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2009/10/20

よろしい、ならばミステリだ!  読書・漫画

タイトル:『耳すます部屋』
著者:折原一
出版:講談社
年月:2003.2

こんにちは。
私(夏津)の投稿としては、読んだ本を取り上げるのは初めてです。
初めてご紹介させていただく本、非常に悩みました。
散々悩みましたが、やはり私の読書の原点はミステリにあります。



諸君、私はミステリーが好きだ。
諸君私は、ミステリーが好きだ。
諸君、私はミステリーが大好きだ。

本格物が好きだ 犯罪物が好きだ
叙述物が好きだ メタ物が好きだ
密室物が好きだ 孤島物が好きだ
歴史物が好きだ 時刻表が好きだ
新本格が好きだ

ハヤカワで 東京創元で 講談社で
新潮で 桃幻社で ハルキ事務所で
徳間で 幻冬舎で 文春で
角川で

この地上に存在するありとあらゆる出版社のミステリーが大好きだ
(以上、ネット上からのコピペ)



というわけです。
そこでさらに、手に取りやすいであろう短編集から選ぶことにしました。
なにがいいかなあと、本棚をがさごそしていたら、ありました。
これです。
折原一の『耳すます部屋』です。






ミステリ論はよく展開されます。
私自身は、気にせず読むたちなのですが、唯一ミステリとして守ってほしいことはひとつ。
それは徹底的に読者に対しフェアであることです。
アンフェアなものでも面白い作品はたくさんありますが、やはりフェアであればあるほど、読了後の爽快感はたまりません。

では、この『耳すます部屋』はどうか。
これが、見事にフェアプレイ。

まずタイトルにもなっている『耳すます部屋』。
読み始めたときは、「コレって実際にあったO事件じゃない?」(諸事情により、事件名は伏せさせていただきます)とか「面白いけれど、ミステリっていうよりサスペンスに近いかも」などと、バカなことを思っていました。

『耳すます部屋』自体は凄く簡単なストーリー。
ワケがあり、奥様仲間である片桐八重子の子・ゆかりを預かることになった宮田久恵。
ゆかりと久恵の娘・麻衣は同級生でもあることから、快く了承するものの、手癖が悪く、態度が横柄になっていくゆかりに、久恵は苛立ちを覚えていた。
ある日、大切にしていた指輪がなくなり……というもの。


これ、見事にまんまと騙されました。
タイトルの『耳すます部屋』の真の恐怖。
そしてもうひとつ、「そうきたか!」という悔しさ。
折原一が「叙述ミステリ」として名をはせている意味がわかりました。
最後の一文まで面白い。脱帽です。
下手にするとネタバレになってしまいますので、読んでください。

この短編集、面白い作品が多いです。

被害者の目撃証言が異常な混乱を示す『五重像』
誘拐されたわが子が死体で見つかる『真夏の誘拐者』
幼少の頃におきた連続幼女殺害事件と変質者のトラウマを書いた『Mの犯罪』
この三つが、特に面白かった。
全部、元ネタの事件はありますが、読んで確かめてください。

内容が内容だけに、詳しくかけないことが歯がゆいです。
ただ、一読の価値はありだと思います。



中途半端な内容になってしまったので、冒頭のコピペの続き。


読者への挑戦状が好きだ。
「繰り返すが、情報はすべて与えられている」と言い放たれた時など心が躍る

無能な主人公が真犯人に罪を擦り付けられるのが好きだ
死にそうなほど懸命に否定しようとしている様など胸がすくような気持ちだった

博識ものの主人公が延々と薀蓄を述べる好きだ
たとえ事件の解決に関係しなくとも「どむどるふの『死仮死および早期の埋葬』によると」などと
正しいのかどうかも判断できない洋書の名前を何度も何度も連呼している様など感動すら覚える

(長くなってきたので、中略。全文はどこかで探してね)

諸君。私はミステリーを、天国の様なミステリーを待ち望んでいる。

諸君。私に付き従う戦友諸君。
君達は一体何を望んでいる?
更なるミステリーを望むか?
情け容赦のない謎を望むか?
叙述の限りを尽くし、現実世界の常識を打ち倒す嵐のような探偵を望むか?

ミステリー! ミステリー! ミステリー!

よろしい、ならばミステリーだ
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2011/6/19  19:12

投稿者:カリメン2号

はじめまして、夏津さん。
カリメン2号です。

自分もミステリーが好きで、よく読んでいました。(最近は全然、読んでいないのです…。)
『耳すます部屋』も読みましたが、あの小説は折原一の小説の中でも、完成度が最も高いものの一つだと思います。

http://halcyonday830.blog115.fc2.com/

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