現在はDE10を種車とした動車が入換に従事していますが、大阪貨物ターミナル発足当時はDD13種車の入換動車が活躍していました。なんの資料がなく種車が何号機かは不明ですが初期型の前哨灯が白熱灯1灯タイプをシールドビーム1灯に改造するのは鷹取工場の得意技ですの関西圏で活躍しその後地方ローカル線の貨物列車廃止で余剰となったDE10の転入で廃車になった機関車を譲り受けたと察しられます。 86,07,28 大阪(貨)入換機 オリンパスOM1 TRI−X スキャナー : Nikon COOLSCAN WED
30年前の07月は極めてレアな機関車を撮影しています。ひとつが82年に開業した大阪貨物ターミナルで入換動車として活躍していた元DD13です。今はまるで新幹線用機関車みないにブルーにまとったDE10タイプの機関車が入換動車として活躍している様ですが大阪貨物ターミナル発足当初はやはりブルー系の塗装のDD13が入換動車として配置されていました。ただ今でこそ大阪貨物ターミナルは鉄道貨物の拠点として栄華を極めていますが、当時は大阪の貨物輸送の拠点は梅田貨物駅や竜華操車場でした。そのため入換動車が動く事は一日数回あったかどうかで、私がこの機関車を見るのはいつも庫の前に停車している姿でした。
一方、どぶ川みたいな川(実はこの川で誘拐・拉致されたグリコの社長が怪人20面相から解放されました)をひとつ隔てた新幹線大阪第一運転所(鳥飼車両基地)に隣接する保線所にはシールドビーム2灯の後期型DD13改造した912ー16号機の姿をが見る事が出来ました。在来線DD13から新幹線用に改軌された912型は東海道新幹線用に最終的に16両が改造の上、各保線所に配置されました。そのうち1号機鴨宮保線所に配置され私もその保守に数年間携わる事となりましたが鳥飼の保線基地に配置されいた16号機は私が携わった1号機と異なり後期型からの改造で趣が異なるシールドビーム2灯のみのかなり原型に近いタイプでした(ちなみに1号機は白熱1灯に増設された小型シールドビーム2灯のスタイル)。912−1号機がDD1342号機からの改造に対して912−16号機の原番はDD13183号機という事でありますが確証は得られていません。なお912−13号機以降は種車が通称後期型のシールドビーム2灯タイプでそのうち912−16号機の種車にあたるDD13183号機は片運転台が基本のDD13の中でも運転台が前後両側にあったと言います。この頃はDD13の本線仕業も各地で存在したために本線走行を前提とした運転台の試作、また本線仕業をメインとした後継形式開発を見込んで試作的要素をとりこんだ機関車であったようですが、改軌されるまえに標準タイプの運転台に戻されたという記録を見たことがあります。
912型の特徴は0系電車の救援と言う使命をもっていたため自連以外に頑丈なアームを降ろすと密連での連結が出来るようになっています。降ろす際は備え付けの滑車で降ろすのですが、数人で降ろしても結構な重さだった記憶があります。この密連は取付が鋼鉄→鉄腕→アトムと呼ばれていました。 86,07,28 鳥飼保線基地 No2 912−16 オリンパスOM1 TRI−X スキャナー : Nikon COOLSCAN WED