筆したのは旧ユーゴスラビアに生まれ、日本に帰化した、作家であり翻訳家であり写真家でもあり舞台女優でもあるという多才な女性。ベオグラード大学の日本語学科を卒業したという彼女は、山崎加代子さんの教え子でもある。セルビア語、ロシア語、日本語を自在にあやつり、セルビア語や日本語で執筆した自らの作品を他言語に翻訳もするとか。人種も国籍も違う人たちが登場するある物語の中からにじみ出てくる作家の人生観、世界観といったものが興味深い。読了日:02月15日 著者:高橋ブランカ



ゴールドフィンチ1ゴールドフィンチ1感想書評サイト本が好き!を通じて出版社さんから全4冊セットでいただいたのだが、覚悟していたとはいえ4冊並べるとかなりのボリューム!果たして四週間の間に読み終えて長文レビューまで書けるのか?!と不安になりながら読み始めたら…あら!これ読みやすい!面白い!ぐいぐいいけてしまう!ということでまずは1巻を読み終えた。爆破事件に巻き込まれ自身は生き延びたものの母を失った少年…。物語はまだ序章!これからどんな展開を見せるのか!このままつづきへGO!読了日:02月16日 著者:ドナ・タート



斎藤緑雨斎藤緑雨感想夏目漱石や幸田露伴らとともに今から150年前、慶応三年に生まれた面々の著作や、関連作品を読もうというネット読書会に参加すべく読んでみた。魯庵に言わせると緑雨の傑作は何といっても『油地獄』だというのだが、 緑雨自身は「『油地獄』を褒めるような批評家さまだからカタキシお話しにならぬ」といって、『かくれんぼ』や『門三味線』を得意がっていたのだという。となると、やはり読んでみるべきは、『油地獄』と『かくれんぼ』あたりかなと、 予習を終えて宿題を積んだ。読了日:02月17日 著者:内田 魯庵



ゴールドフィンチ 2ゴールドフィンチ 2感想書評サイト本が好き!を通じていただいた全4冊セット。2巻目読了。ニューヨークで起きた爆破事件に巻き込まれ自身は生き延びたものの母を失った少年テオは、行方知れずだった父が迎えにきたことにより否応なく父とその恋人と共にラスベガスで暮らすことに。友を得、酒も煙草も麻薬もおぼえ、このまま身を持ち崩していくかに思えたが…。さながら“青春篇”といったところだが、彼まだ15歳!アメリカの子どもが早熟なのか私の感覚が古いのか。とはいえ甘いよテオ気をつけろ!…と思いつつ、自分もほだされ騙されるあたり私もまだまだだな…。読了日:02月18日 著者:ドナ・タート



わたしは、わたし (鈴木出版の海外児童文学―この地球を生きる子どもたち)わたしは、わたし (鈴木出版の海外児童文学―この地球を生きる子どもたち)感想警官の父親と教師の母親2人の娘の物語。語り手は下の娘。ある事件をきっかけに彼女たち一家の生活は一変する。かの地でたった一人の黒人警官だった父さんは、無抵抗の少年が射殺される現場を目撃してしまったのだ。悩んだ末に父さんは証言台に立つことを決意し、一家は証人保護プログラム下に置かれることになったのだった。そして一家は失ったのだ。仕事も我が家も親戚も友達も過去も、思い描いていたはずの未来も、名前さえも。もしかすると“児童文学”って大人はもちろん子どもでも読める文学のことなのかもとあれこれ考えさせられる1冊。読了日:02月20日 著者:ジャクリーン ウッドソン



ゴールドフィンチ 3ゴールドフィンチ 3感想書評サイト本が好き!を通じていただいた全4冊セットの3冊目。舞台は再びニューヨーク。すっかり大人になったはずのテオなのだが……。いやだって彼女はだめだよ。もうちょっと、真面目に人生考えなくては……と恋愛事情についてあれこれ意見をしたくなる。それにも増して、頼むから麻薬をやめて、これ以上マズいことにはならないでと祈るような気持ちにも。もしかするとこの巻が一番しんどいのかもしれないな……。ラスト1冊、最終巻にはどうか彼に救いをと願わずにはいられない。読了日:02月20日 著者:ドナ・タート



お父さんの手紙 (つのぶえ文庫)お父さんの手紙 (つのぶえ文庫)感想ハンガリーの少年ペーターは外交官のお父さんと共にドイツに移り住む。完璧なドイツ語を身につけ、学校で教えられたままにヒトラー総統はいい人でユダヤ人は悪い奴だとおもっていた。だがある事件をきっかけに、思いもがけない話をお父さんから打ち明けられるのだった。やがてペーターはハンガリーのおじいさんの元に預けられお父さん一人がベルリンに残ることになる。ペーターは週に一度届くお父さんからの手紙を待ちわびるのだったが…。淡々と語られる出来事の裏側に透けて見えてくるあれこれが切ない。 読了日:02月24日 著者:イレーネ ディーシェ



海に向かう足あと海に向かう足あと感想この本は何の先入観も持たず、凪いだ海に浮かぶ小舟に乗り込むつもりで読み始める方がいい。途中強風で海が荒れることもあるかもしれないが、それでもきっと読者はこの航海に出たことを悔やみはしないだろう。読み終えた後も作中で紹介されているシンボルスカの詩の一節が頭から離れない「恐ろしいほどの幸せ  我々がどんな世界に生きているか  はっきりと知らないでいられるのは」読了日:02月27日 著者:朽木 祥,牧野 千穂



ゴールドフィンチ 4ゴールドフィンチ 4感想書評サイト本が好き!を通じていただいた全4冊セットの最終巻。途中、この大風呂敷いったいどうやってまとめるのかと首をかしげもしたけれど、なかなかに思いきった大団円だった。長編小説をじっくり読むと、ある世界をのぞき見たような気になるということはよくあることだが、そこからさまざまな方向に、読み手自身の興味関心や問題意識が広がっていくのを実感できる小説はそう多くない。その意味においても、ピューリッツァー賞らしい小説であったという気がした。読了日:02月28日 著者:ドナ・タート
読書メーター




コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ