今日から林縁部で見かけたアリを紹介します。
まずはケブカツヤオオアリ(Camponotus nipponensis)です。
ヨツボシオオアリと同じクサオオアリ亜属(Myrmentoma)に属し
オオアリの中では小型な種です。
朽木や枯れた竹などに営巣します。

林道脇の剥き出しになっている木の根に巣口がありました(青丸)
とても小さな巣口ですから、真剣に探さないと見落としてしまいます。

写真中央やや下に、巣口から顔を出しているワーカーがいます。

巣を拡張しているようで、朽木カスを運び出しています。

ワーカーの体長は4〜7mmで、連続した多型をしているが
大型ワーカーは前胸部が褐色になる。
少し離れたところから見ると、ウメマツオオアリのようにも見えるが
頭部から胸部背面は名前の通り毛深いのですぐわかる。
比較的まれな種らしいが、こちらでは意外とポピュラーなアリだ。
竹林に営巣している場合は、ミカドオオアリと同じようにサテライトをつくることが多いので、女王が見つかりにくい。
コロニーはあまり大きくならず、W500程度で羽蟻が誕生している。

女王の体長は10mmほどで、ヨツボシオオアリ女王と同じサイズだが
腹部は黒に黄色の縞模様で、独特の色合いがある。

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