芝居が終ってだいぶ立ちますが、少し落ち着いてきたので日記を書きます。
大勢のお客様においでいただきありがとうございました。
実験的な芝居でしたが、色々と発見が出来ました。この路線で走ってくださいという意見が多かった。
娯楽より、異常な世界を求めてくれる人が多いという事です。
次回の芝居は当初は「ヴェニスの商人?」のリメイク「暗黒街のクリスマス」でしたが、考えが変わりました。
まだ本当はオフレコですが、凄いことを思いつきました。
シネマ落語ならぬ「演劇らくご」!
演劇と落語のコラボレーション。この方法で演劇をやった人はいません。
私にしか出来ない世界のはずです。
志らくの古典落語をみっちり演じ、その直後、その落語の登場人物をビジュアルで見ることが出来たらどうでしょうか。
スーパー歌舞伎に対抗してスーパー落語といっていいかもしれません。
これからじっくりと構想を練ります。
新著「雨ン中、のらくだ」、も好評発売中。普通、初版は3千冊から5千冊でスタートするのが落語本の常識ですが、いきなり一万冊からのスタート。発売2週間で増刷決定。
ジュンク堂での芸能芸術本の週間売り上げ1位にも輝きました。
少しでも多くの人に読んでいただきたい。
落語会は多くの人においでいただける状態で、チケットがとりずらいという声も出ていて、申しわけなく思っております。
にぎわい座の百席、福島の独演会、銀座ブロッサムの独演会、下北沢の二日間、26日の「雨ン中の、らくだ」出版記念落語会、いずれも売り切れてしまいました。
嬉しい悲鳴です。でもその分、プレッシャーが・・・。
芝居もそうなるよう、次回はきっとそうなるようにするつもりです
「あ・うん」の時に演助をやってくれた西永貴文くんが作・演出の芝居「アロマ」を池袋の芸術劇場に観に出かけた。
良い芝居です。時代に受ける芝居。若いファンが集まるのがよく分かる。
役者がみな良い。自然に芝居をしている。そして笑いもちゃんとつぼを得ていて、やりすぎず楽しい。
舞台の空間の使い方も上手い。随分と参考になった。
ラストをもっとくさく泣けるように押して欲しいと私個人は思うが、これは私の趣味で、あのぐらいが一番おしゃれだということもわかる。
22日までやっています。観てください。
私には到底出来ない世界。それはかなわないとかそういうことではなく、この現代の描写に美学をもっているかどうかの差。私は現代社会を危惧して、そして嫌っている。そこに美がないとすら思っている。でも西永くんのような若者はちゃんと現代に生きて、そこに美を感じている。私は過去の時代にそれを求めてしまう。だから私には「あ・うん」は出来るが彼には出来ない。逆に私には「アロマ」は出来ない。
若者達にどちらが支持されるかというと西永君である。私は自分と同じ価値観を持っている人を集めるしかない。
ただ、芝居の手法は色々と吸収できた。西永君、ありがとう。物凄く参考になりました。「アロマ」を見る事が出来て幸せだった。
男優陣がしっかりしている。うらやましい。貸して欲しいくらいです。
ひとついえることは、「アロマ」を観た若者が「文学狂男」を観たら、それはそれであまりの世界観の違いに驚愕するだろうな。ただ連中の嗅覚がこれを感じ取らない。
銀座ブロッサムの会が終了。千人近い客がきてくれた。
忠臣蔵一色の会。「中村仲蔵」の評判がすごぶる良い。私にしか出来ない視点で描いているから。市川団十郎が仲蔵を可愛がるのだが、役者というのは実にせこいことを私は知っている。純粋に彼をひきあげるなんていうことはまずない。好きだとか可愛いという感情がなければ。ひよっこといってもライバル。ひきあげてなんかやらない。役者という生き物はそうなのです。特に売れている役者はそのくらい嫉妬深い。ジュディ・ガーランドは娘のライザ・ミネリに嫉妬して狂ってしまったのだ。「イヴの総て」ではないが、弟子は、師匠をくって、抹殺してでも這い上がろうとする。役者の世界は恐ろしいのです。志の輔兄さんが「出世した仲蔵をみたい」と団十郎に言わせていたが、それは無い。団十郎にとって仲蔵は脅威のはず。ただ可愛いからどうしようもなかったのです。
もっと変えるべきところがある。色々思いつきました。すぐにまた中村仲蔵をやらないと。
26日の出版記念の会にもう一度やろうか。団十郎の嫉妬、仲蔵の苦悩、もっと明確にすべき。
「吉良の忠臣蔵」は賛否両論。こっちの方がいいという人もいた。シネマ落語ほどの感動が無かったという人も。
なるほど!という人も。
勝手な解釈で、腹が立ったという人も。これには閉口。忠臣蔵事態が浅野側の勝手な解釈で出来上がった物語なのだから、吉良側にたって勝手に解釈してこしらえたのに、それを腹ただしいといわれても・・・。落語は人間の業の肯定ということも、そういった人には通じないんだろうな。居残り佐平次を酷い人!と怒るのと同じ。
ただ吉良をもっとくだらなく描いてもよかったという反省はある。吉良を悪党に描き、それでも浅野は間抜けだと描ければこれは上等です。
打ち上げで、みんなの言葉。志らくはひとりでこれだけ客を集められるのだから、志らくひとり芝居をやれば紀伊国屋の9回公演ぐらい全部売れちゃうよ。
これに対し私、ひとり芝居をする意味がわからない。一人で芝居をするのなら落語をやっちゃった方がいいですよ。
なら落語会にすれば、と皆。おいおい。
演劇らくごをこしらえるぞ。見ておれ。

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