静岡県藤枝市5丁目15−36に鎮座する飽波神社(川関大明神)へ参拝してきました。
主祭神は少名彦命(すくなひこなのみこと)、相殿神として瀬織津姫命(せおりつひめのみこと)、蛭子命(ひるこのみこと)、天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)を祀っています。
ワカ姫と瀬織津姫、そして、瀬織津姫が伊勢外宮の下御井神社で御産みになった天忍穂耳命がそろって祀られる非常に意味深い神社です。
参拝を済ませた後に、社務所の宮司様と思しき方に、由緒書きを所望し、筆者の六甲山レポートをお渡しして、お話をしました。
私が、忍穂耳命と瀬織津姫は親子の御関係ですね、と、尋ねたところ、宮司様は、「その通りです。確か由緒書きに書いてあると思いますが。」とおっしゃるので、その場で由緒書きを確認してみますが、特にそのような記載はありません。
それで、私は「神社の言い伝えとしてそのようなお話が残っているのでしょうか」、と尋ねたのですが、そのあたりはどうやらあいまいなようでした。 「瀬織津姫は忍穂耳命の御子神ではないか」、と、宮司様は思っていらっしゃったようですが、私が「ホツマという書物には、男神の天照大神と、そのお后、瀬織津姫の御子神として、天忍穂耳命がお生まれになっている」ことを紹介いたしました。
いずれにせよ、宮司様が、どのような理由であるのかは別として、天忍穂耳命と瀬織津姫には並々ならぬ御関係、それも親子の御関係がある、ということを何かのきっかけでお思いになっていた、ということがとても重要なことだと思いました。
すでに、六甲比女神社と、かなり広範囲にまでわたる天忍穂耳命を祭神とする神社の偶然ならざる位置関係によっても、ホツマの記述の通りの二神の御関係が浮かび上がっていたのですが、ここ、静岡県藤枝市にも、瀬織津姫と天忍穂耳命の御関係を示す神社が鎮座していることには意義深いものがあります。
思えば、天忍穂耳命が箱根の駒形神として、芦ノ湖の湖畔に駒形神社が鎮座し(ホツマの記述の通りだとするならば現在、祭神はすり替えられている模様)、近くの神山には天忍穂耳命の奥都城がある、とされています。
そして、同じく静岡県駿東郡清水町柿田川河畔が、瀬織津姫の御生誕の地であると考えられます。
さらに天照大神御生誕の地も浅間神社とその周辺と考えられますので、3神にとって、とても御縁のある場所なのです。