穏やかな一日だったので、南向きの林縁部に出かけてみた。
日差しが暖かくなってきていて、春を思わせる陽気な昨今。
やはり、少しずつだがアリの活動が見られるようになってきた。
林縁部にある石の周辺を注意深く観察していると
クロヤマアリ、トビイロケアリ、トビイロシワアリが活動し始めていた。
石を裏返したり、朽木を崩してみたりすると
クロオオアリ、ヨツボシオオアリ、ハヤシクロヤマアリ、クロヤマアリ
トビイロケアリ、オオウロコアリ、トビイロシワアリを見つけることができた。
その中のオオウロコアリ(Strumigenys solifontis)を写真に撮ってみました。

前伸腹節刺の下の薄板の外縁は刺のすぐ下で狭くへこんでいるのが
オオウロコアリの特徴である。

これはウロコアリの写真だが、上の写真と比較すればよくわかると思う。
ウロコアリに比べて頭部が長く、体長も一回り大きい。
多雌で営巣し、1コロニーに2桁の女王がいる。
そんな中、おかしな個体がいることに気がついた。
下の写真、矢印の個体がそれだ。

複数の女王と偽メスと思われる個体(矢印)が写っている。

矢印の個体を拡大してみたのがこれだ。
単眼は消失しているが脱翅痕がある。
実体顕微鏡だと、もっとハッキリみることができる。

女王の単眼は黒く縁取りがされているが
偽メスらしき個体には単眼がなく、体長も女王に比べて幾分か小さい。
実体顕微鏡で観察しながら、爪楊枝でつついていたときの事。
特徴ある大アゴを開いたと思ったら・・・
大アゴを「パチン!」という感じで閉じて、後ろにジャンプしたのだ。
これにはいささかビックリです!
アゴを閉じる力を利用し、床を蹴る(叩く)ようにジャンプしたのです。
アギトアリはこのようにジャンプすることが知られていますが
ウロコアリも同じようにジャンプするんですね。
面白いので、何度もジャンプさせて遊んでしまいました。
飛距離は約2.5cmでしたよ。

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