ギャラリー間でシザ展が始まる。
ポルトガルの建築家、アルヴァロ・シザ。一見わかりづらい作風かもしれないが、大変、奥深いものを感じるから僕は好きだ。何度も読み返しができる建築はやはり名作だと思う。モダニズムであってもその地域における独自のテクストがあるはずで、それが彼の作品には濃密にしみこんでいる。3〜4年前、大阪大学の恩師から、いっしょにシザを見に行こうと誘われたが、いろいろ忙しくておともできなかった。そのときシザに直接会って、フランス語で話されたとのこと。英語でなくフランス語であったから会うことができたとも言っておられた。作品の根源となる記憶についてより親密な話をしてくれたとのことだ。たいへん惜しいことをしたと今は思っている。

0