愛読しているコタルボさんのメルマガ”ほぼ日刊オフス新聞”でずいぶん前に紹介されていた「自分にとってのこの10曲」という企画にずっと興味があって、自分にとってはどうだろうと思っていました。ポイントは、自分を形作った曲、それを嘘偽りなく、ということだと思います。当然、格好いい話ばかりにはならないだろうというところが面白いと思いました。
今でも続く洋楽病(笑)。邦洋問わず、ロックか否かも問わず、自分の原体験にひっかかるものを10曲。思い出してみました。このうち、8曲は音源を何らかの形で購入しています。では。
1.「エクソシストのテーマ」サントラ
2.「ペッパー警部」 ピンクレディ
3.「心の旅」 チューリップ
4.「夢の中へ」 井上陽水
5.「レット・イット・ビー」 ビートルズ
6.「シー・ラヴズ・ユー」 ビートルズ
7.「2−4−6−8 モーターウェイ」 トム・ロビンソン・バンド
8.「ホワイト・ライオット」 ザ・クラッシュ
9.「ニュー・ローズ」 ザ・ダムド
10.「エヴァー・フォーリン・イン・ラヴ」 バズコックス
エクソシストの曲はシングルで友だちが買ったんですよね。それなのに、僕らそれが怖くて聞けない。映画も観ていない。それなのに、もう淀川さんじゃないけど「怖い、怖い、怖いですね〜」の世界に突入。レコードの音楽に怖いものがあるぞーという原体験かな(笑)。
ピンクレディはそりゃ、子どもココロに衝撃でしたよ(爆)。説明はいらないでしょう。その後はもう男の子にとっちゃ出す曲、出す曲、ビートルズ並み、とかって(笑)。いや、あの二人組の登場はある種の世代的には暗黙の了解があるハズw。
何度も書いたとおり、洋楽体験は小学校の校内放送で聞いたビートルズの「レット・イット・ビー」。ビートルズのいわゆる中期までのベスト、「赤盤」は衝撃の連続でしたが、聞いたことがあって、何度も聞きたくて仕方なかった「プリーズ・プリーズ・プリーズ・ミー」でコレダー!と思い、「シー・ラヴズ・ユー」を聞いて、どっか〜ん!。
もうビートルズはこの世の王様!。年を多少とると「抱きしめたい」かな、というのがあるが。。。う〜ん名曲ぞろいの中難しいけれど、イントロからの勢い、ノリ、初めて聞く人間への持って行き方といい、完璧ではないか。今でもそう思います。ギリギリ「抱きしめたい」の方が通向けかも?と。本当に微妙ですけれどね。
チューリップはビートルズ的なメロディやコーラスを上手く活用していましたね。名曲です、「心の旅」は。これはシングルにて購入。初めて買ったレコードかもしれない。もう1曲、「ラヴリーラブリー♪」ってコーラスの曲も良くて。曲名は忘れたな。
で、オリジン・UKパンク。やっぱりFMなんですね。トムロビンソンを聞いてリアルタイムのUKロックにはまり、そして確か1978年の秋か暮れに大貫憲章さんと岡田英明さんという人が対談形式でパンク紹介番組をやったんです。まずはパンクの源流ということで、僕はそのとき初めてザ・フーの「マイ・ジェネレーション」と、ストゥージズの「ノー・ファン」を聞きました。
まずはUSパンクということでパティ・スミスやテレビジョンを主に岡田さんが詳しいラインで紹介し、何といっても”UKロックの大貫さん”がロンドン・パンクを紹介するというものでしたが、ここでまたとんでもない衝撃を受けました。何しろ、まずはピストルズの「アナーキー〜」そしてクラッシュの「ホワイト・ライオット」、ダムドの「ニュー・ローズ」の三連発ですから。まだ彼らも日本で紹介されてまもない段階。
なんて乱暴な音楽だろう、怒りに満ちているだろう、リアルだろう、早くて潔いのだろう、「曲」と言うものをちぎって投げるみたいだ。こんな音楽へのアプローチがあるんだ〜と完全にノックアウトされました。全く新しくて求めているものがそこに見つけた、というか。。。そこから今に至る原体験の大きなひとつです。
最後は初期に買ったパンクカテゴライズがやや微妙な、マンチェスターの最も早発のグループ、バズコックス。僕は2枚目のアルバムを買ったんですけど、この曲には当時撃ち抜かれましたね。何かこのアルバムは汗ばむような季節の思い出があるんです。夏に買った記憶はないんですけどね。。。怒れるパンクではなくて、どこか思春期を感じるパンクなんです。甘酸っぱさとニヒルな感じが交じり合っているような。とにかく、初期3枚のアルバムで解散した彼らのシングル曲はどれも名曲揃いで、しかもそのどの曲も複雑なコード進行が無いというのが凄いです。(笑)
じゃ、バスコックスの映像をここに紹介。「エヴァー・フォーリン・イン・ラヴ」。
PS. 実は僕の本当の音楽快感原体験は「軍歌」なんです。親父の持ってたレコードで良く聴いた。特に行進曲が勇ましくて好きでした。泣きの入るような行進曲。クラッシュとかのファーストアルバムにイカレタのも、この原体験の原体験が無きにしもあらず、の気もね。何となくするんですよ。