おたっきーの映画日記

山口県在住の映画おたく、おたっきーこと大橋広宣です。1964年生まれ♂。地方新聞社で記者をしていましたが、山口県が舞台の映画「チルソクの夏」で「映画の応援」に目覚め、今は個人事務所「和田山企画」を運営。フリー記者&イベンターとして映画と山口県の素晴らしさの発信に、日々取り組んでいます!!

 

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追悼・緒形拳さん

緒形拳さんが亡くなれた…。突然の訃報に、ビックリしました。

僕が最初に緒形さんを知ったのは「砂の器」です。犠牲となる警察官の役でした。

その自然体ながら個性のある、アクの強い演技に、強烈な印象を受けました。

一般的にはテレビなら「太閤記」の秀吉、映画なら「復讐するは我にあり」「楢山節考」等の今村昌平監督作品ということになるのでしょう。僕も「復讐…」で演じた殺人鬼には大きな衝撃を受けました。

他にも「鬼畜」「魚影の群れ」「火宅の人」など主演作で僕が大好きな名作・傑作はたくさんありますが、そんな中で、例えば「ラブ・ストーリーを君に」で見せた、手離した娘を思ってはにかむ父親や、「魔界転生」での年老いた宮本武蔵、最近では一瞬の登場ながらその存在感と笑顔が印象的だった「佐賀のがばいばあちゃん」の豆腐屋さんなど、脇役でもキラリと光る存在感がありました。

最近では「長い散歩」で、虐待を受けた少女を連れ出す老人役が秀逸でした。先日の「ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌」でも、妖怪の親玉・ぬらりひょんを楽しそうに演じていらっしゃったので、訃報が信じられません。

緒形さんのご冥福を、心よりお祈り致します。

投稿者:おたっきー

三本木農業高校、馬術部

見た日/10月某日 ★★★★★

佐々部監督との出会いは、もう5年前になる。

まだ「チルソクの夏」の公開前、この映画を山口県全体で上映し、盛り上げたいという、イベントプロデューサーのMさんという方を介して出会った。

僕は一介の地元紙の記者だったが、監督の人柄と、映画への愛情にすっかり参ってしまい「チルソク」を応援しよう、と深く心に決めた。

果たしてどこまで成果があがったかは不明だが、市民団体を作って上映の応援をしたことは、僕にとっても「映画の応援」の原点になった。

Mさんの情熱に感動したことも大きい。Mさんは監督とは高校の同窓で、本来の仕事とは関係ないのに、「本当にいい映画なんです。この映画を、下関だけのものに終わらせたくない。これは山口県全体の宝なんです」と言うMさんに心を打たれた。

それで僕は、下関市、山口市、周南地区という県内の上映地を結び、東京公開に発信しようと「チルソク・サポーターズ・フラッグ」作成を提案させて頂き、旗にはスタッフ、キャストの他、映画に感動したたくさんの方の寄せ書きを頂いて東京の映画館に掲示した。

このフラッグについて、Mさんが「あれはよかったよね」と言って頂いたのが、感激だった。そのMさんが、「カーテンコール」の撮影中に病気で亡くなられた。お葬式に出席させて頂いたが、本当に信じられなかった。

「チルソク」「カーテンコール」に出演した山口放送の井上アナウンサー。以前から存じてはいたが、映画を通じて、親しくさせて頂いた。「カーテンコール」のときは、僕が企画したイベントにノーギャラで出演して頂き、佐々部映画について、熱く、本当に熱く語って頂いた。「佐々部さんの映画には、人と人との絆、本当に私たちが忘れてはならないものが詰まっている」そう力説されていた。

井上アナとも、不思議な縁があった。「四日間の奇蹟」のイベントの企画が、僕のフリーとしての初仕事だった。このときのパーティーでゲストとして演奏を依頼した演奏家が、井上アナの姪子さんであることがこのとき、分かった。

その演奏家さんもこれがきっかけですっかり佐々部ファンとなり、僕は今もお仕事を通して、素敵なおつきあいをさせて頂いている。井上アナの還暦のお祝いパーティーにはこの演奏家さんを通じて呼んで頂き、数日前に試写会で見たばかりの「出口のない海」についての感想で盛り上がったのだが、まさか、これが井上アナとの最後になるとは思いもしなかった…。

僕がこのお2人の話を書いたのは、この映画を見ている間、なぜか、お2人を思い出したからだ。

この映画、「チルソクの夏」以来の、高校生を描いた佐々部監督の作品である。豊かな自然の中で、馬の世話に明け暮れる高校生たちの姿が、淡々と描かれ、そこからジワジワと、生命の大切さという、大切な大切なテーマが静かに、かつ深く、伝わってくる。

僕は何だか、「チルソクの夏」という映画に携わった、僕の恩人でもあるお2人が、またまた素敵な映画の空間に導いて下さったような気がして、映画館の中で、1人、泣いていた。

そして、素朴さの中にも、力強さがあるこの映画は、昨年からの「夕凪の街 桜の国」「結婚しようよ」からまた踏み込んだ、佐々部映画の新しい境地でもあると思った。

こうして、佐々部監督の新作を、またまたスクリーンで見られる幸せ。「Mさん、井上さん、ありがとうございました。僕は、お2人のお陰で、佐々部監督の作品に出会うことができました」とぼくはスクリーンに向ってお礼を言った。

お2人への想いを新たにしながら、僕もまた、この映画のヒロインのように、未来に向って踏み出したい、と思った。「映画への夢」に、一歩近づくために。
投稿者:おたっきー

「映画クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」実写映画化?

スポーツ報知のネットニュースを見てビックリ。

原恵一監督の名作「映画クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」を「ALWAYS 三丁目の夕日」の山崎貴監督が、実写映画化する、とのこと。↓


http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20081007-OHT1T00030.htm

「クレしん戦国大合戦」は原案ということで、野原一家は登場するものの、しんちゃんは「野原しんのすけ」ではなく、真一という真面目?な少年になるらしい。

…にしても、山崎監督の「これを実写映画にしたい!」という気持ちは、恐らく同じ年であり、同じ特撮物やアニメを見て胸を熱くしてきた身としては、ものすごくよく分かる。

「アッパレ 戦国大合戦」は本当によくできた傑作で、とくに戦国時代の描写が秀逸。合戦のリアルさや、軸となる侍と姫の悲恋、野原一家との絶妙な絡みなど、本格時代劇、タイムスリップ物のSFとしても秀作だ。

「しんちゃん」映画として見るとギャグは少なめだが、ギャグとシリアスのバランスもよく、あまりの出来の良さに様々な賞も受賞している。「オトナ帝国の逆襲」とともに、原監督の傑作・名作のひとつと評されている。

で、悲恋に苦しむ侍役に草なぎ剛、姫役に新垣結衣が決まったそうだ。どんな映画になるのか楽しみだが、是非、オリジナルのテイストを失うことのない、良作に仕上げてほしいものだ。
投稿者:おたっきー

ぐるりのこと。

見た日/9月某日 ★★★★

最近、リアルで自然体な演出にこだわった日本映画が多い。日常をカメラで切り取るような、こうした傾向の作品は諏訪敦彦監督作「M/OTER」(1999)当たりから増えたような気がする。

この作品も、そんな作品のひとつなのだろうか。橋口亮輔監督の、ヒリヒリするような感性や痛みが、スクリーンから痛いほど伝わって来て、正直、辛いのだけれど、何とも言えない魅力が漂う、刺激的な1本だ。

主人公のだらしないけれども、妻に優しい法廷画家・カナオは、何だか僕によく似ている。自分の人生を揺るがすマイナスな出来事が起きても、僕自身、ひょうひょうとしていて、どこかその出来事を楽しんでいるような風があった。

法廷で世間を騒がした事件の被告に出会っても、にじみ出るような影響はあろうが、劇的にどうにかなるわけではない。その感じも、僕が新聞記者時代に感じたこととよく似ている。

いろいろな事件や事故、人に出会っても、そんなに自分の性格や主張が変わるわけでもなく、様々なことは思うけれど、煩わしいことは嫌で、家に帰ればビールを飲んでひたすら寝るだけの毎日だった。

だから、この主人公には感情移入できた。ぶっきらぼうなんだけれど、年月を経て夫婦の間にできてきた自然な感じの「愛情の共有」が、何とかマイナスな出来事のトンネルを抜け、自堕落な毎日を卒業して結婚し、いつの間にか4人の子持ちになった僕としても、自然に共感できる。

そんな、ナチュラルさと、法廷で出会う「被告」の様子からうかがわれる、映画全体に漂う雰囲気とは一瞬違うのでは、と思えるほどショッキングな、様々な「事件」との対比が、この映画の魅力でもある。

夫婦役のリリー・フランキーと木村多江が出色で、2人が出す空気感は「本物」だ。資料を見ると、2人は極限まで本当の夫婦になるための演技のエチュードを繰り返したのだという。

恐らく、演出した橋口監督もその2人の「本物」にどっぷり浸かり込んだのではないだろうか。その監督が抱いたであろう、ヒリヒリとした空気感は、しっかりとスクリーンに刻まれていると思った。

この2人が出す空気感と比べると、寺田農氏や八嶋智人氏ら、脇役の俳優陣たちの演技はどうしても「演技」に見えてしまい、違和感があった。柄本明氏はそのキワキワ。被告たちを演じた役者さんたちは逆にその堂々とした役者っぷりが見事だった。

そんな異物が入り込んだ、混然となった作品ではあるが、もしかしたら、それも監督の狙いかもしれない。だって、ありふれた2人の夫婦の日常に、誰もが実在の事件を想起できる裁判を差し込むなんて、なかなか普通の感性では思いつかない。

時代の空気や、予定調和も盛り込みながら、まったく自然体の夫婦を浮き上がらせる。これも計算だとしたら、この監督さんはスゴイ。
投稿者:おたっきー

追悼・ポール・ニューマン氏

ポール・ニューマン氏が亡くなられた。

亨年83歳と聞いてビックリ。僕の親父と一緒の年齢だ。日本で言うと、大正生まれのおじいちゃんだったんだ、と思うと驚きだが、いくら年齢を重ねても、ポール・ニューマンと聞くと「カッコいい」というイメージが強い。

やはり、ポール・ニューマンと言うと「明日に向かって撃て!」「スティング」ということになるのだろう。

でも、僕の世代は、リアルタイムではなく、2本ともテレビの洋画劇場で何度となく楽しみ、原語版は大学生になってビデオでちゃんと観直した、という口だ。それでも「明日に…」のラストシーンのカッコよさにはしびれたし、「スティング」は「何てよくできた映画なんだろう」と大感動し、興奮した。

リアルタイムでは大学3年のとき劇場で観た「ハスラー2」で、相変わらずのダンディーぶりに「あんなオヤジになりたいよなあ」と思ったことをよく覚えている。共演で、実はこの映画の主役でもあるトム・クルーズより、はるかにカッコよかったものだ。

で、このとき、前作の「ハスラー」をレンタルビデオで借りて見たら、若い頃のハスラー姿のニューマンのまあ、素晴らしいこと。これも実に“カッコよかった”。

晩年では「評決」の弁護士役もよかった。決して作品数は多くなかったが、その存在感で鮮烈な印象を受ける、ハリウッドを代表するスターの1人だった、と心から思う。

ポール・ニューマン氏のご冥福を、心から祈りたい。
投稿者:おたっきー

追悼・市川準監督

市川準監督が亡くなられた、と聞いてビックリ。最新作の編集中に倒れられたらしいが、まだ59歳という若さでの急逝というから驚く。↓

http://www.jiji.com/jc/zc?k=200809/2008091900603

市川監督と言えば、CMクリエイターから映画監督になった代表的な方だ。「禁煙パイポ」「金鳥タンスにゴン」など、短時間な中にもきっちり芝居を作り、そこにユーモアを入れる作風は、僕もテレビで見ていてすごいと思っていた。

映画でも、ゆるゆるなドラマにユーモアが漂う作風になるのかな、と思っていたら、デビュー作「BU・SU」を見てビックリ。張りつめた緊張感が漂う画面の中で、性格ブスな少女が少しずつ成長する様を、じっくりと描いた真面目な作品だった。それまでのCMの世界観とは全く違う作風に驚いたのを覚えている。

閉じこもりがちな少女の心を、少し離れたところからじっと見つめるような演出が印象的で、人形浄瑠璃と対比して描く手法も斬新だった。それまで明るい役が多かった富田靖子は、恐らくこの映画で演技の幅が大きく広がったのではないだろうか。

2作目の「会社物語」も好きな作品だ。ハナ肇をはじめ、クレージーキャッツのメンバーがバンドを結成する、という夢のような作品にも関わらず、バンドのシーンを生かしながらも物語から浮かせることはせず、あくまで会社を定年退職する男の心情や辛さをじっくりと描き込んだ。主人公が生きがいとして取り組む音楽を、ドラマの引き立て役に徹した演出に感心した。ハナ肇も、これまでにない深みを見せていてよかった。

このほかにも、都市伝説やゲームによる子ども社会の崩壊など、いち早く現代社会の闇の部分を切り取りながらも、未来への希望につながる少年の心を見事にすくい取った「ノーライフキング」をはじめ、人の生死を少し引いた視点から描くことで現代医療の問題を描いた「病院で死ぬということ」、昭和の時代の空気感を鮮やかに表現した「トキワ荘の青春」など、好きな作品も多かった。

他にも、「トニー滝谷」「東京夜曲」など、印象的な作品は数多い。思えば「都市」や「街の風景」を、人との関わりによって素敵に描ける、数少ない監督さんの1人だったようにも思える。

市川監督のご冥福を、心よりお祈りしたい。

投稿者:おたっきー

佐々部監督の舞台、新作が続々と!

佐々部監督関連の嬉しいニュースが続々と入ってきました!

まず、佐々部監督初の舞台演出(脚本ももちろん佐々部監督)となる「黒部の太陽」ですが、いよいよ10/5の初日が近づいてきました!

梅田芸術劇場の公式HPでは情報が満載です。↓

http://www.umegei.com/m2008/kurobe.html

そして、何と、一億円をかけて舞台上で40トンの放水をする、ということで、舞台装置は報道陣にも公開され、新聞やテレビでも大きく報道されました。↓

http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/080918/tnr0809181107004-n1.htm

「映画監督」の演出ならではの「舞台」になりそうで、本当に楽しみです。おたっきーは、初日に観劇させて頂く予定です。そのときは舞台ではありますが、レビューを書かせて頂きたい、と思っています。

さて、もうひとつの話題は、こちらもいよいよ、佐々部監督待望の最新作「三本木農業高校、馬術部」が10/4より、全国で公開されます!

こちらも、公式HPが盛り上がってきました!↓

http://sannou-bajutsu.com/index.html

そして、山口県では10/4からの公開が、宇部シネマスクエア7だけだったのが、急遽、MOVIX周南でも上映が決まりました!!!!関係者の方々、ありがとうございます!↓

http://www.movix.jp/schedule/SMTT000000011_pcinfoI103.html

舞台、映画と広がる、佐々部監督ワールド。本当に楽しみです。
投稿者:おたっきー

パコと魔法の絵本

見た日/★★★★

映画って、監督の構想の元、様々なスタッフが作り上げたイマジネーションを、最終的に監督がまとめて作り上げるものだと思うが、ここで大切なのは、生意気にも、監督のブレナイ姿勢じゃないか、なんて思ったりする。

監督が練った演出プランを、監督自身が妥協しない姿勢。美術、撮影、音声、音楽、そして役者と、スタッフから出てくる意見や仕事ぶりを受け入れつつも、最終的にはキッチリと決める判断力、そここそが監督の力の見せどころなのだと思う。

そうして出来上がった作品は、すでに観客のものであり、どう判断するかは作り手の意図を離れたところで観客の手に委ねられるものだろう。そこには当然、人によって感性は違うものであるので、賛否があったり、面白いかどうかの肯定、否定があるのは当たり前だ。

が、しかし、時々、最近の日本映画を見ていて「この作品、えらいチグハグだけど、もしかして監督は演出にさんざん迷ったんじゃないかなあ」とか「音楽が独立しすぎだけど、この監督、高名な作曲家に遠慮して音楽にあんまり口を出さなかったんじゃないの?」という作品がチラホラと見受けられる。

その点、中島哲也監督は、全くブレタところがない。それは、凄いと思う。この作品も、全編、強烈なビジュアルのイメージと、徹底的に作り込んだお話、セリフ、間、ギャグが散りばめられていて、役者たちの演技も含め、かなり計算された演出が展開される。

かなり強引なのだろうが、そんな中島監督の指揮に応え、例えば衣装のデザインや劇中劇のCGアニメのキャラクター、美術、装飾、小道具のデザインに至るまで、大勢のスタッフたちの豊かなイマジネーションが発揮され、それが見事なアンサンブルを奏でている。

独創的だが、どこか懐かしさもある。これは、これまで中島監督が「面白い」と思ったものをしっかり遺伝子レベルまで消化しながら、原作の舞台までも自分のものに取り込んだ成果なのではないか、と思える。

そして「下妻物語」では照れも見えたが、「嫌われ松子の一生」で見せた、独特のポップ感覚とビジュアル、音楽、ギャグを織り交ぜながら、その中で真面目な大芝居を展開する、という中島監督独特のスタイルは、この作品で完成されたのではないかと思う。

強烈なメイクやビジュアルを作り込みながらも、映画の基本は「役者の芝居」とする姿勢が感じられるからこそ、中島監督の作品は高く評価されるのだろう。映画全体はかなりのファンタジー要素が強いのに、この映画では役所広司演じる大貫、妻夫木聡演じる室町辺りに、きちんとした「人間」を感じられるのは、中島監督が脚本と、現場での役者さんたちの気持ちを大切にしているからこそだと思う。

その「気持ち」が映画から汲み取れるから観客は感動するのだ。CGや派手なビジュアル、メイクなどが、ハリボテの衣装に終わらず、その「気持ち」を彩るものとしてきちんと機能している点は見事としか言いようがない。

こうした、観客の想像の上を行くような映画こそ、映画館で見ないと何の意味もないだろう。僕はどの映画も映画館で見てこその映画だし、作り手も大きなスクリーンで見られることを意識して作っている。

まあ、最近はそんな「大きなスクリーンで見られることを意識してない映画」も多いのだが、この映画はそういう意味では「堂々たる映画」だと思う。

本来なら5つ星をあげてもいいのだが、★を4つにしたのは、キャラクターの好き、嫌いということだけで、映画の出来としての評価ではない。物凄く感動したが、僕はあるキャラクターに、どうしても感情移入できなかった。でも、だからこそ、映画は面白い。
投稿者:おたっきー

八木監督からのコメント

いやあ、嬉しい!!

「大決戦!超ウルトラ8兄弟」に感動して、八木監督のブログにコメントしたら、な、な、何と、八木監督からのご返事が!!!!↓

http://ameblo.jp/max2008/entry-10138987783.html

文面からして、このブログのレビューも読んでいただいたのかしら。感激です!!!

この映画、全ての世代に贈られた、ウルトラマンへの愛に満ちあふれた作品です。

「ええ、ウルトラマン…」というあなた、是非、劇場で見てください!!!
投稿者:おたっきー

大決戦!超ウルトラ8兄弟

見た日/9月某日 ★★★★★

まずはこんな至福の映画を作って頂いた、八木毅監督らスタッフ、キャストの方々に、生粋の“ウルトラ者”の一人として、僕はお礼が言いたい。

この映画、本当に「ウルトラマン」及び、ウルトラシリーズへの“愛”に満ち溢れている。

長年にわたって、子どもたちに愛されてきた“ウルトラマン”たち。そんなウルトラマンたちが、自分を支えてきてくれたかつての子どもたち、そして現在の子どもたちに、この作品を通し、世代を超えて感謝を捧げてくれている、そんな感じがしたのは僕だけだろうか。

思えば、円谷プロダクションが辿ってきた道は、平坦ではない。タイにおける著作権を巡る裁判の問題や経営難など、思うように作品を作り続ける状態ではなかったと推察される。

それでも円谷プロは、平成になってからも「ティガ」「ダイナ」「ガイア」と素晴らしい作品を発表し続け、怪獣を殺すことに疑問を投げかけた「コスモス」を経て、人とウルトラマンの関係性にひとつの答えを出した「ネクサス」と発展、進化を遂げ、原点回帰の「マックス」から、ついに昭和と平成の“ウルトラ”がミックスした奇跡の「メビウス」に至るなど、創作への意欲はずっと衰えることはなかった。

その中でいつも思うことは、どの作品にも作り手の「愛」が感じられたことだ。そこには、玩具の売り上げを優先したり、子どもやその親の購買意欲を刺激するような作品づくりはあまりなかった、と僕は思う。それは別の特撮シリーズに比べると少し不器用だけど、人の手による温もりが作品から感じられた。

常に「ウルトラ」には、手づくりの特撮とともに、人が人を想う大切さが描かれた。とくに最近のもの、特に平成ウルトラマン三部作以降は「なぜ、ウルトラマンは人を守るのか」「そもそもウルトラマンとは何なのか」という問いかけが常にあり、そこには「人が本来持つ光、つまりは愛、それこそがウルトラマンである」という明確な主張があった。

ドラマもそれを体言していて、先日急逝された原田昌樹監督によるティガの作品「ウルトラの星」「もっと高く!」をはじめとして、平成ウルトラマン以降のテレビシリーズ、映画作品はどれもヒューマニズムにあふれた傑作揃いだった。

そして、この作品である。平成ウルトラマンと昭和のウルトラマンという、本来なら共存するはずのない世界観を、脚本の長谷川圭一はパラレルワールドという設定を使って上手に処理した。

無理矢理で強引な設定にするのでは?とちょっぴり心配していたが、昭和のウルトラマンの流れを汲んだメビウスを狂言回しにすることで、その点を見事にクリアしている。

ストーリーの中心を平成ウルトラマン三部作の主人公である、ダイゴ、我夢、アスカに絞ったのは大正解。この3人が別世界ではウルトラマンではなく、平凡な社会人である、と設定したことで、それぞれが「自分がウルトラマンであることを自覚していく」という興味深い物語となり、やがてそれが3人が「失った夢を取り戻す」ことになる、という見事な展開だった。

これなら見応えもあるし、展開自体は難解でもないため、子どもたちにも十分メッセージは伝わるだろう。

より深いファンの方なら、それぞれのエピソードが各テレビシリーズに応じている点も注目で、ダイナでは悲しいラストを迎えたはずのアスカとリョウがハッピーになる様は感動的だった。

そして、昭和のウルトラマンたちも意気な設定がしてあって、かつてのストーリーを熟知している人が見れば、これはかなりの涙物だ。

もちろん、そんな深いファンでなくても楽しめるのだが、かつてのウルトラの常連俳優たちが多数カメオ出演しているのも、ファンとしては嬉しかった。

これも「円谷プロ」で助監督、監督としてのキャリアを積み、誰よりも“ウルトラ”を愛している八木監督だからこそ、だろう。外部で監督として活躍しながら“ウルトラ”を愛してきた小中和哉監督の前作「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」も素晴らしかったが、ウルトラを知り尽くした八木監督の演出は素直で好感が持てた。

いろいろ書いたが、作り手たちの「ウルトラマン」への「愛」、そしてウルトラマンを支え、愛してきた全ての子どもたち(昔、今を含めて)への「愛」に満ちた、お祭りのような映画であり、40年以上にわたって「ウルトラ」が子どもたちに伝えてきたメッセージの、集大成のような作品だった。

ああ、僕も「ウルトラの星」に行きたい!!乗り物は、アートデッセイ号がいいかな…。
投稿者:おたっきー
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