若桜町岩屋堂から4キロ奥まった吉川集落にある吉川神社を参拝しました。
こちらもかなり由緒ある神社です。因幡の但馬、播磨、美作との国境付近には根源神が祀られています。
高い山で区切られた国境の峠で、国を守るために最高神を祀ったのかも知れません。
こちらの社殿もかなり絢爛豪華であることが、ある工夫でよくわかります。
すなわち、こちらの神社では覆い屋の壁面に当たるところに透明なガラス板、ないしはアクリル板が使われており、社殿の姿がちゃんと見ることができるようになっています。これは、現実的な選択であるといえるでしょう。
山深い集落にこれほどの見事なお社があるとは!昔の人たちは神様を本当に大切にしてきたのだということがよくわかります。ここは、すでに町の中心部に移築された三百田家住宅の三百田氏が長年にわたって庄屋を務めていたところです。
昔の庄屋は、単に村の年貢管理のみならず、村人の相談事の解決に当たったりするほか、神社の祭祀も担っていたりしたものです。もちろん、社の維持にも積極的に参与していました。
さて、根源神、最高神と書きましたが、『鳥取県神社誌』によれば、祭神は天御中主神となっています。
地元の看板にはもともとは天大明神と岡大明神が別々の神殿に祀られていた、と記されています。確かにいずれも聞いたことがない祭神ではあります。岡大明神は若桜のほかのところにもその名の神社がありますが、祭神はミズハノメノカミです。
