3月に「自宅にこんなモノがある」とブログに紹介した。
http://white.ap.teacup.com/something/197.html
亡くなったオヤジから「戦前からあるモノだ」と聞いている。
なんとか有効活用できないかと思い、4月に販売目的でウェブサイトを作ってみた。キーワードコンテンツを充実させ検索に掛かりやすくしておいた。
4月から10人くらいの人からメールが来た。みんな趣味で「仏像彫刻」をしているという方であった。仏像彫刻の最高の樹種は白檀なのかもしれない。しかし、1本では高価すぎるので切って売って欲しいという。残念ながらお断りをしてきた。
そもそもこんな大きな白檀の木が在ること自体が貴重なことだと判ってきた。
先日、1本のメールが入った。雅楽器の琵琶の部品に使いたいと云うのだ。これも切って売って欲しいという。いろいろ考えて切って売ることにした。何度かメールをやりとりして、昨日埼玉県からご夫婦で来社してくれた。白檀を見たいという。若いご夫婦であった。
雅楽、雅楽器の文化がこのままだと無くなってしまう。この数十年間に雅楽器も大衆迎合をして、効率ばかり求めてきた。それはそれで必要であったが、もう一度、原点に戻って法隆寺に残されている琵琶と同等なモノを作りたいという。
琵琶職人のかたも70歳を越え、この先何台も出来るはずもない。材料にする唐木(からき=黒檀、紫檀など)を捜して日本中を廻っている。板割りにした後、20〜30年くらい経て充分乾燥していないと雅楽器には使えない。私が購入した唐木を孫が使う…と云うコトのようだ。バイオリンの名器「ストラデバリウス」などはこの世界のようだ。
江戸時代の漢文で書かれた琵琶とお琴の設計図も持っていらっしゃった。お琴の両端の蓋にあたる「龍舌」も白檀で作るモノだという。琵琶の弦を固定する根本(右手が当たる場所=掌手)を白檀で作りたいと云う。
崇高な高尚なお話をたくさん聞くことが出来た。普段の生活では聞くことが出来ないお話をたくさん聞くことが出来た。
長さ1.8mの白檀(細い方)をノコギリを使ってカットした。事務所に白檀の香りが広がる。それなりの対価で購入して戴いた。
多分、このような人は1000万人の中の一人であるかと思う。でも、その1000万人の中の一人に対して情報を発信できたことが大変嬉しい。もし、インターネットがなかったらこんなコトは出来なかった。