2017/12/31

2017年12月の読書  

12月の読書メーター
読んだ本の数:16
読んだページ数:4316
ナイス数:507

ちびドラゴンのおくりものちびドラゴンのおくりもの感想
書店横断フェア“#はじめての海外文学 vol.3”,子ども向け部門の1冊。いろんなことに自信が持てずに「でぶソーセージ!」とからかわれるいじめられっ子のハンノーと,つばさが小さすぎてとべず、あたまもひとつしかないためにドラゴンの学校でバカにされ、地のそこにあるドラゴンの国をとびだしてきてしまったちびドラゴンの奇妙な共同生活を描いたドイツの児童文学。私もちびドラゴンに会いたいなあ!
読了日:12月02日 著者:イリーナ コルシュノフ


夜の光に追われて (津島佑子コレクション)夜の光に追われて (津島佑子コレクション)感想
『津島佑子コレクション』第2巻は、まるまる1冊、1987年に発表され、第38回読売文学賞を受賞した『夜の光に追われて』に当てられている。語り手である「私」は作家で、既婚男性との間に男の子どもをもうけたが、その子は9歳で突然亡くなってしまったため、その死を悼み、孤独と喪失感にさいなまれている。そんな「私」が千年の昔に書かれた『夜の寝覚め』の作者に宛てて手紙を書くことから物語は始まる。読み終えたとき、作家が物語の書く意味を自らに問い続けるように、読者もまた読むことの意味を問い続けているのだと気づいた。

読了日:12月04日 著者:津島 佑子


犯罪は老人のたしなみ (創元推理文庫)犯罪は老人のたしなみ (創元推理文庫)感想
老人ホームの経営者が変わってからというもの日ごとに居心地が悪くなり、途方に暮れた面々は、ある日TVでみかけた刑務所の様子が気に入って、ムショ暮らしを夢見るようになった?!スウェーデン発のアットホームなミステリかとおもいきや、いかに犯罪をやりとげるかという少々物騒なコメディタッチの犯罪小説だった!シリーズ第1作ということでキャラ立ちのためのエピソードも多く、少々長くなりすぎだという感じはしたが、とりわけ犯罪を成し遂げるにはまず体力が必要と筋力トレーニングをはじめるなど序盤の展開が楽しい。
読了日:12月06日 著者:カタリーナ・インゲルマン=スンドベリ


わたしだけのものがたりわたしだけのものがたり感想
カラフルで 大胆でで 美しい ザガレンスキーの絵をたっぷりとたのしめる大型絵本。ただひとつ、気になったこと。
最後の2行はいらなかったかな……時にはあえて言葉を使わないほうが伝えられることってあるような気がします。

読了日:12月07日 著者:パメラ ザガレンスキー


老人犯罪団の逆襲 (創元推理文庫)老人犯罪団の逆襲 (創元推理文庫)感想
書評サイト本が好き!を通じての頂き物。シリーズ第2弾。高飛びを決め込んでいた平均年齢80歳のあの面々が再びスウェーデンに帰ってきたのは、世のため、人のため、犯罪のためだった?!いやーこのお年寄りたちについて行くには読者も体力トレーニングが必要みたい?!コメディタッチではあるけれど,政治家や役人の不正資金疑惑や資金洗浄問題、
薬物やみかじめ料集めなど反社会的な行動を繰り返す若者達のグループから各種ネット犯罪、高齢者の介護問題や高齢者の恋愛問題まで“義賊”をきどる老人たちが直面する問題は山積みだから!
読了日:12月08日 著者:カタリーナ・インゲルマン=スンドベリ


ぺちゃんこスタンレーぺちゃんこスタンレー感想
書店横断フェア「はじめての海外文学vol.3」の子ども向け部門推薦本ということで手にした1冊。なんたる偶然?!その昔、旅先で出会った女の子が持っていた“Flat Stanley”の正体を初めて知ったわ!
読了日:12月09日 著者:ジェフ ブラウン


書物の宮殿書物の宮殿感想
くだけた紹介をするならば、フランス版のちょっと高尚な『バーナード嬢曰く。』とでもいうところ。絵も会話もないけれど、本が直接、作品や作家についてのあれこれを縦横無尽に読者に向けて語りかけてくるかのよう。読みたい本が積み上がるのもお約束。ずっと手元に置いておきたい1冊。
読了日:12月11日 著者:ロジェ・グルニエ


長くつ下のピッピ (岩波少年文庫 (014))長くつ下のピッピ (岩波少年文庫 (014))感想
書店横断フェア「はじめての海外文学」の子ども向け部門の1冊だということで、○十年ぶりに読んでみた。すごく懐かしかったけれど、同時に新たな発見も!リンドグレーン、やっぱりすごいな。
読了日:12月12日 著者:アストリッド・リンドグレーン


中世の城日誌―少年トビアス、小姓になる (大型絵本)中世の城日誌―少年トビアス、小姓になる (大型絵本)感想
舞台は13世紀のイギリス。伯父の城で住み込みの小姓として修行をすることになった11歳の少年トビアスは、 家を出るときに母と交わした約束を守ろうとお城での生活を日記に綴る。城のようす、そこで働く人々の営み、毎日の日課、さまざまな行事、季節の移り変わりなどが見開きのページいっぱいに描かれた絵と共にトビアス少年の目を通して、生き生きと綴られていく。「絵本」だと侮るなかれ、これはかなりの読み応え。この1冊でも十分楽しめるが、同時代の物語をより楽しむためのテキストとしてもなかなか参考になる1冊だった。

読了日:12月14日 著者:リチャード・プラット


ニューヨークの妖精物語 (フェアリーテイル) (創元推理文庫)ニューヨークの妖精物語 (フェアリーテイル) (創元推理文庫)感想
同じ著者の人気シリーズ魔法製作所のシリーズのような、ロマンチックな甘味は少ないが、“妖精に御礼を言ってはいけない” “妖精界の食べものを口にしてはいけない”といった
妖精とつきあう際の「常識」をはじめ、ファンタジー要素がたっぷり。その一方で終始なかなかシビアな“現実”を描いていて心理劇とスリルがしっかり味わえる大人の味付け。三部作の第一作ではあるが起承転結がはっきりした構成なので、長編のとっかかりだけを提供されて、あとはお預け!とじらされることもなく、この1冊だけでも十分に楽しむことができる構成だ。
読了日:12月16日 著者:シャンナ・スウェンドソン


死体展覧会 (エクス・リブリス)死体展覧会 (エクス・リブリス)感想
14作品を収録したイラク人作家による短篇集。元はアラビア語で書かれた物語ではあるが諸処の事情により、米語からの重訳だ。10ページにも満たない作品がいくつもあるが、いずれの作品にも暴力的な死の影がつきまとう。人を殺し、その死体をいかに芸術的に展示するかを追求する謎の集団の幹部が、新入りエージェントにあれこれと説明をする巻頭表題作「死体展覧会」のインパクトは強烈。決して読みにくくはないのだが、隅々まで味わい尽くすには私にはまだいろいろなものが足りないのかもしれないと思わせられる物語たちでもあった。

読了日:12月18日 著者:ハサン・ブラーシム


女王のジレンマ (フェアリーテイル) (創元推理文庫)女王のジレンマ (フェアリーテイル) (創元推理文庫)感想
書評サイト本が好き!を通じての頂き物。フェアリーテイル三部作の第2弾。張り巡らされた伏線がかなりわかりやすく、うっすらと先が読めてしまうのが難点といえば難点ではあるが、元々“眠りの魔法を解くには愛情のこもったキスが有効”等々、妖精や魔法の物語には“決まりごと”があるのもまたお約束なのでこの分かりやすさはさほどマイナスにはならない。前作につづき今回もなかなか賑やかで、とりわけ妖精界の場面描写が細やかなので、それぞれのシーンを想像しながら読むのが楽しい作品にもなっている。
読了日:12月19日 著者:シャンナ・スウェンドソン


源氏物語 上 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集04)源氏物語 上 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集04)感想
上巻を斜め読みした印象にすぎないがやけに淡々としていて勢いがない。与謝野のほど情熱的ではなく、谷崎のような艶やかさもなく、円地のようななまめかしさも、林望ほどの明快さもない。もちろん今をときめく人気作家が現代語訳に挑戦したことで、読者の裾野が大きく広がることは疑う余地がなく、それだけでも大きな功績であると思いはするが。文芸作品の場合、外語翻訳にしろ現代語訳にしろ、こなれた訳文以上に作品に対する訳者の思い入れが読者に届くかどうかが読後感を左右するのでは……と思ってしまう私は、古いタイプの読者なのかも。
読了日:12月21日 著者:


クリスマスとよばれた男の子クリスマスとよばれた男の子感想
てっきり北欧発の物語なのかと思っていたのだが、作者も挿絵を担当した画家もイギリス人とのこと。世界各国の様々なサンタクロース伝説を取り入れて、サンタクロース誕生秘話を語るとともに、主人公のニコラス少年の成長をも語りあげる。ちょっぴり不気味ではあるが、ユーモアたっぷりのふんだんな挿絵とともにやまねこ翻訳クラブの杉本詠美さんによる読みやすくリズムカルな文体が、児童文学としては少し長めの300ページほどのボリュームを一気に読ませる。既に映画化も決定しているというのもうなずける、勢いのある冒険譚。
読了日:12月24日 著者:マット ヘイグ


クリスマスを救った女の子クリスマスを救った女の子感想
原題は“The Girl Who Saved Christmas” 『クリスマスとよばれた男の子』の続編だ。世界中の子どもたちに一夜のうちにプレゼントを配って回るサンタクロースも楽じゃない!次から次へと事件が起きるし、エルフにピクシー、トロルに、いい人間に悪い人間、はてはディケンズやヴィクトリア女王まで登場するまさにクリスマスにふさわしい賑やかな物語。前作同様、ちょっぴり不気味ではあるがユーモアたっぷりのふんだんな挿絵とともにやまねこ翻訳クラブの杉本詠美さんによる読みやすくリズムカルな文体が楽しい1冊。

読了日:12月25日 著者:マット ヘイグ


文學界2017年11月号文學界2017年11月号感想
お目当ては「特集:世界から見た日本文学」。
中でも水村美苗へのインタビュー“「日本語文学」は亡びるか”と、都甲幸治の“村上春樹以後ーーアメリカにおける現代日本文学”が興味深かった。
読了日:12月26日 著者:

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