2014/1/31

作品解説  
■監督のことば:
私にとってこの映画を撮ることは、記憶を創造し、
そして保存するうえでの意識的な試みだった。
パレスティナ人、特に故郷を追われたパレスティナ人は、
ひとつの民族としてのアイデンティティと集合的記憶が、
つねに攻撃に晒されている。
そのため、ただ記録を残すという行為でさえ、
我々の存在を消さないための戦いの一部となる。
我々にとって、忘れることはすなわち存在するのをやめることだ。
記憶は、たとえ日常生活のささいな記憶であっても、
我々が存在する唯一の証拠である。
記憶する、また記録するという義務を、私は祖父から、
そしてとりわけ父から受け継いだと感じている。
父はまるで取り憑かれたように、
家族の日常のすべての瞬間を映像に残していた。
父の情熱が私に感染し、
そして私は今ここで、父の残した映像をもとに、
パレスティナ人として存在すること、それ自体を描き出す。
単に紛争と苦しみについての記録であるのではなく、
より人間的な物語だ。
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■マハディ・フレフェル監督:
パレスティナにルーツを持つデンマーク人の映画作家。
ドバイで生まれ、
レバノンのアイン・エル・ヘルワ難民キャンプで育ち、
その後デンマークのエルシノア(ヘルシンゲル)郊外に移住。
ビデオマニアだった父親の影響で幼い頃から映画作りを始める。
イギリスの国立映画テレビ学校(NFTS)で学び、
映画監督のウダヤン・プラサッド、
イアン・セラー、スティーヴン・フリアーズに師事。
1年生のときに監督した『Arafat & I』は
多くの国際映画祭で上映され、
ルーマニア、イタリア、チェコで賞を獲得。
2010年にはアイルランド人プロデューサーの
パトリック・キャンベルと共同で、
ナクバ・フィルムワークスをロンドンで設立。
自伝的長編映画『我々のものではない世界』は
ここからリリースされた。
本作の初上映は2012年のトロント国際映画祭で、
批評家から高い評価を受ける。
現在は各地の映画祭で上映され、
ブリュッセル、クラクフ、レイキャビク、アブダビで受賞。
2013年のベルリン国際映画祭では平和映画賞を獲得。
現在はパリにあるシネフォンダシヨンのレジデンス
(カンヌ映画祭が提供する若手映画作家への支援プログラム)で
次作を準備中。
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