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2010/11/23

タカハシの非毒非薬  エッセイ


 時々大学では、「今日、自分は三時間しか寝ていないんだ」とか「今朝の四時までレポートを書いていたんだ」というような、睡眠時間を削って作業しているという、悲鳴にも自慢にも諦めにも似た報告を、誰ともなく聞くことがある。僕はそういう会話にはあまり入って行けないのだけれど、いつも「みんな凄いよなあ」と関心しながら聞いている。
 というのも僕は作業ノルマと睡眠欲が同じ天秤の上で釣り合っているとき、迷わず睡眠を取ってしまう人間なのだ。しかも一度眠ると八時間は目が覚めないので、それで怒られたり、泣きを見たことも本当に沢山ある。そのたびに自分の睡眠リズムなり、時間なりを変えようと試みるのだけれど、一度も成功したことは無い。二十年にわたって体に染み付いたサイクルというのはなかなか変わらない。或いは僕の意思が弱いのかもしれない。心のどこかから「そうまでして大切な睡眠時間を削る必要は無いんじゃないかい?」という囁きが聞こえてくるのも事実だ。まあ、やっぱり僕は愚かなんだろう。そして同じ過ちを何度も繰り返すのだ。
 人の話を聞く限り、どうやら大学生の睡眠時間は長くても五時間。そんな学生達を前に「僕は八時間。たまに十時間くらい寝るよ」とはちょっと言えない。別に悪いことでは無いのだけれど、なんだか申し訳ない気がする。そんなわけで僕は睡眠時間の話に入っていけない。

 人間の三大欲求、誰が考えたのかは知らないけれど、食欲、性欲と並べて睡眠欲を入れたのは、本当に見事だと思う。
 元々、エネルギーの余計な流出を防ぐ、文字通りのスリープモードでしかなかった睡眠は、いつしか欲求そのものにすり替わった。ということは僕は欲望に忠実な奴隷の一匹というわけだ。でもなあ。だからといって、どうしろっていうんだ。
 睡眠時間が三時間という世界の人々は、きっと強固な意志と、長い時間と、それかそうせざるを得ない環境に適応するために、欲望の鎖を引き千切り、眠りと言う強大な敵を征服するに至った勇士たちだ。
 村人Dみたいな僕にとっては、尊敬するというか畏怖さえ感じる。同じ人間じゃないみたいだ。もう違う世界の人種としか思えない。実際、僕はそう考えている。彼らと僕とでは持っている時計が違うのだ。
 試しに、一度くらい時計を交換してみたい。きっと、僕には時間が有り余って、普段出来ないようなことが沢山出来るだろう。それは凄く魅力的だ。彼らにとっても普段の倍以上の睡眠は、いい休息になるんじゃないだろうか。
 まあ、お互い長続きはしないんだろうけれど。


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2010/11/25  18:15

投稿者:唯華

初めまして
私も6時間は寝ないとすっきりしないので、眠かったら睡眠のほうを優先しちゃいます。深夜までレポートに取り組んだ後、それをやってしまい、次の日の授業に出れなかったことも……。今ではいい思い出です。

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