菜の花と水田の組み合わせは何とも言えない雰囲気をかもし出します。小湊鉄道の中で桜の開花時期よりも好きな季節です。 11,04,20 小湊鉄道里見−高滝 12レ Canon EOS7D
最近、悩みがあります。それはかなり疲労困憊を感じているにもかかわらず、体をゆっくり休ます事が出来ません…と言うのも休みの度に天気が良く、体は疲れていても、出撃せざるおえないのです。
もともと今月は3回の磐越西線の撮影で体力的にも、経済的にもかなりハードになってしまった。だから17日の日曜日はゆっくり家で昼から熱い風呂に入って、出てきたら冷えたビールをくらって、あとはウダウダしていれば体は休まるし、金も使わないしと思っていたら、午後から久留里線で国鉄色キハキハ30が動くと言う情報に、居ても立っていられず出撃してしまいました。この時点でかなり疲れているなぁ〜と言う意識はありましたが次の休み(20日)は曇り予報で゛今日は鉄ちゃんに出掛けたので、水曜日は足もパンパン(陽の出・夕陽に向かって拝む掛け声ではなくて!)なので休養で一日寝ていよう!゛なんて思っていたら、なんと休みの前日(19日)の朝になって明日(20日)の水曜日は゛晴れ!゛なんて予報に変わってしまいました(本来なら天気予報が変わって気合いが入りました…ってなるはずなですが)。
晴れるとなれば大人しくしていられない撮り鉄の性があります。ちょうど20日はいすみ鉄道のキハ52の公開試運転があります。また午後からは久留里線で国鉄色キハ30の2連も予定されています。休養日のつもりが晴れたら晴れたで忙しい一日になりそうです。
↑↓自宅から小一時間の距離で国鉄色のキハ52に出逢える事自体、信じられない思いです。長生きはしてみるものです…笑。
大多喜駅の雰囲気は国鉄木原線時代そのものです。完全に我が国鉄時代にタイムスリップしてしまった様です。ついでに車両の入換方式も国鉄式でした。 11,04,20 いすみ鉄道大多喜 臨試90D Canon EOS7D
なわけで天気予報を信じて20日の朝は4時起床で、陽の出直後の小湊鉄道へ向かいます。まだ少しは菜の花が残っていて、さらに田圃には水が張って素晴らしいロケーションを提供してくれます。この時期、水田の鏡の様に映る事が肝心で、そのために風の弱い(無風が最高の条件になります)早朝に到着し撮影する必要があります。ただ、太陽が登りはじめた直後の撮影だけに影の出ない場所が限られて、その選定にギリギリまで悩み、慌ただしい撮影になってしまいます。
20日は太陽が登っても風が出る事なく、ほぼ納得いく条件で撮影が出来ました。8時過ぎまで小湊鉄道を撮影し、次はいすみ鉄道へ向かいます。いすみ鉄道では昨秋にJR西日本から購入したキハ52の公開試運転が20日にあるといすみ鉄道社長のブログで告知されていた。これまでに何回か試運転は行われている様ですが、私にとっては初見参となります。高滝から大多喜へと向かいました。
今だから言えますが、いすみ鉄道でキハ52を購入したと言うニュースを聞いた時には本当に走るの?計画倒れになり静態保存になちゃうのでは?と半信半疑でした。しかし関係者のご尽力で試運転まで漕ぎ着けた様子を社長のブログで知り、近い将来撮影する機会がありそうでしたので、まずはサポーター会員になり応援する事にしました。
高滝から大多喜へ抜ける国道は険しい下り一方の峠があるのにビックリ!!千葉県を走ってこんな険しい峠道があるとは!って言う感じでした。
大多喜の市街地を抜けていすみ鉄道の車両基地のある大多喜駅に着くとキハ52は庫の中でエンジンを回して待機中でした。とりあえず今日、動く事は間違いない様でひと安心です。駅周辺に多少鉄ちゃんもいましたが、殺気立つ様子もなくみなさんのんびり撮影しているようでした。ただ撮影中に私が立っていたポジションへ割り込んできた若者がいたので、軽く゛喝゛を入れてやりました。私も訳のわからないオヤジにはなっていないつもりですが、自分が確保していたポジションへ割り込んで来れば気分を害します。まぁ゛失礼します!゛と言ってくれれば(最低限、会釈くらいすれば)許しちゃうのですが、若者が黙って入って来たので大人げないかもしれませんが憮然と小言を言わせてもらいました。
出庫の時間が9時過ぎでしたので太陽の位置も高く、けして撮影条件が良いとは言い切れないので大多喜駅で発車を撮影したあとは追っかけもせずキハ52の運転開始資金の一助となればと駅構内の売店でキハ52のグッズを購入しました。
↑↓駅舎に入ると右側に「黄色い列車」という一見売店に見える、お布施受付場所があります。店内にはそれはありがたい、ありがたいお守りが沢山並べられています。 11,04,20 FUJIFILM FinePix AX250
グッツ購入後、キハ52を追うように大原までロケハンをしてきましたが、沿線は平坦線でありながらいくつか小さな峠もあり、撮影場所はいろいろありそうで今後が楽しみです。
しかし、沿線を見て感じた事はこの線にキハ52を走らせて果たして一般の人がどれだけ魅力を感じていすみ鉄道に来てくれるかは、かなり疑問に思えてきました。大井川鉄道の旧客ならまだしも、キハ52の価値をどこまで一般の人が理解してくれだろうか?旅の途中もおしゃべりに夢中のオバちゃん達は山の手線のE231系とキハ52区別がつくだろうか?心配になってしまいます。さらに沿線には大多喜城くらいしか観光地がありません。キハ52運転を後押しする起爆剤が何かないと長続き出来ない気がします。具体的には今流行りのB級グルメの開拓や大多喜の街にいくつかある酒蔵を渡り歩いて利酒散策ツアー等を開拓しないと、先行きは明るくないと思われます。まぁ、手っ取り早いのがB級グルメではないでしょうか?私はけして旨いとは思いませんが富士宮焼そばを食べにわざわさ大阪あたりからやって来る観光客を間近で見ていると、B級グルメの絶大な集客力には驚いてしまいます。B級グルメの開拓とそのB級グルメの集客力とキハ52の運転をリンクさせると言うのはなかなか現実味もあり妙案かな?などと考えてしまいました…笑。また、率先して鉄ちゃん相手のチャーター運転にも応じるのも重要な収入確保となると思います。5月の澄んだ朝の時間帯に一番列車前のチャーターなど企画すれば飛び付く鉄ちゃんは多いはずです。
私も僅かながらお布施をしてきました。そしてキハ52125と書かれた御札やありがたいマグネットのお守りをいただいてきました。 11,04,20 FUJIFILM FinePix AX250
大原までロケハンをして大多喜に戻ってきたら、ちょうど昼になったので大多喜市街地にあった「すき家」に入って牛丼を食べました。久留里線も小湊鉄道も中間駅は大きな街はなく、ファーストフードと言えば上総牛久のマクドナルドくらいです。それに比べていすみ鉄道は中間駅の大多喜には大きなショッピング店やファーストフードがいくつもあり思わず゛大多喜って都会!゛と思ってしまいました…笑
午後は小湊鉄道でひと山(1往復)撮影をしてから久留里線へ転戦と思っていたら西から黒い雲がやって来ました。最近、小湊鉄道の撮影していると午後から雲が出て来ると言うこのケースが多くあります。雲の動きからみて期待出来ないので、小湊鉄道の撮影地を離れて久留里線沿線に向かいました。途中、久留里の街で現金特価のガソリンスタンドな入りましたが、ガソリンスタンドでカードではなく現金で支払ったのは何年ぶりでしょうか…恥ずかしながらちょっとドキドキしてしまいました。
今日の最後は国鉄色キハ30の2連を撮影するはずなのですが、時間を追う毎に雲の厚みが増して行きます。なんだかなぁ…と気持ちが落ち込んでいると、それを察してからか?心優しい美抑解様や湘南チサ區様から゛晴れてます?゛なんて(晴れていないか心配な)メールをもらいました。
平山駅あたりで2時間以上昼寝をして、やっとお目当ての939Dの時刻になりましたが、相変わらず雲があり、晴れカットはほぼ絶望的でした。さらに風もあり手前の水田も波が立って最悪です。まぁ〜とカメラだけはとセットして列車を待ちます。時刻になり平山駅を定時に出た国鉄色キハ30の2連になんと車両の部分だけ太陽が当たりだしました。良く、列車が来た時だけ曇るとか、列車が通過した後に快晴になるとかはたくさんありますが客は稀で、光線は弱いものの雲りベースの天気を覚悟していただけに、なんとも得をした気分になれました。
帰りはアクアラインを抜けて湾岸線に入ると東名高速横浜町田インターの工事渋滞がなんと保土ヶ谷バイパスまで伸び、さらに湾岸線まで渋滞を引き起こしている渋滞表示がされていました。まぁ、最近は混んでいようが、いまいが磯子経由で帰宅していますのでほとんど影響なく19時少し前に自宅に到着する事が出来ました。
曇り空の中で、半ば諦めながらも一応カメラをセットしておいたところ、なんと列車の時刻になると車両のところだけ(自分の立ち位置は曇っています。)の所だけ陽射しが当ってくれました。列車だけ雲り中と言う事は良くありますが、逆は非常にレアなケースです。 11,04,20 平山 939D Canon EOS7D
福臨鉄様曰く今の千葉県界隈を「房総トライアングルゾーン」と称されています。かつての房総気動車王国を彷彿させるほど被写体に事欠かない事情を良く表現さるている言葉です。その「房総トライアングルゾーン」を堪能した一日でした。