2008/2/21

境涯と境界の狭間にて  
本当に御書を拝そうと思うのであれば、まずは境涯を磨かなくてはなりません。境涯が低ければ、たとえ御書の御文を全て暗記してしまうほど読破したところで、所詮は指の爪先ほどもこの法門に触ることなど出来ません。磨くべきは境涯だということだと思います。そのためには、とにかくこの仏法を現実の社会のなかで行じていくしかないと思いますよ。

七海氏より、ご覧のコメントを頂戴した。

この前提として、文永十二年の曾谷入道殿御返事が引かれおり、それがまた印象的だった。御文は挙げないが、引用部分以外にも、方便品の長行だとか、霊山浄土であるとか、六波羅蜜経のことなど、短い御書にもかかわらず、いろいろなことが出てくる。

さて、七海氏のコメントであるが、おっしゃる意味はよくわかる。
自分の拙い経験を書けば、若い頃にある小説を読んでいてそれほど感ずるものがなかった、同じ小説を十年くらいしてから読み返してみた、涙がボロボロこぼれるほどに感動した、ということがあった。もっとも、逆に子供の頃は面白かったけど、大人になってから読み返してみるとぜんぜん詰まらない場合もあるのだが、ともかく七海氏のおっしゃる意味はこれに近いだろうと思う。
おそらくこれは、単なる読解力の問題ではないのだろう。文法に長けているとか、語彙が豊富であるとか、そういうこととは別に、人生経験みたいなものが総合力として大きな影響を持つのだと思う。

ただし、それ以前に初歩的な問題もないわけではないと思う。
例えば、わたくしなどはまったく英語が読めない。英語だけではなく、外国語は一つも読めないのだ。ゆえに洋書は翻訳されていなければ、読むことができない。同様の意味で、やはり御書にしても基本的な古文法であるとか、その用語の難解さなどがあって、けっこうとっつき難いものがある。ゆえに、ハナっから諦めてしまっている人も、少なくないのではないかと思う。

拙ブログを閲覧しているほどの人は、けっこう関心の高い人たちなのだろう。いや、何も拙ブログの情報がすぐれているという意味ではなく、わたくしが顕正会員であることや、毎日更新されることなどから、いちおうチェックしておいて損はないくらいに思っているに違いない。
わたくしはそういう人たちに聞いてみたいことがある。例えば、休日である。まったく予定がない。ヒマである。さて、何をするか?
大抵の人は何かしらの趣味を持っているだろうから、それをするに違いない。しかし、それが例えば屋外のスポーツだったりして、悪天候のためにできない場合もあるだろう。その時は何をするのか?
おそらくは第二、第三の趣味があって、それをするに違いない。

さらに聞いてみたい。では、御書の拝読はどうするのか、である。

御書の拝読は別格というか、別に時間を設けて必ず一日に一回は拝読している・・・そういう人がいれば尊敬に値する。けれども、組織に付いている人は、案外に自分から進んで読まないのではないか。わたくし自身がそうだった。
現在は組織から離れている。ゆえに、自らの意志で御書を開かない限りは、御書を拝読する機会はないのである。

そういう初歩的な意味において、わたくしの場合は比較的に御書を拝読しているほうではないかと思っている。しかし、七海氏のおっしゃる意味では、まだまだなのだろう。

境涯を磨く、磨くべきは境涯

氏のコメントで気になった部分をあげさせてもらった。

氏のおっしゃることは、すでにわたくしなりの読解力で、全体的な文脈はつかんだつもりであるし、今日はその線に沿って書いてきたつもりである。その上で、あえて些細な点に触れれば、上掲の表現には少々違和感がある。
これは一般的な用語なのか、それとも教学的な用語なのか、それが判然としないところである。
引用御書との兼ね合いから、その意味を判ずれば、次のごとくなるだろう。すなわち、御書は大聖人の御境界で書かれているわけだから、その境界に近づかないことには深い理解は得られない、といったところだと思う。それはそうだろう。

ただし、わたくしは別の拝し方もあり得るし、そちらの方向性でも構わないのだと、そのように大聖人がおっしゃっているようにも感じられるのだ。

すなわち、凡夫のわれわれには御本尊は文字にしか見えない、だが、実は大聖人の御法魂そのものなのだ、たとえ凡夫にはそれがわからなかったとしても構わない、それを信じてひたすら唱題祈念すればいいのである、と。

今は法華経を御本尊に置き換えたわけだが、御書においても同様のことが言えると思う。わたくしは前々から何度も繰り返し書いているように、御書のことがそれほど理解できているわけではないのだ。意味がわからないで読むのはけっこうなストレスである。しかし、最近はそうでもなくなってきた。意味はわからないけど、ありがたいことだと思って拝読していると、けっこう楽しいのである。

トラックバックURL

トラックバック一覧とは、この記事にリンクしている関連ページの一覧です。あなたの記事をここに掲載したいときは、「記事を投稿してこのページにお知らせする」ボタンを押して記事を投稿するか(AutoPageを持っている方のみ)、記事の投稿のときに上のトラックバックURLを送信して投稿してください。
→トラックバックのより詳しい説明へ


teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ