2007/8/13
「■踏生集秀句(八月号) 綾野南志薦」
踏生集秀句
尋ね来て岬にさらす木の葉髪 中村棹舟
師父と逢うよもつひらさか冬ざくら 五代儀幹雄
襟立てて人は寡黙に海を見る 成清正之
芋版の賀状あいつも好々爺 杉本かずみ
鴉にも啼かれおるなり女正月 大口元通
百丈の音凍らせて滝止まる 大橋一青
裸木の気息退路が消えている 小松雅朗
ざく切りの野菜ニン月の快感 小久保多美江
伸び切った輸ゴムを嵌めて春の風邪 福田眞澄
魚を煮る春の夕べの生臭し 早川きく
十二月ロスタイムってありますか 望月哲土
蕗の蔓の天ぷら春が擽ったい 幡富姫佐子
雪国に昼の闇這う深庇 久保田涼衣
ふるさとを売りし男に冬林檎 土肥敬一
すらすらと嘘ついてきて大根煮る 伴場とく子
朗々とシラノのごとき恋の猫 潮 仲人

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