今月、農地法の改正案が参議院で可決されました。施行は今年12月からでしょうか。。
農地法については、それほど詳しくありませんが、どんな法律でもその目的を改正することは法にとっては一大事。何てたってその法律の存在意義が変更されるんですから。
今回の改正で、「農地は耕作者自らが所有することを最も適当とする」という耕作者主義(70年改正までは自作農主義・・・説明略)から、
「農地の効率的な利用を促進する」考え方に改めるとともに、農地が地域における貴重な資源であること、地域との調和に配慮した権利の取得を促進すること等を明確化する・・・ようです。
簡単にいえば、
農地を農業を営む土地として利用するものに権利(所有・賃借)を取得させる・・・させやすくするということです。個人的には、「地域との調和に配慮した」という部分が農水省らしい感じがするのですが・・・・。
この改正農地法の審議のなかで石破大臣は「企業も担い手に該当する」と発言されているように、この農地関連法の改正によって企業の参入を促したいようです。
また、農地の集積による大規模経営を促進し、やる気のある生産者に農地が集中しやすくするという狙いもあるのでしょう。
企業参入の賛否についてはここでは触れませんが、企業が参入したり大規模経営を担い手として想定するのであれば、同時進行で進めなければならないことがあると考えます。
それは、労働法関連の整備です。
企業や大規模経営は、従来からの家族経営とはまったく違います。農業を(賃金を得るための)仕事として就職(就農ではなく・・・)される方が増えてくることは確実です。その方をつなぎとめておくだけの法整備が必要です。
現在の労働基準法は労働条件の最低基準を規定していますが、農業においては適用除外項目が多々あります。これをこのままにしておいていいのでしょうか。
現実に、従業員さんに気持ちよく働いてもらうために、労働条件を法定以上設定し、また職場全体でモチベーションも高めるような労務管理をされている農業法人も多々あるでしょう。そういう職場では皆さんやる気に満ち溢れ、笑顔で農作業されておられます。
人材確保のために他産業並みの労働条件を確保する・・・ということを考えれば、わざわざ法整備する必要はありません。
でも、ボラバイトという働き方もある現状を考えると全が果たしてそうなるのかと勘ぐってしまいます。
そもそも「農業だから」ということで労働条件が悪くなるようであれば人材の定着はありえないでしょう。
人を雇う余裕なんてない・・・という言葉もよく耳にします。季節によって繁閑差が激しい農業が、正社員として雇用すれば年間を通じて一定の仕事量の確保が必要になります。仕事量に対して労働者が多すぎると人件費がオーバーしてしまいます。
人を雇う前段階で、どれくらいの労働量が必要で、それにはどれくらいの人件費がかかり、どのような形で雇用することが適切かということも想定しなければなりません。
これから労働者が増える(施策として増やそうとしている)産業において、労働条件の最低基準である労働基準法の一部が適用除外になっている・・・これは如何なものか。。労働基準法だけでありません。労災も。
農業は特殊な業種・・・であることは百も承知。適用除外のままにするのであれば、こういう規定がこういう理由で適用除外になっているということを周知する必要があると考えますが。
前回書いた「農の雇用事業・・・その意義」にどこか通ずるところがあると思います。
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