「「髪を切る事について語った日記がここまで根暗なものになるのか!」」
R&R
僕は髪を伸ばしたがる節があります。単に長髪が好きなのもありますがそれとは別のもっと怪奇じみた強い念に後押しされている気がするのです。そして一年に一度それをバサリと落とします。ちきしょう!
髪を切るというだけの行為に深い冷たい陰気な意味が込められていると僕は思うのです。
日本の企業戦士はスーツに四角い鞄に革靴。そして短髪。僕も人並みに就活経験があってその時期いままで味わった事の無い恥ずかしさ悔しさと自己崩壊を感じずにはいられませんでした。何たってアイデンティティは無視ですから。
僕はちゃんとした人間に見られる事を嫌います。いや正確には基本不真面目な奴だがふとした時に真面目な顔がキラリと輝くどーしよーもない奴くらいに思われていたいのだ。スーツを着る事で少なからず真面目が際立ってしまい僕は真面目の皮を被ったどーしよーもない奴に思われるのだが、不真面目な格好をした奴が正真正銘不真面目で誰が文句を言うだろうか!いや誰もいまい!自分が不真面目だからゆえ、ちゃんとしていると他人に思われる事が真面目を気取る自分を演じざるを得ないパラドックスに陥るのだ!
真面目が駄目な訳ではない。僕は自分が不真面目である事に誇りを持っていて糞野郎だと思っているけどこれは何もへり下っている訳でも卑屈になっている訳でも無い。不真面目な自分が好きなのだ。
僕が長髪にしたがるのは何とも知れない大きな力に反発しているのだと気がついた。その力とは社会だ!というより社会人はこうあるべきという概念だ!結局その概念が自分の中にあるからこそ髪があーだこーだこだわる訳で1番社会に流されているのは自分な事に腹が立つのでした。

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