覚悟を決めて
「女房の父親が亡くなりましたので休ませてください」と電話したら、「何日休むの?」と意外な返事に戸惑った。「27の告別式までの三日間」と応えると「あ、そう」と・・・。僅かに12台の車両で運営する田舎のタクシー会社ではいかに全車両を走らせるかが問題であるから休まれたらきついのは分かるが、30万そこそこの売上で残りの6日出番の半分働けないこちらにしてみたら、特別休暇でも貰いたい話である。これまで経験した会社の全てが慶弔手当てもあり、会社から、親睦会からと香典も花もあがり、仕切る側としても世間並みにやってきたつもりだったが、ま、こんな時代であるから致し方ないのかも・・・。見習の哀しさであろうか・・・。
会社に電話終えたら部落への報告。20軒で構成する部落では「親仕舞い」という制度がある。結婚は家と家との義理であるから、「相手の部落に笑われないように」「相手の不幸はこちらの不幸」「折角増えた仲間が減るのは哀しい事」と考えた先人の知恵であろう。「義理と陸尺」と言う言葉があるが、村八分の残りの二分は火事と葬式だそうである。「此れ持ってってしっかり仕舞ってやれ」と連れ合いの親に不幸あるとき一定の香典を持ち寄り助け合う。都会の人間には予想もつかないだろうが田舎とは情けある社会なのだ。生きる為に助け合う素晴らしさを自慢・・・。
「課外の補習授業を受けに行く」と健気な高校生を雨の中送り届けて、部落のみんなに来て貰う部屋の片付けに大汗かいた。年に一度の大掃除もいい加減にされた部屋は埃の山が二階ばかりを重宝にする者への敵討ちのようだった。年寄り二人の母屋だが塵も埃もでるもんだ。笑ってたような・・・。
久し振りの天気に無敵の婆ちゃんが欲を出して「イモチに薬フルカ」と大きなお世話。誇りまみれになりながら散布したがこんなんでホントに直るのか怪しい話である。雨の続いた田圃は水も入れないのに雨水がたまり、余計な草が簡単に処分出来るからこれも余計な仕事。
タクシーより忙しく疲れる強制休日が後二日残ってる。
来月5日の給料には期待出来ないぞ。。。