『トノヲシテ 瀬織津姫さま言霊リメンバリング』で紹介した二見ヶ浦のマフツの鏡、これに大いに関わると思われる京都宝鏡寺の御本尊、鏡を携えた聖観音が気になっておりました。
本の脚注を再掲します。
>マフツノカガミ ホツマ8紋
以下は今村聰夫氏『はじめてのホツマツタヱ』より
〜こうして六度にわたって起こったハタレ騒動はすべて鎮圧され、悪霊に取り憑かれていた総勢七マスと九千人(709000人)すべてが、最終的に人の魂を取り返すことができました。それはセオリツ姫が携えていたマフツの鏡によって、己の魂を実見することができたからなのです。
常々アマテル大御神は海辺にマフツの鏡をもってお出ましになり、海水で禊をされた後、ご自身や政事を執る臣、その他諸々を写して見られました。それにちなんでこの海岸にある岩を「ふた見の岩」と名付けられたのです。〜
京都市上京区宝鏡寺は、伊勢二見浦で漁網にかかった両手に鏡を持つ聖観音を本尊とする。この不思議な経緯で出現し、皇族に守られた観音像はもちろん瀬織津姫の二見岩でのご活躍が背景にあるものと思われる。観音は神仏習合で、日本の女神と習合したものと思われる。聖徳太子が念持仏とし、神呪寺を創建した真名井御前が帰依した如意輪観音や吉祥天も瀬織津姫の仏教的御姿と考えられる。<
宝鏡寺では、春と秋の期間に人形展が催され、その時に本堂ほかの御開帳もあるらしいようだったので、3月12日、京都へ出かけました。
この日は予定がないことを確認し、宝鏡寺へも確認の電話をして思い立ったように出発しました。
伊勢祭神や空海と御縁のある、いつもお世話になっている名古屋の方々と、午前中に花山法皇が御出家された元慶寺で合流し、昼食をはさんで、ともに宝鏡寺へ向かいました。
結果としては、残念ながら、ご本尊は事実上の秘仏扱いで、一般の方への公開はなされていないということで、拝観はかないませんでした。けれどもその代わりとして、普段は公開されていない、天皇と皇女の謁見の間を拝観することができました。その部屋の一番奥の屏風絵(襖絵?)には滝が描かれています。しかも、その背景にあたかも鏡であるかのような、あるいはオーブであるかのような円形が描かれています。
拝観を終えて、帰る間際に、お寺の関係の方にお話を伺える機会があり、その御本尊の様子をお聞きしました。
おそらく鏡をお持ちの御本尊の大きさは30センチ前後のようです。
景愛寺として13世紀末ごろに創建され、その法灯を継ぐ宝鏡寺は、皇室ゆかりの門跡寺院です。皇室は高天原と地をつなぐ大切な御役割を持つ特別な存在であり、トノヲシテ、メの道、ヲの道をお守りになる御役割をお持ちです。
したがってそのような見方からするならば、ここ宝鏡寺は、メの道の守りの地と言い換えることができるでしょう。
御本尊にご対面できなかったのは残念ではありますが、こちらの寺院に、本日3月12日に『トノヲシテ 瀬織津姫さま言霊リメンバリング』を献上させていただいたことは、大きな意義があると思います。
二見ヶ浦でこの宝鏡寺の御本尊が漁網にかかって以来数百年以上にわたって、その意味は全く不明であったのですが、これによって、なぜこの聖観音が二見ヶ浦で御出現されたのか、なぜ鏡をお持ちであるのか、なぜ皇室へ、しかも皇女の集う尼寺へ安置されることになったのか、その偶然ではない必然的理由を、お寺の方々にもよくご理解していただけるもの、と勝手に楽観的に推測しております。
ところで京都では、トノヲシテを大切にされる天照大神・瀬織津姫がほとんど祀られていません。
洛中で天照大神を祀るところは、御所のかつての宮中賢所(かしこどころ)と山科の日向大神宮など数えるほどしかありません。瀬織津姫は武内宿禰の時代に、おそらく彼によって宮中祭祀からも外され、西宮の廣田神社に遷座を強制されたものと思われます。それが「我が荒魂は皇居に近づくべからず、常に御心広田国に居ますべし」という、荒唐無稽な託宣=神託の歪曲の真の理由です。「荒魂」とするのも心のお優しい瀬織津姫とは正反対の、瀬織津姫を貶める呼称です。
瀬織津姫を祀るところは洛中では上賀茂神社・下鴨神社、洛外で八瀬、小野郷の計3社くらいのもので非常に少ないのです。
トノヲシテを嫌う藤原氏などの権力者の仕業と思われます。
このような状況下で、瀬織津姫は、この聖観音や如意輪観音、弁財天、善女竜王などなどの仏教本尊にお姿を変えて、洛中にそして皇室内に依り代の場をおつくりになり、それを通してトノヲシテ、メの道をずっとお守り続けていらっしゃっているのでしょう。
ここをあとにして、最後は出町柳の妙音弁財天へ参拝しました。
宝鏡寺と妙音弁財天に関しては、以前のブログ記事にも書いています。
以下のリンク先をご覧ください。
「鏡の乙女 出町柳青龍妙音堂」
http://white.ap.teacup.com/hakuto/2467.html
「再び「鏡の乙女」」
http://white.ap.teacup.com/hakuto/2468.html